イザリス島
連絡が来たわ
「なんて?
「ただ急げとしか……」
赤ん坊が生まれる
そうして
育てる
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こうして、かれらはイザリス島までやってきた。だが、島は炎に焼かれている。
「一体、なにが起こったんだ」
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島に近づくと、小さな白いボートがある
三角の帆と、艶や赤な塗装が特徴的な、船だった。
なにか散発的な、小さな地響きのような、ドドドドという音が聞こえる。
リリスは、その船をみて、羽を広げ飛びたつ
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リリスは怒っていう
「なにをやっている!なぜ捨てないんだ」
リリスは、船尾の白いはこのようなものを見ていう
しかし、黒い肌の男は言う。
【バンクラット】―「嵐の悪魔がやってくる」
【リリス 】―
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【リリス】―「何?」
リリスは船尾の黒い箱に目を留めると、それを杖で叩く。
「なぜこれを捨てない?せめて隠せ」
すると、もうひとりの女が割って入った。
【ヘラ】ー「総統がいうには、悪魔たちはふたつのことをやろうとしている。一つはクロードをこの海域に足止めすること。もう一つは、アダムの復活を阻止すること。
奴らはこの周辺の島から子どもたちを片っ端から攫っている。その子どもを生贄にして、奴ら自身の手でアダムを復活させようとしているわ」
「子どもを?だがそんなことでアダムは復活しないだろう」」
「悪魔はアダムの純血者を探しているらしい。
「なに?」
「もし生贄の中にアダムの純血者がいれば、わずかでも肉体は蘇る。わずかでも肉体が蘇れば、魂のいくばくかは傷つけることができるわ。そうすればアダムの復活を遅らせることができる」
「遅らせてどうする」
「悪魔どもはあんたらをこの場所に釘づけにするつもりらしい。その間にロードランを襲撃して、アマンダを殺し、ゼクターを奪う気だろう」
「……どうやってだ」
「総統は、虹の天穹の破り方がバレたんじゃないかと言ってるわ。少なくともそう考えて動けって」
「……バンクラット、お前は虹の天穹の破り方を知っているのか?」
「知ってるわけねーだろ」
「ヘラ、お前は?」
「知らないわ」
「まずはっきりいっておくが、純血者が大陸近くの島に残っていることは考えにくい」
「けど総統が……」
「まあ聞け。純血者だけが住んでいる島は、あるにはある。だがそれは、外界との交流がまったくない大洋の孤島などだ。もちろん純血者同士で交配すれば血は保たれるが、それを小さな島で完結させるのは難しい。悪魔はなにか純血者の目処が立ってるんじゃないか?」
「目処?」
「例えば、長命者ならわずかな子孫で純血を保つことは可能だ」
「だが攫ったのは子どもだろ?」
「子供の姿をした長命者なのかもしれん。なにか心当たりはないか?」
「俺はアストレアの人間じゃねえ」
「だが
「アダムの一部でも復活するということは、絶対にない。
【リリス 】「……島はどうなってる」
【バンクラット】ー「まだ上陸してねえ」
【リリス 】ー「まず生き残りがいないか探すぞ。このボートを使わせてもらう」
【バンクラット】ー「な、エンジン捨てなくてよかっただろ?」
そういって、彼らはボートを帆船に近づけていく。
見える距離まで来ると、トグマが言った。
「おっちゃん、もんのすげぇ日焼けしてんなあ!」
「もともとこういう色なんだよ!かっぺがよ!」
「この男はバンクラッド、女はヘラだ。お前たち、これから島に上陸するぞ」
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だがサウザーが狙いなら、さっさと殺せばいいではないか?
クロード?
