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5.初陣

2/2 指摘の部分を修正しました。デスペナの内容のボリュームをあげました。

 仕事しない衛兵を通過し、ハーストンを出ると、視界は一気にハーストンから南へと整備された道が続く街道と、街道脇には少量の木が点々と並んでいる。街道を逸れると草原となっており、視界は良好だが、街道から離れるほど魔物が出没する可能性が高くなる。


 勿論、街道を歩いてたって魔物と遭遇することもある。それとマップを見たが、俺の視認できる範囲が開拓されいて、他は黒くなっていた。また余裕のある時に開拓していかないと、未踏状態となるのでやっていこうと思う。


 さて、少しMPを回復するため、街道脇の木を背に腰かけた。リラックスしていないと自然回復がされないからだ。俺の場合は1分もあれば十分だ。HPはMPの倍の回復量なので、2分半といった所だ。


 その間に、いまやることを確認する。そう、魔物との初戦闘だ。ちなみに、俺はこのAAOがβテストの時は落選してしまったので、ネットから拾った情報を基にしている。しかし、情報は分かっていても、こればかりは実際にやってみないとわからない。


 なので、ここ周辺で魔物のレベルが一番低いここ、ハーストン南部に来たわけだが、その近辺に出没する魔物はこちら。


・スライム

・ゴブリン

・ホーンラビット


 この3種類であり、レベル帯は1~4だ。とりあえずどういう具合か確かめるため、3分たっぷり休憩し、街道を離れて歩くことにした。


 しばらく歩くと、ジェル状の魔物が視界に入る。まあ、3種類の中で不定形な魔物はスライムしかいないからすぐ分かるが。


 スライムといえばファンタジーなもので言えば定番中の定番だ。そのほとんどが序盤で出現し、最弱ともいわれていることも多い。俺は少しスライムに近づいていくことにした。


 まだスライムはこちらに気づいていないのか、俺の方へは向かってこず、俺と同じ進行方向へと進んでいく。ズルズルと固形のジェルを引きずるが、土とか草が絡まらず、クリアなボディーを維持してるのが若干違和感を生むな。


 そんなスライムに集中すると、簡素な情報が目視できた。


【スライム Lv1】 テイム可能

【HP】100/100

【MP】10/10 


 どうやらテイム可能らしい。しかし、一度普通に戦ってみたいので、こいつにはテイムの使用は控えておこう。


 俺は念じて冒険者のナイフを手に出現させ、まだ気づかぬスライムに向かって走り出す。スライムとの残り距離が5mといったところで、やっとスライムが足音に反応したのか、のそっと器用に回転させてこちらに向こうとしていた。


 だが、俺の方がスライムが振り向くよりも早く攻撃を仕掛けた。動きが遅いので、そのまま攻撃が直撃する。ダメージが入るが……HPバーがほんの少し動いた。


 なんと、2ダメージしか与えれないようだ。最弱であろうスライムに、HPの2%しか与えられない俺。結構きついんじゃないだろうかこれ。あと49回も攻撃しなくてはならない。


 攻撃と同時に、素早く後退する。ここは相手の出方を窺うとする。


 ようやくこちらを向いたスライムが、こちらを攻撃してきた。その攻撃手段は体当たりだった。グニョグニョのジェルの体当たりは、地面をバネにし、器用にもゴムボールのような、パチンコのような原理でこちらに飛んできた。


 しかし、速度はそれほどでもないので、俺は横に避けつつ、攻撃をした後は後退する。深追いは大抵やらかすタイプが多いので、HPの減りがいくらしょぼかろうが、焦らず着実に削る。スライムの動きも単調で、体当たりの後は結構隙だらけなので、こちらもリズムを持ってヒット&アウェイを行っている。


 スライムのHPが20%を切ったところで、スライムに新たなパターンが出てきた。なんと、ジェル状の物を飛ばしてきたのだ。油断していたわけではないが、遠距離攻撃という隠し玉をもっているとは思わなかったので、そのジェル状のものを少量浴びてしまった。


「あちっあちちっ!」

 

 そして、その結果は少量の被弾にも関わらず、俺のHPを8割持って行った。しかもジェルは酸のようで、俺の体を少しずつ溶かしていく。絶賛継続ダメージも発生していて、俺のHPは風前の灯だ。さすがにやばいので、HPポーションを取り出し、体に振りかけようとして――――


 スライムの体当たりをモロに食らって、俺のHPが全損した。


 視界が暗転し、意識が戻ってきた時にはハーストンの南口に立っていた。


 初日にして初陣で最弱の魔物に敗北という、なんとも情けない結果だった。本来デスペナルティといって、死に戻ると一部のアイテムやお金を一定確率で落としてしまったり、蓄積してきた経験値が何%かランダムで無くなったりする。レベルが低い内はすぐに取り戻せるが、高くなってくると取り戻すのが大変になってしまう。


 さらに、死に戻ったあとはステータスが回数によって変わるが、情報だと1回だと80%に、そこから死ぬたびに10%ずつ減っていく。やたらと死に戻ると冒険が困難になる。


 デスペナは死んでから8時間経過しないと解除されないので、大抵の人は大人しくしているか、ログアウトして時間経過するまで色々している。


 まだレベル10まではデスペナルティが無いので大丈夫だが、まさかレベル1のスライムにすら全損近いダメージを受けることになるとは思わなかった。


「暫くは弾きと回避の特訓だな。デスペナの無い今なら死に放題だし」


 勿論、リベンジはしたいが、今の内にやらないとデスペナを受けるようになってからでは色々とまずい。アイテムもお金も落とし放題、経験値も奪われレベルアップが困難になるのは避けたい。


 なのでスキルレベルをまず上げ、安全に戦えるようにしておかなくてはならない。必要なのはスキルもあるが、やはり判断力だ。


 弾くか、避けるかの選択、そしてその後の行動。俺だけではないが、その判断こそが死に繋がることもあれば、薄皮一枚繋がったりもする。


 というわけで、レベルよりもスキルを優先に上げるため、またフィールドに出るエータだった。勿論、衛兵は欠伸をかいていた。

初戦は敗北から。


【名前】エータ Lv1

【種族】ヒューマン

【職業】テイマー Lv1


【所持金】50000DIL

【所有スキルポイント】0

【所有ステータスポイント】0


【HP】150/150(150/300)

【MP】37/37(37/75)

【STR】5(+0)+0(5)

【VIT】5(+0)+0(5)

【INT】5(+0)+0(5)

【MND】5(+0)+0(5)

【DEX】5(+0)+0(5)

【AGI】5(+0)+0(5)

【LUK】55(+50)+5(60)


【ジョブスキル】<テイム Lv1>

【アクションスキル】<付与:LUK Lv1><ギャンブルアーマー LV1><脱兎 Lv1>

【パッシブスキル:適用3/10】<幸運 Lv1><弾き Lv1><回避 Lv1>

【パッシブスキル:控え0/99】

【称号:適用0/3】

【称号:控え0/99】

【称号スキル】


【装備】

メインウエポン:なし

サブウエポン:冒険者のナイフ

頭:なし

体:冒険者の服

手:冒険者の指貫グローブ

足:冒険者の靴

装飾:なし

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