冬の悪魔
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この魔法は外交交渉に大いに利用できると。そして悪魔の軍勢を退け続ける限り、エレノアの存在は国益に大いに利するから、決して手放すべきではないと
「冥府の女王と天啓の聖女へ、アズガルドの地よりこの手紙を送ります。
先王レオンクラウスがアンブロゴスの閨に忍び込んでのち、およそ三十年の月日が経ちました。以来この国は、闇の瘴気に蝕まれ、静かに、しかし確実に病んでいるようです。
ここにサウザーという名の王子がいます。彼は十四年前の夏至の日に産まれました。すなわち彼は、託宣の使徒である可能性がある。わたしはこの少年をつぶさに観察していました。
サウザーはエレノアという少女と恋仲になった。エレノアは闇の力を持って産まれてきた少女です。彼女は、死の花を自在に動かし、そして咲かせることができた。
現王セルヴァンは、彼女を魔法を学ばせるという名目で師範学校に入学させ、監視下に置くこととした。それは当然の措置でありました。彼女は不当に扱われることなく、学業に勤しみ多くの友をつくった。そしていつしか、サウザーと恋仲になったのです。
そんなある日、事件が起こりました。
王母ヴァネリアがエレノアを森の秘密の花園につれていき、そこで死の花を咲かせる魔法を使わせたのです。その花園は、かつて若くして死んだ王母の娘、すなわちセルヴァンの妹であるゲルベルガの墓地だったのです。ゲルベルガは、かつて死の花に侵され、若くして命を落とした。
エレノアが魔法を使うと、大きな花が咲きました。その花は蕾を作り、やがて大きな種を育んだ。そして種が割れると、中にはひとりの人間が眠っていた。それはゲルベルガだったです。
やがてゲルベルガは目を覚まし、母の名を呼んだ。王母は涙を流して歓び、エレノアを王宮に招き歓待した。
しかしこれは、魔術の禁忌である、いのちを蘇らせる魔法にほかなりませんでした。王はすぐさまこの事件に箝口令を敷いた。しかし、間に合わなかった。
やがてうわさを聞きつけた悪魔たちが、この魔法を求めてアズガルドに攻め入ってきた。アズガルドは、強大な軍事力でこの悪魔の軍勢をはねのた。しかし、悪魔たちは繰り返し繰り返し戦争を起こし、やがてアズガルドは疲弊していった。
そのうちに、エレノアの追放を望む声が上がり始めた。
だがこのことには多くの反発がありました。学生や師範学校の教師たちは、人道にもとると反対した。宮廷魔道士たちも、この魔法を失うことを恐れた。
王族からも反対の声が上がりました。かつてゲルベルガの死には多くの人が涙を流した。その彼女が、部屋の中に幽閉されているとはいえ、元気にはしゃぎ回っているのだから。
しかし王母ヴァネリアが崩御すると、後ろ盾を失ったエレノアの立場は不安定なものとなりました。
そして突如、国王はエレノアの処刑を布告しました。このことには、ふたたび多くの反発があった。せめて処刑ではなく追放刑に処すべきではないかと。なかには、ロードランにおいて保護してもらうべきという人もいた。
しかし、王は断固として処断を下した。エレノアは処刑され、骨の入っていない小さな墓が墓地の片隅に造られた。
それ以来、サウザーはこの国を憎んでいる。父を憎み、官吏たちを憎み、この国のすべてを憎んでいる。
かつてともに声を上げた学友たちとも会うことを拒み、部屋にこもり、教会で祈ることもなくなった。
サウザーは、国家転覆計画を胸に秘めている。そしてそのための仔細を夜な夜な暗い部屋の中で綴り、月明かりの下でほくそ笑んでいる。
サウザーは、いまや正気を失いつつあります。
彼は、いまや神すら憎んでいる。そして神を憎む彼のこころに、アンブロゴスの魔の手が忍び寄っている。そうして彼は、ますます正気を失いつつある。
彼が会うのは兄弟と僅かな数の友人だけになった。その友人たちも、おなじようにアンブロゴスの網にかかり、狂いはじめている。
そしてついにサウザーは、アンブロゴスを封じているあの闇の扉にたどり着きました。このままでは、彼は遥かなる闇の深淵へと墜落してゆくでしょう。
いま、白い霧に覆われた山の頂の向こう側に、この不穏なうごめきを嗅ぎつけて、なにか強大な悪魔が隠れ潜んでいます。
