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第13話 デート③

「さてさて、どうするかぁ」


 無人になった町を眺めて不快に思う。

 こっちが正体を隠していたのだ仕方ない。


「エステナのとこ行ってみる?」

「いいかもな。お前を誘拐しかけた奴らの情報を知っているのかもしれない。どうせ何も聞かずに殺したんだろ?」

「美味しそうだったからつい……」


 大きなため息を吐きながら、俺達はエステナがいるはずの世界樹の元へと向かった。途中、依然見つけた遺跡による。


「やっぱりここにこいつおいてて正解だったな」


 俺は石の祭壇に依然来た時に置いてきた炎の形をした魔石をじっと見つめる。

 この魔石は炎属性の魔石だ。炎系のモンスターのコアである。大きさによってその実力が異なるが、俺の場合は魔石を自分の思いのまま作成ができる。そのため最高峰の魔石を量産し、町のいたるところに結界装置として設置してある。


「お兄ちゃんのバカ」

「そんなこと言うなて、大地の力使わない限りリミッターの解除なんて無理だぞ」

「むー」


 ほっぺを膨らませすねるルリその様子を少しかわいく思ってしまう。

 リミッターが外れたことによっての外見は全く変わらない。


「あれ?」


 世界樹へと向かう途中の道で、木の枝をルリが蹴っ飛ばすと、道がまっすぐできてしまった。それぐらい身体能力を持っているため、封印している。


「あ、悪い。封印し忘れた」


 ルリが俺の右頬を小さな右手で思いっきりたたく。

 首が一周回り、外れる音が。

 俺の状況に気付いたルリは、外れた首を体に戻す。


「ごめん……」

「お互いさまだ」


 治った体で立ち上がり、ルリに封印を施す。

 ルリが何をしようとも破壊することはなくなっていた。


「やっぱりお姉ちゃんだ」


 エステナが空から声をかけてきた。

 相変わらず金色に光り輝く羽を広げ上空を飛ぶ。

 ルリは、飛んでいるエステナに向かって、地面に落ちていた小石を投げた。

 エステナはそれを回避する。


「え、お姉ちゃん?」

「デートの邪魔!」

「えーーー!」


 ルリを拘束するように俺は抱きしめる。

 石を再度投げかけるルリを止め、そのすきにエステナが地面に降り立つ。


「助かったわ。魔王」

「おう、気絶しないんだな」

「うっさい! 事情は知ってるから着いてきて」

「ああ」


 ルリが再度石をエステナに投げつけないように、森の中から大空へと逃げ、ルリをお姫様抱っこで抱えて世界樹の麓へと向かう。

 その際、ルリは全く暴れることがなく、なぜか暖かい目線がじっと見つめられいた。


「どうかしたか?」


 じっと見つめていたことが気になりルリに聞いたが、顔を赤く染め、何も答えてくれない。

 だが、俺にしがみつき態度で表してくれたのだと思う。


「いちゃいちゃしてないで早く降りてきて!」


 世界樹の麓からエステナが声をかけてきた。

 急に恥ずかしくなるが、言われるまま、麓に降り立つ。

 そこでは、通常のエルフとは違い、耳が長いハイエルフが俺たちの周りを武装して囲んでいた。


「エステナ様。どうしてこいつらを」


 一人が声を上げていう。

 エステナは、俺たちの前に立つ。


「先の地震のこと聞きたくて連れてきたの」

「なるほど、ですが!」

「いいから、警戒を解いて。彼らはあの人の子なんだよ?」


 ハイエルフ達は血相を変えて、その場に武器を下ろす。

 あの人、多分ルリの母親の創造神たる女神のことだろう。


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