表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/15

夕陽の中で

コンビニで買い物を終え、そのまま帰ろうとすると、高梨翔が買い物袋の中からアイスを取り出して、私の前に差し出した。


「今日のお礼。コンビニ案内してくれてありがとう。あっちにベンチあったし一緒に食わねえ?」


暑い中アイスが目の前にあると、どうしても欲求に耐えられないものだ。


「ありがとう。食べよう。」この胸の高まりを悟られまいと冷静な表情でそう言った。


「うめえな。暑い中食うアイスは。」

「そうだね」

「ってか景色やばくね?!夕陽が沈むとこ初めて見るんだけど!」

「綺麗でいいよね」

「そうだ。ちょっと持ってて。」

翔がそう言って私に食べかけのアイスを渡すとズボンのポッケからスマホを取り出した。


「写真撮ろうぜ。」

「写真?夕陽撮るの?」

「夕陽をバックに一緒に撮ろうぜ。」


どうして一緒に撮るの。別に特別でもなんでもないのに。年頃のせいか、男子と一緒に撮るなんて恥ずかしくて照れてしまう。


カシャっ。


「えっ撮ったの?」

「うん。美咲変な顔になってるぞ。半目じゃん。」

笑いながら翔は言った。

「えっ!だってハイチーズとか言わないから。消してよ!」

「やだね。俺と美咲の記念すべき初ツーショットなんだから。」

翔はケラケラ笑いながら言った。


今日会ったばっかりなのに私たちはいつの間にか冗談を言い合えるほど打ち解けあっていた。翔の方を見ると夕陽に隠れて彼の顔が少し赤らんでいるのに気づいた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