おそれくそれは、レイガーでしょう。レイガーは、サウザーが闇の扉を開くその瞬間を、じっと待っているのです。
あなたの指示を請います」
「返事はなんと?」
「『託宣に従い、アズガルドに干渉するな』」
「……それだけか?」
「ああ」
「……ロキ。お前はサウザーを止めるべきだ」
ロキは返事をせず、ただ遠くを見つめていた。
「ロキ!今鳥としゃべってなかったか?」
「……別に、ただの独り言さ」
「扉がみつかった」
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ロキは、サウザーに続いて洞窟の奥へ入っていった。
洞窟の奥には穴があった。暗い穴を、友人たちが覗き込んでいる。
「真っ暗だな。なにも見えないや」
「アリウスは?」
「穴の底で待ってる。なんか扉の文字を調べてるんだと」
「本当にここを飛び降りるの」
「別に怖いならこなくていいんだぜ」
「怖いなんて行ってないでしょ」
「じゃあなんなんだよ」
「怖くないけど危ないかもしれないじゃない」
「おんなじじゃねえかよ」
「うわ、ほんとに飛び降りた」
「ディオナ、無理するなよ」
「いくわよ。いちいち女の子扱いしないでくれる?」
「アンジェラ、怖いなら手をつなぐか?」
アンジェラはこくりと頷き、サウザーの手を握る。そして、飛び降りた。
ロキは飛び降りた。
穴の底で、骸骨のような模様をみたような気がした……
そうしてロキは、いつの間にか暗い穴の底に着いていた。
なにも見えない。ただ松明に照らされた黒い扉があった。
鉄の扉だろうか。まるで油で濡れているみたいに、滑らかに照り輝いている。
「と な え よ 扉に手をかざして呪文を唱えよ、だって」
「サウザー、ちょっといいか」
ロキは声をかけた。
「本当にこの扉を開くつもりか?」
「ああ」
サウザーはにべもなく言った。ロキは続けた。
「扉を開くと悲劇が起こるかもしれない」
「なんだロキ、いまさらビビってんのか?」
「そうじゃない」
ロキは、バッツの前のめりな口調が気になった。バッツは勝ち気なやつだが、こんなふうに声を荒げたりする男ではなかった。
「サウザー、前も言ったが、文献の通りならこの扉の奥にいるのは闇の大悪魔だ。それがどれほど危険なことは分かっているのか?」
「お前はその悪魔のことを知っているのか?」
ロキは、もちろん知っていた。その大悪魔は、いまや神話となった時代に、およそ十億もの人間を殺しているのだ。
「詳しい記録は残っていない。だが災が降りかかるに決まっている」
「だったらちょうどいいじゃねえか。こんな国、滅んじまえばいいんだよ」
バッツがそう言い放った。サウザーがその後を継いだ。
「ロキ、君は部外者だ。かかわらないほうがいい」
「……いや、僕も見届けることにしよう」
「アリウス、君では力不足だ。大悪魔の召喚魔術というのは、普通の魔術師に行えるものではない」
「召喚?」
「そう、これは召喚魔法だ。これから開くのは物理的な扉じゃない。異世界を繋ぐ穴とでもいうのかな。扉という表象をとっているだけでね」
「ロキ、お前やっぱりなにか知ってるんじゃ……」
世界の果ての旅の終わり 渡し手のない深い谷 眼下に覗く漆黒の闇 悪魔と覗く写し鏡
歩みを止めた英雄の足 光が消えた虚ろな瞳 世界を覆う暗い帳 夜の帝王と語らう魔法 」
扉が、がががっと開いた。
すると中には、闇の悪魔アンブロゴスがいた。
白い蝋のような肌。瞳は、なにか縫い止められたようになっている。
十字架の寝台に寝そべっている。彼は、首をまわしてこちらをみた。
サウザーは、彼を見るやいなや、闇の力に魅せられ、一歩を踏み出してしまう。し
指が見える
指に血が滲む。今、あのゆびは手から切り離されたのだ。
サウザーは、その指を握ろうとする。しかし、思いとどまる。
サウザーは、なにかを感じ取る
「今はまだ、ときじゃない」
かれは背を向け歩き出す。
すると、ピシャッという湿った音がする
振り返る。
すると、指が堕ちていた
指は動き出した。そして、イモムシの陽に、関節をくねくねと曲げて、近寄ってくる
サウザーの足は、地面に埋まったように動かない
サウザー!
