其は己が血を持ってして剣を作らん
「鑑定」
新しく追加された外法術やらと称号の鑑定を行う。
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外法術【操血術】
レベル:1
CT:なし
発動条件:自身の血が近くに存在する
効果:己の血を自由自在に操れるようになる
君は君自身の血を自由自在に操れるようになった。武器にすることもできれば身を守る装備にもなるだろう。
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称号:猛り狂う者
効果:現地人(NPC)からの好感度が下がる
条件:一定以上の興奮を覚えた状態で狂う
見事、君はこの世界に適応し始めた。しかし、今はまだ足を踏み入れたばかり。君は徐々に狂い始めるだろう。しかし、意識を持っていかれることなかれ。まだ生きていたいだろう?
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称号:血を操る者
効果:血を操る事が上手くなる
条件:外法術【操血術】を取得する
おめでとう。君は初めて外法術を取得した。しかしその道は未だ始まったばかり。更なる高みを目指すといい。
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「猛り狂う者はどうなんだ?考えようによってはデメリットでは?」
とは言ってみたものの、そも町にすら居ない俺には関係のないものか。寧ろ面倒なコミニュケーションを取らなくて済んだと喜ぼう。
対して、血を操る者は便利だな。どのくらい補正がかかるのかは分からないが、血など操ったことのない俺からしてみれば、十分ありがたい。
「さてさてさーて?これからどうしようか。取り敢えずやるべき事をまとめるのが先決か」
・【操血術】の練習
・ダンジョンの攻略
・回復アイテムの発見or作成
・防具の作成
・不明情報の解明
「ふむ、こうして見るとやる事が山積みだな。不明情報に関しては掲示板を見るなり先に進めていけば自ずとと分かるだろう」
「回復アイテムに関しては最優先事項だ。回復できず死んで戻ってを繰り返すのは面倒だ。そのためにもダンジョン攻略が一先ずの目標か」
よしっ、目標は立った。その為にも先ずは【操血術】をある程度は使えるようにしなければな。ぶっつけ本番はあまり宜しくない。
それに幾ら腕が六本あるとは言え拳で殴るのは面倒だ。武器くらいは作れるようになっておこう。
ふむ、フレーバーテキストにも書いてあったがどうやら周囲に自分の血がなければ使えないらしい。もう一度腕を切って血を流すか?
有りだな。物は試しだ一度やって見るとしよう。
「ぐっ」
何度やっても慣れんなこの感覚は。少し慣れておく必要があるか?それに何度もやるのも面倒だ。血を入れる袋でも作らねばならんな。そこにためておけば多少は楽になるであろう。
余計な事を考えるのは此処までにして少し集中するか。
「ほう?」
中々に面白い。先ずは簡単な物から作っていくか。作る物を明確にイメージしてそれを血に向ける。するとどうだろう、綺麗な四角が出来ていた。
これは血を操る者の効果か?だとしたら中々にありがたい。もう少し練習するか。
あれから30分ほど練習してみたが、どうやらこれは作る物を形を明確にイメージすれば意外と簡単に作れるらしい。
今では、剣も作れるようになってきた。後は、部屋の外に出て進めていくとするかね。
今は、血が足りないが後々は、血を溜めて全部の腕の分の武器を作れるようになっておかなければな。一つ分だけでは何のために腕を増やしたのか分からん。そしてそれを使えるように練習しなければな。
それまでは、一つで練習するとしますか。
「いつまでも此処でじっとしていないでいい加減外へ出るか」
そう言って、扉の方へ向かい着いたところで扉を開く。
「思ったよりも軽い扉だな」
この世界に来てから初めての室外だな。そんな風にに思いながら前を進んでいるとそこには十字路が広がっていた。
ふむ、俺が来たのは南からだったらしい。
「どこへ行こうかね。右でも左でも前でも何処でも良いのだが。此処は気分に任せるか」
「左だな」
なんせ、面白そうな予感がする。ならば俺が行かない理由はない。どの道でも後から行けるんだ。どうせなら楽しむよとしよう。
取り敢えず、いつ来ても良いように剣は作っておくとしようか。
やはり練習は大事だな。多少なりとも作る時間が早くなっている。
「っと」
剣を鑑定するのを忘れていたな。丁度いい鑑定するか。
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血成剣
レベル:1
耐久:ー
【操血術】によって作られた剣。この剣はプレイヤー修羅の血を元に作っており、例え壊れようと血を補充することで修復できる。
【操血術】を所持している人物しか使うことはできず、所持していない人物が使ってもその効果は発揮されない。
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壊れないのは便利だな。やはり数を増やしていくべきか。
「さて、そろそろ進もうか」
そう言いながら俺は歩み出した。
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彼も中々面白い事をするわね。まさか自分の血を使ってアイテムを作るなんて。
あの時の皆んな何て驚き過ぎて、顎が外れかけてたわよ。
やっぱり彼は面白い。次はどんな事をしてくれるのかしら。色々用意してあるから存分に遊んで私を楽しませて頂戴。
補足 操血術編
本編では主人公はいとも簡単に使いこなして、剣などを作っていましたが、本来なら幾ら称号補正があったとは言えあそこまで簡単に作ることはできません。
主人公が異常なだけです。