第26話 壁の奥の部屋
準備を整え、廊下に出ると扉の前に母さんが目の前に立っていた。
こっちに手を振り、右に行けと合図する。
「お兄ちゃん?」
「こっち行くぞ」
「そっち壁だよ?」
「……」
母さんのほうを再度見る。首を縦に振っている
俺が違う方向を見ていたのが気になったか、ルリもその方向に振り替えるも、不思議そうに首を傾けこっちを見つめる。
ルリには見えていないのだろう。
「とりあえずいくぞ」
「う、うん」
廊下の壁の前にたどり着く。
すると壁が突然、光始め、目の前に木の扉が現れた。
ルリもそれは見えているのか、勝手にドアノブを引き扉を恐る恐る扉を開ける。すると、その奥は、地面が白い雲でできており、天井は青空だった。
「神界?」
ルリが白い雲の地面に一歩足を踏み入れ、そのまま奥へと進んでいった。
俺は同じように進んだ。すると、目の前に突然食堂にありそうな巨大なテーブルが現れ、俺たち二人の進行を妨害する。
「だろうなぁ。空気が完全に同じだ」
「だね。このテーブルなに?」
「多分、話し合いするためのテーブルだろうな」
「なるほど」
テーブルの端に背が高い椅子が右側5つ、左側5つと現れ、いつの間にかそれらには人が座っていた。どこがで見たことがある者たちがその場で目を合わせ何かを語り始める。だが、何も聞こえない。
「ほかの神々か」
「多分そう」
あちら側も聞こえないのか、俺達には全く反応しなかった。
俺達が入ってきた扉から母さんが入ってくると、俺とルリの肩に両手をおくとなにかが消えたのを感じた。
「それでいったい彼らは何者だ! なぜ人族を襲う!」
「襲ったのは貴族だけでしょう。彼の弟子が殺されたのです。仕方がないでしょう!」
「それなら彼らは何者だ。なぜ我らが創造主は何も言わん!」
「当たり前じゃ、創造主の子供じゃぞ」
何かが消えた途端突然、目の間の会談の声が聞こえた来た。
母さんが何かしたのだろう、この会談が俺達二人のことだとすぐに分かった。
「しかし、ん? お主らは……」
俺達のことに気付いた一人の老人は、俺達を見た途端椅子から立ち上がり、遠くのほうへと逃げてしまった。それにつられほかの老人たちも逃げてしまい、残ったのは、俺とルリ、母さんともう一人の老人だった。
老人は、左指を鳴らすとみるみる姿を変え、その姿は親父の姿と酷似していた。
「デュルク。お前相当やらかしたな」
親父に似たそいつは俺に話しかけてくると、俺の目の前に突然現れ、左肩に手を添えると、突然泣き始める。何が起こっているのかわからず、ルリのほうへと視線をずらすとルリも同じように母さんに抱きしめられているのがわかる、お互いに目が合ってしまった。
「親父、悪かった」
「何を言う。お前の弟子を殺したやつらが悪い。そうだろ?」
「まぁたしかにそうだけど」
ルリが母さんの拘束を抜け出し、俺の背中に隠れてしまう。
その様子を両親は見た途端突然、口が緩みだし、親父が時空のハザマから契約書と書かれたものを取りだし、俺に渡してきた。
「ほれ、こいつやるよ」
「なにこれ」
契約書には、ルリとの婚約の契約のことが書かれていた。
婚約の契約の契約書らしく、その中身にはルリと俺のことについていろいろと書かれていた。
「婚約書?」
「多分な」
「ふーん。パパこれ後で書いていい?」
ルリが親父にそれを渡すと何も言わずに、次元のハザマにしまう。俺に何かを右手に握らせると両親がその場から消え、いつの間にか寝室のベッド寝ころんでいたのだった。