ロキに肩を掴まれ、サウザーは我に返る。そして、急いで走り出す。
ようやく二人が出たところ、背後で、扉がガタンと大きな音をたててしまった。
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彼は、歩き出した。いつの間にか、彼らは穴の上に経っていた。
そしてひかりが見えてきた。ようやく外にでた。外は明るかった。
「動くな!」
突如、声がかかる。いつの間にか、やりを構えた兵士たちに、囲まれていた。
「王子、あなたを国家反逆の門で逮捕します」
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「なぜ入った!」
王は、サウザーを殴りつけた。
「あそこに封印されている悪魔がなんなのか、お前は知っているのか」
「闇の悪魔アンブロゴス」
「知っているならなぜ開いた!」
「闇の扉が開いた時、悪魔たちはいまかいまかと待ち望んでいるのだぞ!」
「なんだその目は!それが父親に向ける目か!」」
王はウロウロして、言った。
「いまに悪魔たちがアズガルドを襲撃するだろう……そしてアンブロゴスを開放しようと試みるに違いない……こうなっては、もはやアンブロゴスは抹殺せねばならん。扉の呪文を言え!」
「……」
「言え!」
王は、サウザーを殴る
「サウザー、今すぐ言え!言わねばこやつの腕を切り落とす!」
「おやめください父上!あなたの息子です」
「ほざくな!いますぐ言え!」
「けええええ!」
王はそう叫び、アリウスの腕を切り落とした。
「アリウス」
「さあ言え、サウザー!次は貴様の番だぞ」
そういって、サウザーの手袋を剥ぐ
王はそこにあったものに目を留め、怒る。それは、エメラルドがはめられた指輪だった。それは、エレノアに送った指輪だったのだ。
「サウザーお前はまだこんなものを……!ディオナがこれを見たら一体なんと思うか!」
「ディオナは、俺達を応援しくれてる」
「ほざくな!」
王はサウザーの腕を踏みつけに、する。そして、剣を指に当てる
「さあ、呪文を言え」
「最後のチャンスだぞ!言え!」
指を切り落とす
「ぐわああああ」
王は指を拾い上げる。
「王様!」
「何事だ」
「悪魔の襲撃です」
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カンカンカンと鐘楼が鳴り響く
人々が慌ただしく動き出す
王は、涸れ井戸の中に指を放り込んだ。
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ぶちのめされたバッツが、牢屋に放り込まれる
「バッツ、大丈夫か」
「ああ、平気さ。なんてことねえ。」
「おいバッツ、大丈夫なのか?」
「俺よりアリウスがな」
「なんだ、どうなってるんだ
腕を切られてる」
「なに?
「治療師呼んでくる」
「やめろオスカー、お前まで処罰されるぞ」
「その声、ネイサンか。ネイサンが見張りに継いているのか」
「ああ」
「サウザー、おれは王は正しいことをしているとおもう」
その時、誰かが走ってくる音がする。ついで、鍵が開けられる音も。
「サウザー、大丈夫」
「ああ俺よりアリウスを」
ミリエルは息を飲む。オスカーはアリウスの紐を解こうとするが、四苦八苦している。
ネイサンが部屋をつかつか歩き、オスカーをどけるそ。して、アリウスの紐を解く
「ネイサン、いいのかよ。お前まで」
「お前らを見逃してる時点でもう同罪だろ」
アリウスの紐が解け、手を治療する
血が足りてないわ。誰か支えてあげて」
「で、これからどうするつもりだ、サウザー」
「お前たちはアンジェラを捜して、図書館の前で待っていてくれ。俺にはまだ、やることがある」
サウザーは言った。
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サウザーは甲冑に着替えて、城の中を歩いていく。遠くで、投石機の音が聞こえる。
敵は、城壁を破壊する
サウザーは歩いていく。目線の先に、
「サウザー、どうししてここに……」
「叔父上、わたしの疑いは晴れました。僕はこれから父の補佐をしないと」
「大丈夫なのか?拷問されたと聞いたが……」
「大したことではありません。それより、父はどこに」
「兄はあそこだ。正門の櫓の上に」
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サウザーは、歩いていく。投石機の激しいこうげきがあり、地面が揺れ、白が砕け散る。
そのうち、大きな攻撃がある。櫓は崩れ、土煙が舞い、あたりはよく見えない。
