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Evildoer Crazy Feast  作者: 魑魅魍魎
胎動
9/25

『湧き出る回復の泉』

「これで、よしっと」

 あれから、しばらく歩き部屋に戻った俺は、解体を始めて終わらせ、防具を作る••••••のではなく、先程作った袋をもう二つ作っていた。

 これは、血のストックを入れておく用と、今のところ使う予定のないものを入れる袋だ。

 血はログアウトの前に袋の中に入れ、素材用の袋は取り敢えずこの部屋に保管しておくのでいいか。


 よくよく考えれば、今のところ防具は念のため程度しかないし、そこまで必要と感じることも無いので優先度はあまり高くない。

 むしろ、未だ見つからない回復用のアイテムの方が優先度は高い。

 早めに見つけておきたいところだ。


「どうしようか。毒袋を使ったアイテムは使えば死ぬ可能性の方が高いし、眼もその可能性の方が高い」

 よって、回復アイテムは早急に用意する必要がある。何回も死んで繰り返すとペナルティを受ける可能性がある。

 それならば、回復アイテムを用意し安全マージンを取っておいたほうがいい。


「やはり、回復アイテムは必要か。それなら、今から回復アイテムを探しに行くとしますかね」

 そう言いながら、準備を終わらせ外に出る。


「今回はどちらに行こうか」

 再び、十字路の前にくる。前回まで行っていたのは左だ。左にはおそらく回復アイテムの類はないであろう。

 ならば、行くとするなら右か正面のどちらかなのだが••••••。


「今回は、右にするか。無かったなら戻って正面を探せば良い」

 今度は、右に行くことにする。それに正面は何となく、違うような気がするのだ。

 どちらに行っても良いのだが、今は何よりも回復アイテムの確保が優先だ。寄り道している余裕も暇も無くは無いがそんなにあるわけでもない。

 ならば目下の課題を解決していくのみだ。


「早速、右の方へ行くか。今回で見つかる事を祈るばかりだ」


-------------

 

 右に曲がってしばらく歩いていると部屋の扉らしきものが見えた。

 しかし、見えたからと言ってすぐに突っ込むほど馬鹿のつもりはない。だからと言ってだ。

 罠かどうか判断する術を俺は持ち合わせていないし、もし分かったとしても解除の仕方も分からん。ならばここは、入って確認するしかないであろう。

 周囲に経過しながらゆっくりと入っていく。


「ふむ、どうやら罠の類では無いようだ」

 部屋に入りしばらく立っていても、何かが来る様子もない。これならば、この部屋は罠の類では無いと判断してもいいだろう。


「一先ず、部屋の中を見て、何があるか確認するか」

 そう言い部屋の中を確認し始める。


「ふーむ?」

 一通り部屋の中を確認してみたが、あるのは大きな泉のみ。他に何かあるよう感じも無い。

 取り敢えず、部屋の中に存在する泉に向かって鑑定を行う。



―――――――――――――

湧き出る回復の泉

レベル:ー

耐久:ー

特性:1

 ポーション生成 


ポーションが湧き出る泉

この泉が枯れる事はない。容器がないため持ち運ぶことは不可。

―――――――――――――


≪『湧き出る回復の泉』を認識しました≫

≪以降、この泉はセーフティエリアに接続されます≫


「ん?インフォは後で確認するか。しかし、一発目から当たるとは運がいいな」

 当たらなかったら、他のルートを行くことも覚悟済みだったのだが••••••それも杞憂に終わったらしい。


「さて、一度部屋に戻るか」

 ポーションがある事は分かったので戻ろうとしたのだが、違和感を感じたので部屋を見渡す。

 するとアイテム作成台や、袋が置かれていた。


「なるほど、今のインフォはそういうことか」

 後で確認しようと思っていたのだが、どうやらそれも必要なくなったようだ。

 違和感の正体は、回復の泉がセーフティエリアに移動していたかららしい。

 回復の泉とセーフティエリア間を移動しなくて済むのは楽でいいな。この設定を作った人には感謝しなければならないな。


「さて、この後はどうするか。案外ポーションが見つかるのが早かったからな」

 残りの時間は、回復アイテム探しに費やすつもりだったのが、思ったよりも簡単に見つかってしまった。

 このまま、ログアウトしても良いのだがそれだと勿体ない。何か時間を潰すとするか。

 しかし、何か丁度いい作業は余ってなかったかな?


「あぁ、あれがあったか。丁度ポーションも見つかったことだし、見つかってから作るつもりだったアイテムの下準備でもしておくか」

 袋の中から蛙から取った毒袋を取り出し、操血術の時にも使った杯の中に俺の血を入れる。

 次に、毒袋に小さな穴を開け中の毒を杯の中に注いでいく。これを毒袋二つ分やったら取り敢えずは、完成だ。

 あとは、このまま放置しておいて毒を血に馴染ませておけば大丈夫だろう。


もう一つあるのだが、それは今やってるのが完成し、使えるようになった後でいいだろう。


「さて、丁度一段落ついたことだし一度落ちるとするか」

 やるべき作業も終わらせたので、毒を血に馴染ませる間落ちて寝るとしよう。

 まだ、初日だというのに割と進んだな。この調子なら明日からも十分楽しめるだろう。

 まだまだ、やっていない事はある。明日は、すぐに出来ることをやって終わってから、攻略を進めていくとしようか。



―――――――――――――

プレイヤーネーム:修羅

レベル:2

HP 120/120

満腹度 1,000/1,000


特性:15

 不老 不死(不完全) 増腕×4 増眼×7 増口×2

特殊技能:

 鑑定

外法術: 【操血術】

称号:血を操る者 猛り狂う者


所持アイテム: 埃被った腰布 空の杯 解体用ナイフ

毒蛙の皮袋×3

―――――――――――――


 一応言っておきますと、このゲームにログイン時間制限等は存在しません。

 なので主人公は廃人と言われる部類です。

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