第8話 仲間との出会い
次の日、2人は依頼を確認しに再びギルドに訪れていた。
マリー「眠い……昨日は殆ど眠れなかった……」
エイド「マリーお姉ちゃん大丈夫?」
マリー「うん、全然大丈夫じゃない……」
マリーは重い足取りで掲示板の前まで来ると、依頼を確認し始めた。
マリー「うーん、やっぱり報酬の良い依頼なんてそうそうないよね……」
掲示板を見てみるが、やはり報酬の美味しい依頼は無い。今掲示板に貼られている依頼は全て難易度が高く、マリー1人では達成不可能なものか、遥か遠く離れた場所まで行かなくてはならない依頼など、マリーにこなせるような依頼は無かった。
マリー「どうしよう……依頼をこなしてお金稼がなきゃいけないのに、これじゃあどうしようも無いわ……」
そんな風に悩んでいる時だった。
???「ねぇ、ちょっと良い?」
マリー「うん?」
背後から声を掛けられた。なので声のする方を振り返るとそこには、冒険者と思われる格好の男女3人がいた。
マリー「えっと、私に何か用?」
???「実は、もしよかったらこの依頼を一緒に受けてくれないかなぁと思って」
マリー「うん?」
マリーは3人のうちの三角帽とローブを身につけた魔法使い風の少女が差し出した依頼書を見た。その依頼は、近場でモンスターを指定数討伐するというもので、報酬もなかなかのものだった。
マリー「えっ!? 良いの!?」
魔法使い風の少女「うん、実は依頼を受けるための必要人数がたりなくて……それに……チラッ」
マリー「?」
マリーが少女の視線の先を見ると、そこにはエイドがいた。
戦士風の少女「アイツだろ? 昨日酔っ払いぶっ飛ばしたの! あの時ギルドに居て見てたんだぜ!」
騎士風の男「あぁ、あれはマジで凄かった!」
魔法使い風の少女の後ろにいた戦士風の少女と騎士風の男がエイドの方に近づきながらマリーと話した。
※ちなみに、戦士風の少女は上は赤髪で赤色のベストにその上から胸当てをつけていて、下はブラウンの短パン、ブラウンのロングブーツを履いていて、肩アーマーと籠手をつけている。
騎士風の男は全身を鎧で覆っていて、兜はつけておらず、髪が金髪であることが分かった。
戦士風の少女「お前昨日の見てたぞ! まだこんな小さいのに凄えな!」
エイド「えへへ/// ありがとう!」
騎士風の男「お前、よかったら俺たちと一緒に依頼受けてみないか?」
マリー「えっ!?」
魔法使い風の少女「私はあんな小さい子を連れ出すなんてやめようと言ったんですが、2人は聞かなくて……」
戦士風の少女「あんだけ力がありゃ大丈夫だって! それにいざとなったらあたいらが全力で守ればいいだろ?」
魔法使い風の少女「ハァ……ずっとあんな調子で……」
魔法使い風の少女はため息をついた。凄く疲れた顔をしており、昨日からずっと2人を説得しようとしていたのが伺える。
マリー「でもエイドを危険な目には……」
マリーがエイドの方を見ると、エイドが目を輝かせながら騎士風の男から冒険についての話を聞いているのが目に入った。
マリー(とてもダメとは言い出せない……)
マリー(確かにエイドは力も強いしちょっとした依頼なら一緒に出来るかもだけど、エイドの保護者としてそんなことをさせる訳には……)
マリーが頭を抱えて悩んでいると、エイドがマリーに近づいてきて
エイド「マリーお姉ちゃん、僕も一緒に行っちゃダメ……?」
マリー「!」
上目遣いでマリーにお願いし始めた!
マリー(うぅ、そんな目で見ないでよ! そんな風にお願いされたら……)
マリーは少しの間頭を抱えて悩んだ。その末
マリー「分かった……」
エイド「やったぁ!」
戦士風の少女「よっしゃ!」
騎士風の男「やったぜ!」
マリー「ハァ……」
魔法使い風の少女「ごめんなさい……こんなことになってしまって……」
マリー「良いのよ、あなたが謝るようなことじゃ無いから」
こうしてエイドの初めての依頼が始まった!
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