王は、混乱の中、咳き込んでいる。そして、大声で命令している。サウザーは、奥に向かってまっすぐに歩いていく。
最後の瞬間まで、王はサウザーの姿に気付かない。そして、サウザーに気づき、驚きに目を見張る。
「サウザー、なぜここに」
王が言葉を言い終わらない間に、サウザーは、父親を刺す。王は倒れる。
「なぜだ、サウザー……」
そういう王の顔を、サウザーは真上から覗き込む。
「エレノアのことを、恨んでいるのか?」
王は、サウザーの襟首を掴み、いう。のどに血があふれ、ごぼごぼという。
「サウザー、ロードランへ向かえ」
最後に、王は笑顔を見せていう。
「サウザー、許してくれ」
サウザーは剣を仕舞い、その場を去る。背後に、王の死に気づいた兵士たちが、騒ぎ出すのが聞こえる。
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城に戻る途中、叔父と会う。
「なにがあった」
「父は死にました」
「なんだど……!」
叔父は、崩れ落ちる櫓を見つめる。そして、サウザーの肩を抱いて、言う。
「サウザー、アズガルドの血脈を絶やすな。アリウスとアンジェラを連れて、すぐにここから逃げろ」
「叔父上はどうなさるのですか」
「わたしは戦う。たとえ最後の一人となっても……」
「……叔父上、あなたのことは、実の父のようにお慕いしておりました」
「なにを言うんだ、サウザー」
「ご武運を……」
サウザーは言って去っていった。
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サウザーたちは、白樺の木の根本で集合した。
皆は準備を終えている。
サウザーたちは、林の中を逃げる。すでに、城下町は火の手に包まれている。
彼らは、走る。
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彼らは、雪の道を走る。しかし、しかし、悪魔が追いかけてくる
そ狼の悪魔に囲まれ、闘いになる。そして、アリウスが噛みつかれ、命を落としかける。
ディオが死ぬ
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吹雪の中、いまどこを進んでいるのかわからない。この猛吹雪は、大悪魔の仕業だろう。
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彼らは、遠くまで逃げたつもりだった。しかし、いつの間にか闇の洞窟の前に来ていた。
サウザーは、闇の洞窟に逃げ込む。
皆が殿を務める中、サウザーは闇の扉の中へ。
アリウスが死ぬ
バッツが死にかける。
闇の剣が、われを手に取れと話しかける。彼は誘惑を退ける。しかし、ついにアンジェラと二人きりになってしまう。
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サウザーは、闇の魔剣を手に取る。
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冥府の女王と、天啓の聖女へ、私はこの手紙を送ります
この国は、闇の瘴気に蝕まれ、ずいぶん長いこと病んでいるようです
ああどういたしましょう
過去にサウザーの恋人は処刑された。王子は国の転覆を目論んでいる。
そしてついにサウザーは闇の扉を見つけてしまいました
サウザーはこのままでは、闇の世界に堕ちてゆくでしょう
指示を請います
「託宣に従い、サウザーに干渉するな」
「それだけか?」
「ああ」
日後に着く」
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今、そのカラスと話してなかったか?
闇の扉が開き、アズガルドの王子サウザーは、闇の力に取り憑かれている。
闇の洞窟に誘われて、魔剣を見つける
夜会で、色々と話しをする。
エレノアのせいで、ここに悪魔がやってきた。しかし、エレノアはもう処刑した。悪魔がやってくることはない。
公衆の面前で、王と喧嘩をする
恥をかく
エレノアのことを当てこすられ、サウザーは廊下へ出る
冬の悪魔が襲撃する
悪魔たちが、城壁を破壊する。王は前線で指示をする
冬の悪魔との戦いの中で、サウザーは王を殺す。
王を殺す
悪魔に襲われているので、逃げる。
猛吹雪に包まれて、前後がわからなくなる。そして、そして、闇の洞窟に逃げ込む
闇の剣を握る
闇の悪魔の誘いを退ける
穴から出ると、山脈が切断されている
闇の剣を受けと取り、アズガルドを去る
ここからが長い
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今、そのカラスと話してなかったか?
