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枯葉の詩
「ゆう兄〜」
「いらっしゃいカズナ!よく来……た……ね」
「ぷふぅ。カズちゃんやと思った?残念、アイカちゃんでした!」
「……」ピシャ
「無言で閉め出さんといてよぉ!なんでもするで中入れてぇ」
「……それじゃあそのへんの枯葉掃除しといて」
「うへぇええ。掃いても掃いても枯葉が集まってくるんやけど」
「ここが吹き溜まりになってるんだろうな。そうだ、せっかくだから今日はこの景色を詠んでみるか」
「ほんなこと言っとらんと手伝ってよ。この葉っぱの山どぉするや?」
「そういや貰い物のサツマイモがあるけど……焼き芋にでもするか」
「ヒャッハー!落ち葉は焼却やて〜!!」
「よし、できた」
「え?お芋ならもう焼けとるよ?」
「そっちじゃなくて俳句だよ」
・突風や我が家へ避難せし枯葉
「(モグモグ)えーと、これは焼かれるとも知らずのこのこやってきた葉っぱの滑稽さを詠っとるんやね」
「そんなわけあるか!」
次回、アイカの焼芋の詩