ボートで進む
とぐまが、プロペラにさわろうとする
ばかやめろ
てなくなっちゃうよ
なんで
とにかくさわるな
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(ここでは、すでに死んでるわけだから)
ロキたちは、島に上陸する。
島は燃やし尽くされ、廃墟と化していた。あちこちで、木がパチパチと爆ぜる音が聞こえる。
アダムは、ひどい匂いに思わず顔をしかめる。これは、、人の焼け焦げた死体がある。
「ひどい……」
ステラが手を口に当てて言う。
「まったく、どうなってやがる」
そのとき、なにか物音を聞いた。
教会の祭壇の地下から、人が飛び出してきた。
子どもだ。生き残りがいるのだ。アダムが駆け寄ろうとした瞬間、彼らの後ろから、人影が出てきた。「
「サウザー、やれ!」
サウザーは、頭を落とす
「なんだこれは」
「やめて!」
ぐわ
セルディオ、腕を失う
「くそが!」
他にも来るぞ
ドレイク!
ドレイクが、体を真っ二つにおられる
くそお
「待て、突っ込みすぎだ」
セルディオが死亡
「セルディオ!」
クソ!
兄さん、こっちにおびき寄せて!
地震
建物を倒壊させる
そして、
「走ってくる」
はあ、はあ
大丈夫よ、私達が倒したから
他に生きている子どもはいる?
お兄ちゃんが、こうなっちゃったの」
リリスは子どもの目線までしゃがみ、頭を撫でる
「他に生き残っている子はいる?」
女の子は指差す。教会の地下の階段に、子どもたちが隠れていた。
「レノア、勝手に出たらダメじゃない!」
「あの、連れて行かれた子どもの中に一人、
「名前は?」
「アイルといいます」
「わかった。なにかあったら頼ってみよう」
「どんな悪魔が来たかしら」
「それは白い仮面を被った、化け物か?」
女の子はうなずいた
「……オラクスだ」
「オラクス?」
「贄の大悪魔オラクス……人間を生贄に捧げ、このような化け物を生む」
「急ぐぞ」
こんなところで旅が終わっちゃうなんて」
リリスは、女の頭を撫でてやる。
お前たちは南の00に向かえ。わたちたちは、こヴァルハラードに向かう
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そうして船をはしらせている夜中、トグマはションベンがしたくなって、起きる。
はあ
そうして船室にはいる
「なぜ入ってきた!入るなと言ったろうが!」
「それって羅針盤か?
出ていけ!」
へいへいへーいと、トグマは部屋から出る
そうして、甲板に出る。やはり、なにかの音が聞こえる
イブがやってくる
トグマも聞こえる
「?ああ、なんか雷の音見たいのが……嵐でも近いのかなと思ったけど、見た感じ晴れてるしな
「……」
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朝がくる
あたりは、蒼いきりに包まれたままだ。
すると、
彼らは、そのまま進む
ようやく霧が晴れると、水平線の上に、一つの船が
彼らは近づく
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アイルたちは、急いで船を寄せた。
船は、なにかに砲撃されたかのように、無茶苦茶に壊れている。マストが折れて、もはや漂流するしかなかったのだろう。
彼らが船を近づけて、中を覗き込むと、声が聞こえる
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「ぎゃ~!沈む、沈む!」
そう言って、彼らは叫んでいる。水掻き出している
「なにをやっているんですか
ははh
「ぎゃ~イブちゃん助かったよ!死ぬところだった~
「メーベル様、一体なにが遭ったのですか?」
サウザーは、敬語をつかうイブを横目で見る。
この女はそれほどまでに偉いのか?
