プロローグ
基本的に不定期更新ですが、なるべく早めに投稿できるようにはします。
「ん〜何か面白そうなゲームないかな〜」
基本的には家でゲームをして学校以外で碌に外に出ない俺は、珍しく外に出ていた。
そんな俺が何故外に出ているかというと大学受験も終わって一息ついたので新しいゲームでも買おうかと思ったからである。
そんな俺の前には商品棚に並んだゲームが無数にあるのだが、どうにも食指が動きそうなのは見つからない。
さて、どうしたものか。これといって面白そうなのもないし、心に響くものもない。まぁどうしたものかとは言っても、こんな時に俺がすることは大体一緒なのだが。
それはは、店頭に並んでないもの(数が少なく売れないもの)も持っている店長を呼ぶことである。
よし、そうと決まれば
「店長〜!何か面白そうなゲーム持ってない?それか俺が気に入りそうなやつ!」
「はいはい。そんな大声出さなくても聞こえているよ。で、そんな君にこれはどうだい?」
「なにこれ?どんなやつ?」
「それは今日発売の新作だよ。内容は自分でプレイして確かめてみると良い。少なくともプレイヤーが多すぎて初期地点からまともに進めないなんていう阿鼻叫喚の地獄にはならないだろうさ。」
「へぇ。」
「試しに買ってみてはどうかな?」
ふむ、どうしようかね。
確かに人が溢れてまともに進められないのは話にならない。その点を考えるなら確かに魅力的だ。それに今まで店長に勧められたのでハズレは無いしな。
それに俺はゲームが好きだ。現実ではすることができない様な事がゲームの中ではできるし、自分次第で進め方も自分が操作するものをどんな風に育てていくかも決められる。現実では不可能な事を見れると言う意味では、アニメも漫画も好きな方である。
ならば目の前に、店長が薦めるゲームが有るのなら最終的に買うのは当然の帰結である。
「よし決めた。書いますよ店長。」
「それは良かった。では早く帰ってゲームをしてくることだよ。そして楽しめそうならそれを薦めた私に感謝すると良い。」
「へいへい、分かりましたよ。」
「では、それが終わったらまた何か買いに来ると良い。君用に面白そうなものを仕入れておくとしよう。」
「有難うございます。では終わったらまた来るとします。」
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家への帰り道の途中俺は今日買ったゲームの公式サイトの説明を見ていた。
ふむ、それによるとこのゲームは純粋な人間種以外には基本何にでもなれて、リアルの身体能力なども反映されるらしい。
種族を選んだ後の行動次第で進化先なども変化し来るらしい。実に楽しみである。
制作会社は店長が毎回薦めてくるゲームと同じ会社で、この会社の作品は大衆向けというよりどちらかと言うと、難易度の高いものが好きな人向けのものが殆どである。
そんなことを考えているうちに家に着いたようだ。さて、早速ダウンロードするとしよう。
しかし楽しみだからといって焦っていい事はない。ダンロードが終わるのをじっくり待つとしようではないか。
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彼は行ったようだね。しかし私が薦めるものを毎回買ってくれる彼には感謝しなければな。実際は薦めるという体で私の所属する会社の作品を渡しているのだがね。
しかし今回は今までのと一味違うから是非とも楽しんでくれたまえ。君は私の店の唯一の常連なのだから。
さて、彼も行ったことだし私も本社に戻って、いつも買ってくれる彼のために渡したゲームの管理をすることにしようかね。
そう言って去る彼女の手には一つのゲームのパッケージが握られている。
それは彼女が彼に渡したゲームと同じものであった。
タイトルは『Evildoer Crazy Feast』そしてパッケージにはこう書かれていた。
―世界が衰退し人類が減少する一方異形の人外が増えるこの世界 人間ならざるものの力で成長するもの達よ
狂った人外共よ さぁ狂い給え 暴れ給え 準備は整った その力を持ってして饗宴<狂宴>を始めようじゃないか
和訳すると『人外達の狂った饗宴』
このゲームで君達プレイヤーはどこまで狂えるかな?既存通りなど詰まらない。自分の力で常識を打ち壊してこそ楽しめるのだ。君達が常識を壊して人間社会では出せないような狂った衝動を出す事を楽しみにしているよ。
時は満ちた。さぁ宴を始めるとしようか。
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