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Evildoer Crazy Feast  作者: 魑魅魍魎
胎動
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其は滅びかけ芽吹く狂者たちの鼓動

「ログイン」


 ダウンロードが終わったようなので早速ログインする。

 目を開けると真っ黒空間が広がっていた。そこでは本名記入とその確認のための脳波を調べられる。フルダイヴ型のVRMMOが増えている現代が特に珍しく無い事である。

 入力し終わると、一人の男性が出てきた。


「どうも私は貴方様のキャラメイクのサポートを担当させていただくAI、001です。管理AIの総括を担当しています。質問等あれば随時お聞きください」

「あー、宜しくお願いします」

「では早速この世界での名前を決めてもらいましょうか」


 ふむ、どうしようかね。とは言ってもここで悩んでいても仕方ない。前から決めていた名前にするか。


「修羅で」

「ふむ、修羅ですね。被り無し、特に禁則事項にも触れていません。かしこまりました、プレイヤーネーム修羅で登録いたします。それでは、キャラメイクに移ります。作成の際の説明は必要ですか?」

「お願いします」

「承りました。まず前提としてプレイヤーの皆様はご自身のキャラクターを、獣人など亜人と呼ばれる種族になる事は可能ですが、純粋な人間になる事は不可能です。」

「そしてキャラメイクですが、一から自分で作るマニュアル、私が質問をしてそれに沿って作成するセミオート、そしてプレイヤーの皆様を手を付け加えず既にゲー上にデータとして存在する種族から決めるランダムがあります。如何しますか?」


 ふむ、まずランダムは有り得ないな。既存の物なんぞ詰まらん。セミオートも面白いと思うが、俺は自分の分身となるものは自分で作りたい。それに最初から答えは決まっている。


「マニュアルで」

「かしこまりまた。マニュアルでの作成で構いませんか?」

「大丈夫です」

「すいません一つの言い忘れていた事が。キャラメイクで付け足した現実では有り得ないような部分は特性と言い、特性が一定値以上存在する場合に限り、契約書を書いてもらった上で、街ではなく街の外でのスタートとなりますのでご注意を」

「分かりました。有難うございます」

「では、どうぞお気に召すままにお作りください。作成に関する疑問があればいつでも質問してくださいませ」


 そう男性が言うと、俺の目の前に一つのウィンドウが出てきた。どうやらこれでキャラメイクを行うようだ。さてと、早速取り掛かっていきますかね。




 そして小一時間ほどで作り上げたアバターが俺の目の前に出ていた。

 その姿は二組三対の腕に上下の腕の手の甲と額、本来の目の下に一対の眼が、そして中央の腕の甲には口が出来ていた。

 中々に凶悪な見た目をしている。自分で何かを作るなど久しぶりすぎて不安だったが、上出来である。


「出来ました」

「完成しましたか。意外にも早かったですね。そして素晴らしい出来、実に私好みの人外ぶりです。しかし、このキャラクターですと一定値以上の契約書が必要になる上に現実と異なりすぎて違和感が生じるかもしれませんが、如何いたしますか?」

「構わないです。元より現実では存在しないようなものになるのだからそんな事は百も承知。それに危険のない旅や既に知っていことほど詰まらないのは無い」

「素晴らしい。その気概、私は好きですよ。是非ともこの世界では、ご自身の為したい事を為してください。その結果何を生もうとも。」


 ほう。どうやら彼は俺のことが気に入ったみたいだ。いや、気に入ったは少し違うか?まぁ細かいことはどうでもいい。


「分かりまし・・・・・・ええい!面倒くさい!元より敬語は苦手なんだ!砕けた口調でも構わないよな?」

「構いませんよ。楽な口調にしてください。では、脱線もほどほどに契約書にサインをして下さい。」

「それだけでいいのか?」

「ええ、契約書とは言っても、現実との感覚に差があるので注意を、ということと場合によってはキャラロストの可能性がありますが、責任は負いません。という旨の事しか書かれていませんから」


 意外と大した事を書いていないのだな。さっきも言った通り俺は、危険がない方が嫌いだ。それに、言葉のまま化け物になるのだ。負荷に耐えられなくて、キャラロストする可能性があっても特段驚きもせん。


「成る程。まぁ俺はプレイが出来るのならなんでも構わん。ほら、これでいいのか?」

「拝見致します。はい、大丈夫です。それでは早速ゲームを始めますか?」

「あぁ。折角作ったんだ、ここで辞めて明日に持ち越すなど勿体ない。早速始めるとするよ。」

「かしこまりました。では、思う存分この世界を遊び尽くしてくださいませ」


 彼の言葉を背中に受けながら、俺はゲームを始める。そして一瞬意識が落ち、俺は、ゲームの世界に降り立った。

 これだけ期待させんたんだ。楽しませてくれよ。 


 


いかがでしたでしょうか。

読んだ感想や文を書く上でのアドバイス等いただけると幸いです。


 補足

本文中では特性のことを現実ではありえない部分と指していますが、これは、本来で有れば得るはずのない能力又は特徴=現実ではありえない部分 と言う解釈になっています。

 なので特性はプレイヤーだけで無く装備やアイテムにも適応されます。要するに他の作品でいうところのステータス値にプラス補正や一定の行動に対しての補正がかかるみたいな物です。

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