第40話 再来不老不死の魔王
頭を冷やすため部屋を出る。
さっきのメイドが扉の前に待っており、王座の前に案内してほしいと頼む。
「こちらです」
「ああ、ありがと」
巨大な禍々しい両扉が開き、ボロボロになった王座が姿を現す。
魔法の痕跡や、血の匂いが部屋中に充満する。
「なるほど、カラミティいるか?」
「なんでしょう。魔王様」
俺の背後にデュラハンが姿を現す。
首がないが、言葉を発するなぞの魔族だ。
「ここで何が起きた」
「勇者です。異世界から召喚された」
「あ~10年に一度のあれかそいつにまさか......」
「はい。ユリウス様は負けました」
「なるほど、どのこの国が召喚した勇者かわかるか?」
「はい。聖神国・グラザビアです」
聖神......。
勇者や神々を祭る信者が国民の国か。
あそこには俺の教え子はいない......。
「滅ぼした方がよろしいかと存じあげます」
「今はやめてくれ、今の件を終わらせたらやる。とりあえず十二魔将を呼べ。ゼノは俺が呼びに行く。」
「分かりました」
カラミティは俺の命令を受け即座に転移魔法でどこかへ行ってしまった。
とりあえず、まずは図書館だな。
「魔王様、十二魔将が招集するのは約二日後かと」
王座の間の前で分かれたメイドに言われた。
かなりの時間があることがわかる。
「ああ、戦争の準備と国民たちに言ってくれ」
「承知しました」
メイドは一礼するとそのまま廊下から外へと飛んで行ってしまった。
よし、あとはルリがいるであろう図書館か。
さてさて、行くとしますか。
瓦礫が行く手を阻む中転移でその壁を乗り越え図書館の前にたどり着いた。
「ここだな」
『パスワードを入力してください』
アナウンスが流れ、キーパッドが扉に現れる。
そこに魔族語でルリの名前を入力した。
『お帰りなさいませ、魔王様』
なんでも俺専用のパスワードらしくアナウンスが俺だと判断だsんすることができ、中にいるルリがすぐに気づくことができる優れモノだと以前ルリに言われた。
「ルリー! 来たぞ」
大声で、巨大な図書館の中で叫ぶ。
すると、本が崩れ落ちた音が聞こえ、つぎつぎと頭上の本棚から本が落ちてくる。
何とか回避するも、追尾するかのように大量本が落ちてきた。
俺は転移の座礁をミスり、本に埋もれる。
誰かに、手を掴まれ本の中から助けられる。
「助かった。ありがとう」
助けてくれた人に礼を言い終わり、顔を上げた。
「ん」
ルリがほっぺをいつもの倍ぐらいに膨らませながら、俺の腹を殴ってきた。
俺はそれを全て受け止める。
「ばか、ばかばかばかばかばか、ばーーかぁああああ!」
最後の叫びとともに、本が俺の顔に当たる。
「ご、ごめん......」
謝罪をするも再度殴られ、本を頭にぶつける。
謝るたびこれの繰り返しをし、最後にルリが思いっきり泣きだした。
まるで子供のように。
「心配かけてごめんな......」
ルリを抱きしめ頭を撫でながら言う。
「ううん、皆の仇取ってくれてありがとう」
図書館の扉が勝手に開き、廊下から泣き顔のメイドや、泣いているカラミティ、ゼノ以外の十二魔将がいた。
いかにも聞いてました感がすごいが、まぁ今宵は許そう。
「ルリ、俺は再度魔王となる。勇者を滅ぼし、国を破壊する。だから帰ったら式を挙げよう」
「うん......いいよデュルク」
騒ぎを駆け付けたメイドや城の兵士たちがぞろぞろと集まり、俺達を祝福しだしたが、俺はそれをすべて否定した。
「狩りの時間だ。お前ら」
「「「「おおおー!」」」」




