俳句のルール
「アイカ、まずは俳句を作る上で欠かせないふたつのルールを知ってるか?」
「ルールぅ?ほんな難しい事言われても、季節の言葉を使うとか、5・7・5とかしかわからぁへんよ?」
「……わかってるじゃん。そのふたつさえ守れば一応俳句の体裁は取り繕えるんだよ」
「ほうなの!?わたしすごない?」
「季節の言葉を『季語』、5・7・5のことを『上五・中七・下五』って言えたらもっとすごいんだけどな」
「季語に上五・中七・下五やね……あれ?ほやったらわたしの俳句なんも悪いとこないんやなぁの?」
・明けましておめでとうだよユートくん!
「ひょっとして『明けましておめでとう』が季語って言いたいのか?」
「ほぉやよ」
「たしかに時候の挨拶ではあるけども……。そのおめでたいって言葉をこの『歳時記』に乗ってる季語の中から選べばより俳句らしくなるぞ」
「え、この辞書みたいなのに書いたるの全部季語やの!?」
「ほら、目回してないで次行くぞ」
「え、ええよ」
「おめでとうの後の『だよ』って2文字が完全に無駄だな」
「なんでぇ?かわいいやら?」
「それとユートくんって……お前いつも俺の事呼び捨てにしてるじゃん」
「下五が余っちゃったから。てへ」
「(ピキッ)つまりはこの句に残すべき点は何も無いってことだ!」
「ほんな馬鹿なこと有らすかぁ!」
次回、アイカにもできる俳句の作り方!
「『猿にもできる』みたいなフレーズにわたしの名前使わんといてよ!」