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世界の終末は何処からともなく…  作者: エルスト・レイ
第一章 終わりの始まり
10/11

10話 ~本書~ 少女との別れと再会の約束

繋がる想いをのせて今日も人は生きている


~ダールドノース山脈、クリールド~〔カイside〕


俺はハルカと一緒に武具の整理をしようと店先にでると…

外から足音が響いてきた


カイ「なんだ?」


ハルカ「ん…」


ハルカも気付いて少し後ずさった

俺はハルカを守るように少し前にでてさっきもらった刀に手をかける

いつでも抜けるように


カイ「なにがくる…」


遠くの道に見えたその影は…

大量の兵士だった


ハルカ「え?」


そうハルカは驚いている


カイ「あれは…敵か?」


俺は驚いているハルカにそう問いかける

ハルカはすぐに答えた


ハルカ「ううん、違う」


カイ「違うのか」


その言葉を聞いて俺は手を刀から離す


カイ「だったら…あれなんだ?」


問いかけるとハルカが答える前に走ってきて俺たちの前で止まった兵士が言う


アリムイ「私はスターリア王国所属、第2騎士団、アリムイ・フォンハニエルだ」


ハルカ「見つかっちゃった?」


アリムイさんを前にして、ハルカは気まずそうにそう聞く

どういうことだ?見つかった?


アリムイ「探しましたよ、ハルカ様」


ハルカ「手紙…置いてったよね?」


アリムイ「あれで…探すなと言う方がおかしいと思いますが」


ハルカ「でも…」


アリムイ「そもそもあなたは…、護衛もなしに出掛けていいと思っているんですか」


ハルカ「ちょっとくらい…」


ハルカが言う途中でアリムイさんは言葉を続ける


アリムイ「ちょっと?あなたにとっては1月半はちょっとなのですか?そもそも今、この国はどんな状況かわかって言っているんですか?」


ハルカ「それくらい…」


アリムイ「わかってるなら戻りましょうか」


そうしている内にこの騒ぎにようやく気付いたのかガイアさんが出てくる


ガイア「なんだ?騒がしいな…客か?」


アリムイ「…あなたは?」


ガイア「この店の店主だが」


アリムイ「そうですか、今帰りますのでお気になさらずに」


ガイア「そのお譲ちゃん連れてくのか?」


アリムイ「ハルカ様を連れていきますが?」


ガイア「ちょっと待っててくれ」


それだけ言うとガイアさんは店の中にもどる

少したって封筒を二つもって来た


ガイア「ほら、受け取れ」


そのうち一つをハルカに手渡す


ハルカ「え?」


ガイア「なんだ?給料だよ、働いてもらったしな」


ハルカ「あ、ありがとうございます!」


ガイア「ああ、またな…それとほら」


俺の方にも封筒を渡される


カイ「ありがとうございます」


ガイア「もう、いくんだろ?お前も」


カイ「え?」


アリムイ「それではハルカ様、行きましょう」


ハルカ「ちょっとまって、その人も…連れて言っちゃダメ?」


アリムイ「ダメです」


ハルカ「…どうしても?」


アリムイ「どうしてもです」


ハルカ「約束があるんだけど」


アリムイ「今は緊急事態なのですよ?わかってるんですか!」


ハルカ「…うん」


アリムイ「それでは行きましょう」


連れて行かれるハルカに俺は近づいて耳元で一言言う


カイ「すぐ行くからさ、城って目立つだろ?大丈夫」


そしてすぐにその場を離れた

近づいた際アリムイさんの殺気を感じた気もするが…気のせいだろ…

うん、そうしておこう


アリムイ「それでは…失礼しました」


それだけ残してハルカを連れて兵士達は町の外へと向かって行った


ガイア「ほら、さっさと追え」


カイ「短い間でしたけど今までありがとうございました!」


ガイア「俺が雇ったんだがな…さあ、行って来い」


俺は兵士たちが行った方向へと歩みを始めた


ところで…王国ってどこにあるんだろう…


カイ「ガイアさん!地図、ありますか!」


走ってガイアさんのところに戻って地図があるか聞いた…

ちょっと格好つかないな


ガイア「なんだおまえ、城の場所もしらないのか」


カイ「すいません」


ガイア「まぁ、ちょっと待ってろ今持ってきてやる」


そう言ってガイアさんは奥に行って

戻ってくると折りたたまれた紙を持ってきた


ガイア「これだ、見方はわかるよな?」


カイ「多分大丈夫だと思います」


ガイア「城までだとまだ結構あるから途中気をつけろよ」


カイ「はい、ありがとうございました」


ガイア「今度は戻ってくるんじゃねぇぞ」


カイ「いつかまた!」


今度こそ俺は町をでて歩き始めた


ところで王国の兵士がわざわざここまで来るってハルカって何者なんだ…

もしかして王女とか?

まさかな…良い所の貴族の娘かな多分


考え事をしながら山をくだっていく

さっきもらった地図を見るとここから山をくだって町が一つ

そのあとは街道を真っ直ぐ行くといくつかの町があってその先に王城があるのか

というかずいぶん整理された山道だな

地面はしっかり固められてるしそのうえ転落防止用の柵まであるのか…


3、4時間山道をくだっていくと町が見えてきた

あれが…この山の麓の町かクリールドよりも少し大きい町だな

山に入る旅人とかで観光関係でにぎわってるのかな


そして俺はその町へと向かった



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