表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/47

第42話 蘇生

「あ~あ期待外れだわ。死をもたらすやつじゃないのかよ! 退屈だわ」


空中で寝転がり、逃げていく人間たちの姿をみて笑ってた。

逃げても意味ないのになぁ。この国ごとマグマに代わるのも時間の問題だ。

だが、地上から何かが俺の体を貫いた。

それは、鎗だ。赤い、まるで血のように。


いってぇ......観戦の邪魔だわ。

小さく俺の体を貫いた槍を体から抜き、地上へぶん投げた。

地上から家が崩壊する音と、人々の悲鳴が聞こえてくる。

いいねぇ~これだよこれ、人間はただの家畜じゃないか。


「おもしれ~」


城から白いビームの様なもの天高く伸び、雲に穴をあけた。

カラミティだろう。

急に腹が重くなり、腹辺りを見つめる。

なぜかそこには、城にいるはずのルリが破壊されていく国を愛おしそうに見ていた。


「もう終わり?」

「多分、終わりだ」


カラミティの鳴き声が上空まで聞こえてくる。

この国のトップを食らったのだろう。


「帰るかぁ」


転移魔法を発動させようとしてた時地上から、一人の人間が叫んでいた。


「あくまめ! 許さないぞ! 絶対に! お母さんをかえせ!」

「そうだそうだ! 家族を返せ!」


一人の人間が声を上げた途端他の人間たちも声を上げ始めた。

その顔には絶望と涙だけしか残っていない。


「良いだろ。返してやる」


俺は集まっていた人間たちの間の前に降り立つ。

足元に腹を噛まれて生きたえている男と角材に腹を貫かれている女見つける。

岩を投げてくる人間たちがうざくなり、一度殺してやろうかと考えたがやめた。


「ほら、終わったぞ」


死体に蘇生魔法をかけたことで、倒れていた人間が起き上がり、家族と思わしきものに抱き着く。その光景を見た他の者達は、俺の前に土下座していた。

なんだこいつら、そんなに蘇生が珍しいのか? 普通にこの前まで蘇生なんてみんな使ってただろ。


「貴方様は、神なのか?」

「いいや? 生と死を司っているだけだ」


なぜか人間たちは崇め始める。

城へと向かう通り道に転がっている死体に片っ端から蘇生魔法を施した。

蘇った者達は、何が起こったのか分かっていない様子だが、その者達の関係者らしきものたちが喜んでいた。

なぜか俺の心臓が高鳴っていた。

この幸せそうな人間たちを見ただけでだ。


「なぜ蘇らせた! お前の配下にでもなれたか!」


一人の男が俺の行く先を阻み、俺を指さす。


「おい、そこのお前、こいつ恩知らずでいいか?」


近くで、抱き合っていたカップルらしきものたちに聞いてみた。


「ええ、その人死にたいとか毎日言ってました」

「ふざけんなよ! お前ら! おれはおれは……」


男はその場で足から地面に崩れ落ちた。

何があったのかわからないが、彼にも事情があるのだろう。

まぁ、蘇生させたのだし生きてもらわないと困る。


「主」


カラミティが城から戻ってきた。


「この国のトップが会いたいと」

「やっとか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