表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Evildoer Crazy Feast  作者: 魑魅魍魎
胎動
7/25

初戦闘

 暫く歩いていると、無数のゴミが散乱としている開けた空間に出た。


「何処かのゴミ捨て場みたいなものか?それにしては、腐敗臭が少ないな」

 そう独り言ちながら、周囲の物を観察していく。

 鉄製のものから椅子や机まで様々なものが散らかっていようだ。

 それも細かく見ると、どれも一部が欠けていたりむしろ一部しかなかったりと、まるで使い物にならなさそうなものばかりである。

 もう少し形が残っていると何か使えないこともなさそうなんだが。こうも形が残っていないとなると、使うのも難しいな。


「ん?」

 もう少し詳しく見ていこうと思い、ゴミの方へ向かうと蠢く何かがこちらに近寄ってくるのが見えていた。

 此処が何処かを考えれば、おそらく蛙の姿をした敵であるのだろう。

 そう思い、俺は剣を構える。


「ゲコゲコォ!」

 すると、一匹の蛙が姿を表す。とは言っても


「デカくないか?」

 俺の膝までは届きそうな程発達した体長。下手な金属なら貫通してしまそうな舌。

 蛙と呼ぶにしては、些かデカ過ぎではないか?

 

「かんて」

「ゲコォォ!」


 鑑定をしようとするが、どうやらそこまで甘くは無いらしい。


「っと。危ない危ない」

 妨害してこようと、俺に向けて舌を放ってくる。

 さて、鑑定は次攻撃してきた隙にでもするか。しかし、どうやって攻めるかね。

 あの巨体でそこそこ速さは出るようだ。


「ゲココォォ!」

 今度は、その巨体ごと突っ込んできたので、前に向かって跳んで避けてる間に鑑定を行う。



―――――――――――――

ベノムフロッグ レベル4

HP 570/570

特性:?

外法度 4

―――――――――――――



「また出たよ、外法度。なんぞ?それ」

 あぁ、鑑定すればいいのか。忘れていたな後で試すとしよう。

 特性は見えないか、仕方ない。取り敢えず名前から毒を持っているのは確かだ。今は、毒を警戒しつつ攻撃を避けてカウンターしていくしかないか。


「ゲッコォォ!!」

「うおっ!?」

 油断していたな。まさか舌を横薙ぎにしてくるとは。おかげで反応が遅れて掠ってしまった。

 ちょっと気を引き締め直すか。


「ゲココォ!」

「ふっ!」

 突進してきたので、跳んで避けながら剣で斬りつける。


「ゲコォォォッ!」

 あまり効いていないようだ。むしろ、これはキレているな。

 まぁ、キレて動きが短調になってくるならそれは、大歓迎なんだが••••••。

 しかし表皮が駄目となってくると、それこそ口内くらい思い付かないのだが。次の舌攻撃の時試して見るか。


「ゲッコッォォォォォ!!!!」

「あら、運がいい。早速舌攻撃をしてくれるとは」

 舌を蛙の口の上に向かって跳んで避けつつ、開いた蛙の口に剣を突き刺す。


「ゲッコォォォ!?!?!?」

 やはり口は弱点だったか。余程堪えたと見える。毒攻撃をされても面倒だな、悶えている間に殺すか。


「ゲコッ!?ゲコゲコッ!ゲコォォォ••••••」

「終わったか。意外としぶとかったな。いや、この場合は俺の攻撃力が低いだけか?」

 どちらにせよ終わったのには変わりない。

 しかし、ナイフの鑑定結果から薄々思ってはいたが、やはり死体は残るのだな。

 そうなると、やはり倒す時は余り傷つけない方が良いのか?一先ずはこの死体を持って、部屋に戻るとして。

 それはまた次やるとするか。



------------

 さて、部屋についたことだし、早速解体していくか。


 先ずは、腹を開いて皮を剥いでぐ。この時中の内臓を傷つけないように気をつける。

 次に心のうを切り開き露出させた後、左右の動脈幹を心臓から離れた位置で切り、これを引っ張るようにして心臓の背側の状態を調べながら静脈洞を切り、心臓を摘出する。

 お次は、腸間膜を少しずつ切り、曲がりくねった小腸を伸ばす。そして食堂を切断し消化器全体を出す。

 次に内臓下の神経を傷つけないようにしながら、内臓を取り出す。

 最後に毒袋と眼球を取り出してと。


「ふぅ〜」

 取り敢えず使わない内臓と消化器官は、後で袋を作ってそれに入れておくか。

 毒袋と眼球、皮は取っておく。毒袋と眼球はともかく、皮はもう少し量がいるな。アイテムを作った後でまた探しにいくか。



「鑑定」

 片付けが終わったため、解体したものの鑑定をする。



―――――――――――――

毒蛙の皮

レベル:1

耐久度 86/100

特性:0


毒蛙から取れる皮。加工することで様々な用途に使える物。

斬撃に対する耐性を持つ。

―――――――――――――



―――――――――――――

毒蛙の毒袋

レベル:2

耐久度 92/100

特性:1

 毒生成


毒蛙から取れる毒袋。毒を生成する力を持つ。

耐久度が無くなると破裂し近くのものに対し状態異常:毒を付与する。

―――――――――――――



―――――――――――――

毒蛙の眼球

レベル:1

耐久度 97/100

特性:0


毒蛙から取れる眼球。その眼は動く小さなもの見ることに長けており、どんな小さなものでも見逃さないであろう。

―――――――――――――



「取り敢えず、皮は防具とアイテムボックス的な袋に毒袋と眼球は俺の強化に使えるか。中々有用なものが手に入った」

 さて、袋の加工に取り組む前に一度落ちて、数分ほど休みますかね。

 雑学 蛙

 他の方の作品で蛙をトードだったりで見ることがありますが、厳密に言うとトード(toad)はヒキガエル、フロッグ(flog)はヒキガエル以外のカエルのことを指すらしいです。

 蛙の目は小さく動くものは見えても、それが同じでも静止しているものは見えないらしいです。


 感想や誤字報告等をいただけると幸いです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