闇の扉が開き、アズガルドの王子サウザーは、闇の力に取り憑かれている。
闇の洞窟に誘われて、魔剣を見つける
夜会で、色々と話しをする。
エレノアのせいで、ここに悪魔がやってきた。しかし、エレノアはもう処刑した。悪魔がやってくることはない。
公衆の面前で、王と喧嘩をする
恥をかく
エレノアのことを当てこすられ、サウザーは廊下へ出る
冬の悪魔が襲撃する
悪魔たちが、城壁を破壊する。王は前線で指示をする
冬の悪魔との戦いの中で、サウザーは王を殺す。
王を殺す
悪魔に襲われているので、逃げる。
猛吹雪に包まれて、前後がわからなくなる。そして、そして、闇の洞窟に逃げ込む
闇の剣を握る
闇の悪魔の誘いを退ける
穴から出ると、山脈が切断されている
闇の剣を受けと取り、アズガルドを去る
ここからが長い
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サウザーがうなされている
汗塗れで起きる
サウザー、大丈夫かよ
イブなどは見ている
ベッドの段差に乗って
船に乗り、アズガルドをはなれてはじめて、罪の意識が襲いかかってくる
あんな風に死ぬ必要があったんだろうか
長い旅になりそうだな
ディオナと放す
交わる
そうして、いつしか立ち直る
俺がやったことは、処刑されるようなことだよな
「ああ当然だ。戦場で王を殺したのだから」
本当にそうかな。慰めでいったんじゃ……
より大いなる目的のために生きろ
それはなんなのですか
「アマンダのために生きるのです」
晴れる
そうして、
好きなだけ致してください
なんとなく立ち直った
治ればいいんだよ。
まあ男にはそれが一番効く
「まあた耳年増なこと言っちゃって」
ちょっと蹴らないでよ~
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冥府の女王と、天啓の聖女へ、私はこの手紙を送ります
この国は、闇の瘴気に蝕まれ、ずいぶん長いこと病んでいるようです
ああどういたしましょう
過去にサウザーの恋人は処刑された。王子は国の転覆を目論んでいる。
そしてついにサウザーは闇の扉を見つけてしまいました
サウザーはこのままでは、闇の世界に堕ちてゆくでしょう
指示を請います
「なんだって?」
「託宣に従い、アズガルドに干渉するな」
ロキ!」
「今鳥としゃべってなかったか?」
「別に、独り言さ」
「アンブロゴスの居場所がわかった」
彼らは部屋に行くと、妊婦が地図を広げている
サウザーたちは、ついに闇の力の発生源を突き止め、闇の遺跡の扉を開く。
すると中には、闇の悪魔アンブロゴスがいた。
サウザーは、彼を見るやいなや、闇の力に魅せられ、一歩を踏み出してしまう。しかし、友人のホセに肩をつかまれ、思いとどまる。
一度扉を締め、サウザーたちは王宮に戻る。しかし、サウザーの目論見を見破った王により、捕まってしまう
入ったな。闇の扉の中に
「入ったな!」
拷問を受ける
「おやめください父上!あなたの息子です」
「爪を剥げ」
「父上!」
指を落とせ
「父上!」
「次はお前だ、サウザー」
トグマ、大丈夫か
「ああ、平気さ。なんてことねえ。エレノアに起こったことと比べたらな……」
牢屋の外が、騒がしくなる
「どうした?」
「反乱軍のようです」
サウザー王子…いや、サウザーよ。
「サウザー王子お前に兄を殺す覚悟がおるか」
「あります」
「兄を殺し、王となる覚悟があるか!」
「ある!」
「開けろ」
「内乱は最大の罪だ。なんとしても止めねばならん。お前たちも来い」
「は」
悪魔が、椅子を引きずってくる。
拷問されて、皮を剥がれた
「先生!」
妊婦だった先生が、引き倒される
「兄上!とうとう狂ったか!」
呪文がわかった。
「世界の果ての旅の終わり 渡し手のない深い谷 眼下に覗く漆黒の闇 悪魔と覗く写し鏡
歩みを止めた英雄の足 嘆き疲れた僧侶の眠り 世界を覆う暗い帳 夜の帝王と語らう魔法 」
扉が開く
「兄上、覚悟おおお!」
王を相打ちにして、死ぬ
「叔父上!」
「呪文は後で聞く。今は一刻も早くアンブロゴス様に会いたい
「皆のもの!見たであろう!剣を下ろせ!剣を下ろせ!
