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第18話 デート⑧

エステナに手をさし伸ばし、その手をエステナが掴む。

その様子を嫉妬のような目でこっちをじっとルリは見つめていた。

帰り道は、何もなくすんなりと変えることができた。

だが、城下町上空にただとりつき、下からユイスが読んでいるのを見つけた。俺達はユイスの元へと向かい話を聞くことにした。


「先生。大変ですよ! 大陸が!!」


地上に降り立った途端、ユイスががむしゃら棒に話しかけてきた。


「だろうな」

「だろうな。じゃないですよ! 災害級モンスターですよ!」

「あーそっちか……」


俺はルリのほうを見るが、ルリは別の方向に首を振り向く。

誰もいない城下町のことが大変だと予想したが、外れてしまった。


「数日後には消えると思うぞ」

「なんで言い切れるんですか!」


俺は再度ルリのほうへ顔を振り向ける。

ユイスがルリのほうへと首を向け、俺のほうに戻す。


「誰かのせいだしなぁ」

「誰かて、ルリさんじゃないでしょ。確かに貴族クラスの吸血鬼ですけど」

「だよなぁ~」

「で、ですね」


貴族クラス。吸血鬼に置いての階級を現す。

真祖のルリをはじめ、貴族階級にのっとった吸血鬼、下位の吸血鬼が存在する。その中でルリが読んだ何十体の吸血鬼は、すべて貴族。つまりは上位の吸血鬼だ。


「それで、被害は?」

「ええ、各国全て王都が焼け野原に。幸い住民は無事でした」

「へぇ~。焼け野原ねぇ」

「その後各国にいた災害級モンスターの吸血鬼たちですが、この島に向かうかのように飛び去って行ったらしいです。」


すると後ろに十は超えるほどの禍々しい気配が集まり、一瞬にしてその気配が消えてしまった。ユイスは何か見たのか、その場で倒れこみ、ルリのほうへ指をさしながら口がカタカタと震えていた。


「災害級モンスターが、今集まって一瞬できえて……」

「あ~ルリの眷属達か」

「な、なにをおっしゃっているんですか! 貴族クラスの吸血鬼ですよ! そ、そんなの従えるのは真祖だけです!」

「お前なぁ、ルリの正体ぐらい知ってんだろ。その真祖だ」


ユイスはその言葉を聞いた途端、俺達から必死に逃げようとした。

だが、俺がユイスを止めたことで逃げられない。


「嘘だ!」

「お腹すいた」


何もしゃべらなかったルリが突然そういうと、俺の首元を噛み血を啜る。

信用出来ないユイスへの実証として気を使ってくれたのだろう。

その様子を見たユイスは、情報処理が追い付かなくなったのかその場で口から泡を吐いて気絶してしまった。


「あ、ルリ。眷属達にあとで報酬渡しといてくれ」

「ん」


血を吸いながら返事をしたせいで、服に血が吹きかかる。気絶したユイスを揺すり起こそうと努力するが、全く起きる気配がない。仕方がなく、マジックバックから弟子たちから土産でもらったポーションを取り出し、木の蓋を取り、ユイスの泡を吹いた口に流し込む。


「まだ吸い足りないのか?」


ルリは態度で表すかのように、再度俺の首元を噛み血を啜る。

その表情は、喜びに満ちていたのは言うまでもない。

世界樹の時にあげれなかったのが響いているのだろう。

満足なのか、ルリが俺の首元から口を離し、口元についた血をポケットから取り出したハンカチで口元をふき取る。


「そういえばエステナはどこ行ったんだ?」

「あっち」


ルリが指さした方向には宙を舞う神々しく光り輝いたエステナが何かをメモしていた。

少し気になったが放置しておくとしよう。


「とりあえず、ユイスを城に持って帰るぞ」

「うん」

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