長崎Lifeー君との出会いー
初めて書かせていただきます。至らないところが多々あると思いますが、読んでいただけたら嬉しいです!
「そろそろチャイムなるぞー。席つけー。」
担任の真白楓先生が教室に入るや否やそう声掛けすると、生徒たちはそそくさと席に着いた。
教室の外では、蝉の鳴き声が騒がしくクーラーの効いたこっちまで暑苦しい。まだ9時前というのに30℃超えは、耐えられない。地球温暖化め。
期末試験が終わり、夏休みまで後2週間。この期間が異様に長く感じる。
「早く夏休み来て欲しいね」
「俺、夏休みハワイ行くんだぜ」
クラスメイトの話し声が耳に入ってきた。受験生なのにハワイ行くのかよ。と思いながらも、私に話しかけてくる子はこの教室には、いやこの町には1人もいない。そう思っていると、
ーーキーンコーンカーンコーンーー
チャイムが鳴った。
ああ。退屈なホームルームが始まっちゃうよ。ホームルームなんていらないから、その分登校時間遅らせてよ。
「みんな驚くなよ。今日は転校生を紹介する。」
真白先生がそう言うと、当然、生徒たちははしゃぎ、ソワソワしている。
「え!?転校生!?こんな田舎に〜!?」
クラス1のお調子者が騒ぐと、みんな大笑いしている。
確かにこの町はバスが一時間に一本しかないど田舎だ。車がないと一番近いコンビニに行くのにも20分はかかる。勿論、この町に高校はここだけ。皆、生まれた時からこの町に暮らしている。だから、クラスメイトは皆仲がいい。私を除いて。
そんなことよりもこんな夏休み直前に転校してくるなんて珍しいな。きっと親の仕事関係とかだろうけど。かわいそう。みんなと仲良くなる前に夏休み来ちゃうんだから。
ーガラガラー
重いドアの開く音がした。
入ってきたのは、男。夏なのに長袖を着た肌の白い高身長な奴だ。顔はそこそこいい。小顔だし大きな二重に鼻もすらっとしている。だが、見るからに暑苦しい。この教室に長袖を着ている奴は他にいないために異質感丸出しだ。
「自己紹介して」
そう真白先生から言われ、彼は自己紹介を始めた。
「高梨翔です。東京から来ました。夏休み終わるまでみんなと話せるのは2週間しかないですが、仲良くしてください。これからよろしくお願いします。」
慣れたような口調で話す彼は、どこか疲れ切った営業マンのような表情をしていた。
「みんな拍手ー」
真白先生がそう言い、クラスメイトは笑顔で彼を迎えた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます♪これからどんどん物語が展開していくので楽しみにしていてください!良ければリアクションや感想もお願いします!