王は悪魔に乱心された
我々は、王を討つ!」
王は、アンブロゴスの指を握る
サウザーたちは牢屋から逃げる。そして、闇の洞窟にやってくる。
王の指を切り落とす。しかし、王はさあらなる化け物となって暴れ始める
サウザー、父に俺を渡したくないのなら、お前が剣を取るしかない
サウザーは剣を取る。
サウザーは剣を振り、ついに王を殺す。しかし、彼は闇の中にとらわれる。
サウザーは、闇の悪魔の誘惑を破り、剣を放す。
気がつくと、闇の瘴気は去り、人々は正気を取り戻している。
サウザーは、この国を去り、世界を救うために旅に出る
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
こうして二年の月日がたった。
洞窟の前で、黒と白、2つの鳥から、手紙を受け取っている人がいる
「あと二日か」
ロキは手紙を受け取ってひとりごちた
二人の鳥は、じゃれ合っている
「君たちも随分仲良くなったね」
「ああん、このひとったらベッドでは随分激しのよ
「ひひひ」
「次の手紙が最後のやり取りかな」
「おいロキ!」
「トグマ!」
「どうした、なんか鳥と喋ってなかったか」
「ああ、腹話術さ!」
……」まあいいや、扉が見つかったってよ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
二人は、洞窟を歩いていく。そして、かられは、真っ暗闇な空間にたどり着く
「サウザー、ロキを連れてきたぜ」
「ああ、扉は見つかったけどよ、あかないんだ」
「どいてくれ」
「世界の果ての旅の終わり 渡し手のない深い谷 眼下に覗く漆黒の闇 悪魔と覗く写し鏡
歩みを止めた英雄の足 嘆き疲れた僧侶の眠り 世界を覆う夜の帳 闇の帝王と語らう魔法 」
扉が開く
「なんでそのんな呪文知ってるんだ」
昔本で読んだんだ」
「どうする?中に入るかは・・…君次第だ
サウザーは、とびらっを開く
「中に、死の帝王が眠っている
そして、指が切り落とされて、人差し指だけが残っている」
いま、目の前でその中指が崩れ落ちた。指は、ぺしゃりという音を立てて、床に落ちた。
ホセが、進もうとする。しかし、止められる
「今日はこのへんにしとこうぜ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
彼らは、城に帰って来る。そこでは、晩餐会が開かれている。
ここにいる学生諸君、諸君らの未来に幸あれ
こうして、学生たちは乾杯した。――
「みなさん、今日はお越しいただきありがとう。今日は、記念スべき若人たちの卒業式典へ。
私も、この学校を卒業しました。
さんざんやんちゃもしたもんですな。わたしは大臣とで、地下の魔法の扉までいったもんです
すると、みなさん驚きでしょう、なんと今日、この馬鹿どもも神殿の地下まで潜ってしまったらしい
会場が、歓声に包まれる。ホセは、赤くなる
「伝説では、あそこには太古の昔に眠らせれた悪魔が眠っていると。そして、死の魔剣が眠っているとされています。
なんでも、どんな悪魔でも一撃で屠るとされている。しかし、使用者は死の呪に侵され、死ぬのだと
しかし、まあ、そんなことは戯言で!
「あははhあ
「どうだサウザーよ、大冒険だったろう!扉は開いたかね」
「開けちゃダメだよ!」
まあ、こそこそするのが好きなやつだ・・…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ロキ、どうしてお前は呪文を知っていたんだ」
ロキは、窓の外を見ている
「ロキ・・…?」
カラスが返ってくる
「ロキ大変だ。悪魔がもうそこまで来ている。いますぐサウザーを連れてここから逃げろ
鳥は、ステンドグラスに乗り、言う。
「皆のもの、聞け。われは冥王リリスの使いなり。
今、冬の悪魔の軍勢がこの城に迫っている
奴らの狙いはサウザーである!この男こそ、死の魔剣に誘われし冥者である。
すぐに敵襲に備えよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
警鐘の鐘が打ち鳴らされる
兵士が来る
「カラスは、サウザーの前に降り立つ
「サウザー、いますぐここから逃げろ
「冥王がこちらに向かっておられる。彼女の下まで走るのだ
「断る」
「サウザー!」
「俺に命令するな」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
悪魔が襲撃する
虐殺が始まる
なんだこれは
王様は殺される
「サウザー……・逃げろ!」
サウザーは、学生たちと、命からがら逃げる
彼らは、地下の秘密の道から脱出する
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
街に出ると、すでに街は襲撃されていた。そこかしこで火の手があがり、人々が血祭りに上げられている。
アイルは、何たることだとひとりごちて、逃亡する。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
学生たちは、悪魔に見つかり、追われる
彼らは、逃げる
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ホセが死ぬ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
学生たちは、遺跡に逃げ込む。
そして、呪の魔剣を手に取る。
戦う
「あなた、平気なの?」
「ああ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
サウザーは、敵を倒す