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 絵里の悲鳴に驚いた、秘密結社・ガオンダの者らを

率いている男は


 「まずいです! ここは一旦、退却です!」


 と言うと秘密結社・ガオンダの者らと共に逃げるように

その場から立ち去った。

 秘密結社・ガオンダの者らが立ち去った後、

地面に倒れ込んでいるヒーローショーのヒーローのような

格好をしている雅に


 「だ、大丈夫ですか?…… お怪我は?……」


 絵里は優しく、声をかけてきた。

 だが、雅は自分よりも若い女性の絵里に助けられたことが

とても恥ずかしく、


 「だ、大丈夫です……」


 というと逃げるようにその場から立ち去った。

 雅が自分を助けてくれた絵里から逃げ、

近くから死角になっている空き地にやって来ると

雅は三度、濃い霧に包まれた。

 雅がその濃い霧に包まれると今まで変身していた

ヒーローショーのヒーローの格好は解け、

元の雅の姿に戻っていた。


 『何で俺がこんな目に……』


 雅が俯き、そんな事を思っていると


 「ダサいなぁ…… 女の子に助けて貰うなんて……

それでも正義の味方のヒーロー?」


 と言い、雅の前にあの背広を来た少年が現れた。


 「もうこんなこと、私はやめます!」


 雅は腰に巻いているチャンピョンベルトのようなモノを取ると

怒ったように背広を来た少年の前に

そのチャンピョンベルトのようなモノを突き出した。

 背広を着た少年が雅が差し出したチャンピョンベルトのようなモノを

受け取ると


 「本当に良いんだね?…… あの子【絵里】がどうなっても?……」


 と言い、濃い霧の一部に映し出されている

雅を助けた絵里の姿を見た。


 『え? どうして?……』


 雅が自分を助けてくれた絵里の姿が

濃い霧の一部に映し出されているのに驚いていると


 「まあ。良いけど……」


 驚いた顔をしている雅のことを冷ややかな目で見ながら、

背広を着た少年はその姿を雅の前から消し去った。

 濃い霧が晴れ、元の空き地の場所に戻ってきた雅は


 『まさかなぁ……』


 背広を着た少年が言った事に嫌な予感がしていた。


 不安に駆られた雅は急いで駆け出し、

絵里という若い女性が自分を助けてくれた所まで舞い戻った。

 だが、すでに絵里の姿はそこにはなかった。


 『そうだよなぁ……』


 雅が途方に暮れ、その場に立ち尽くしていると


 グゥ~……


 突然、雅の腹の虫が鳴いた。

 雅はお腹を摩りながら


 「そう言えば、お腹が減ったなぁ……」


 と呟き、辺りを見回すとちょうど、雅の目の前に

ファーストフード店の看板が目に入った。

 雅が目の前に入ったファーストフード店の中に入り、


 「あの~……」


 カウンターレジーの中にいる女性の店員に声をかけると


 「いらっしゃいませ!」


 雅に笑顔で話し返してきた女性店員は雅を

怪しい秘密結社・ガオンダの者らから助けてくれた

美しくて可愛らしい若い女性・絵里だった。

 突然、目の前に現れた絵里に雅は驚き、


 「あっ!……」


 大きな声をあげようとすると絵里は不思議そうな顔で

雅の事を見詰め、首を傾げた。

 絵里が変身していない雅を見てもわからなくても

しょうがなかった。

 雅が絵里とあったのは雅がヒーローショーのような

ヒーローのような格好をし、怪しげな秘密結社・ガオンダの者らに

痛め付けられた姿だったから……


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