「私達は、ザクセンの船に襲われたの」
「ザクセン?」
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この子は鬼
この子はきょうか。よろしくね
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そんな身の上話をしていると、遠く水平線に、船が見えた」
「あれ、ザクセンの船だ……」
グレイスは言った。
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「ステラが言う。
メーベルは、船の舳先にたち、霧の向こうを見つめている。すると、中から、水の精霊が現れた。
「あなた、白い魔法は使えるかしら。敵の船にやられた人たちがいるわ。手当してあげて」
「わかりました」
リヤド バングラッド アガトス シヴ ヘラ ユスフ
以上、交信終了 そういって、二人は通信機を投げ捨てた。
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こうして、彼ら船に揺られて三日ほどたった。
アイルたちは、異変に気づいた。空がどんよりと黒いのだ。島の行く手には、煙が上がっているのだ。
「一体どうしたんだ……」ロキは言った。
彼らが島に近づくと、他にも船がいた。
彼らは近づいてくる。
「マリア、お前は銃を用意しろ」
「わかった」
マリアはそう返事をすると、急いで船室に走っていった。
アイルたちは、なおも小舟に目を凝らしている。向こうの船も、二人が彼らを見つめていた
その船は、不思議だった。帆がなかったのだ。一体どうやって動いているのだろうか。
「あんたら、ここでなにがあったんだ」
「知らねえ。俺達もいまついたところだ。外から様子を探ってるんだよ」
「お前たちが燃やしたんじゃないよな」
「馬鹿言え」
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「悪魔か!?」
ロキは、剣を抜いた。しかし、子どもたちは両手を広げて悪魔の前に割って入り、叫んだ。
「違うよ、悪魔じゃないよ!このお姉ちゃんは、僕達をたすけてくれたんだよ」
悪魔は、頷いた。そして、アダムを見て、言った。
「アダム……」
その声音は、慈しむような声音だった。しかし、アダムは冷たい声で言い返した。
「なんで悪魔が俺の名前を知ってる」
次の瞬間、空気が凍りついた。
悪魔が表情を固くした。ロキは、思わず身を震わせた。
メーベルが、慌てて彼らの間に入って、言った。
「アダム、この方は、あなたとともに死の王を倒した仲間です。名をリリスと言います」
「知らねえな」
アダムは冷たく言った。リリスは、氷のように冷たい顔をしている。
メーベルが、慌てて話題を変えた。
「リリス、ここでなにがあったのですか」
「私達がここについたとき、島は悪魔に襲われていた。悪魔はロイヘンから来たようだ。アイルたちは、子どもたちに紛れて捕虜として敵地に潜入させている」
「わかりました。では、いまからイザリス島へ向かうことにしましょう」
リリスはそう言うと、皆を振り返って言った。
「みな、聞きましたね。子どもたちを救出するため、いまからイザリスへ向かいます」
「リリス、悪魔の名はなんというのですか?」
明くる日、アダムは目を覚ました。あたりは、青い霧に包まれている。
リリスが、舳先に立っていた。アダムは、彼女の隣にたった。そして、隣を見て、ようやく異変に気づいた。
「お前、リリスだよな……なんか、ちっちゃくなってないか?」
アダムは、驚いた。大きな赤い瞳が、彼を見返す。手には、十字架の錫杖が握られている。
「杖も変わってるな。確か、青い三日月の杖をもってなかったっけか」
「私の容姿は人を怯えさせるからな。これは仮初の姿」
「でも角はついたまんまなんだな」
アダムは、彼女の大きな角を、指でつんつんとつつく。ついで、中指の背でコツンコツンと叩いてみる。どうやら、中は空洞なのか確かめている殴打。
リリスは、眉にシワを寄せて、アダムを睨みつける。
リリスは、再びきりの向こうを見つめている
「なんかあんのか?」
「ええ。きりの向こうに、船が漂流してるわ」
「なんだって?」
そのうちに、ロキたちも寝床から起き出した。彼らも、アダムたちと並んで、霧の向こうを眺めている。そのうちに、霧が晴れた。
すると、水平線に、マストが砕けた船があった。
「グレイス!グレイス!」
グレイスは、そう呼ばれて、ゆっくりと目を覚ました。こお人は、どうして自分の名前を知っているのだろう。
彼女ははっとして言った。
「ニコラスは!?」
「俺なら無事だ」
眼前に、ニコラスが顔を出した
「この人たちが、助けてくれたんだ」
角が生えた、女の子がいる。彼女は、グレイスの視線に気づくが、すぐに目をそらした。
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私達は、西のグラートバッハから来た
龍がやってきた。
龍を、半殺しにした。
そして、逃げていった先の巣には、この子供が残されていた。
この子がどこからやっってきたのか、わからない。
しかし、
貴様を迎えに来た
ウルフレヒト様に献上するために
「私は龍じゃない」
「グレイスは人間だ」
「お父さん!」
そうして、逃げた。
故郷が滅ぼされた。
そうして、私達は逃げた。
そしてある時、王女の噂を聞いた。
「わたしたちは、東へ向けて漕ぎ出したのだ。」




