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虐げ令嬢の復讐劇〜お姉様?聖女だと威張ってますが私は格上の妖精の愛し子です。さらに最強竜王様の番らしいです~  作者: 大福金
第二章 ルチア16歳魔法学園編

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ミシェルさんたちとの女子会


「何を持って行ったら良いの?」

「私にお任せくだませ! 準備はバッチリですわ!」


 マリーさんが張り切って用意してくれる


 あの日から、とんとん拍子に話が決まり、私はミシェルさん邸に遊びに行く事に。


『ルチィ? 我は行かなくて良いのか?』

「シェラ様がいたら緊張して、話出来なくなるよ!」


『ふぬぅっ……じゃが! 送って行くからの? それは譲れぬ!』


 送ってくれなくて大丈夫だけど……断わると面倒だな、この展開は……ただでさえこの女子会のお泊まりはダメだとゴネていたんだから。

 ここは笑ってお礼だね。


「ありがとうシェラ様」


 私はこれ以上ないほどの笑顔で笑った。


『ぐっ! はぁぁルチィ可愛いっ。このまま閉じ込めてしまいたい』


 シェラ様がいきなり私を抱きしめてきた。


「わっちょと!? シェラ様? 離してっ」

『いやじゃ!』



 離してくれなくて、困っていると執筆のイルさんが間に入り「ルチア様。馬車の用意が出来ました」と教えててくれ、私は脱出できた。


「あわっ」


 用意してくれた馬車。豪華すぎる……なにこれ。これに乗って行くの? パレードする気ですか?


『ルチィおいで』


 乗るのに戸惑っていたら、シェラ様が私を抱っこして馬車に乗せてくれる。


 馬車から見る景色は久しぶりで、とても綺麗だった。


「シェラ様? もう大丈夫だよ?」


 ミシェルさん邸に着いたのに、シェラ様が抱っこをやめてくれない。


「シェラ様? ミシェルさんのお家に着いたから…抱っこはやめて?」


『分かっておる。馬車から降ろすまでじゃ』


 本当に分かってる?


 シェラ様はそう言って、私を抱っこしたまま馬車から降りると……ミシェルさん邸まで歩いて行く。


「んっ? ちょっ?」


 抵抗虚しく、シェラ様はそのまま屋敷に入ってしまった。


 扉を開けると、沢山の人が私たちを待っていた。


 あー……ピンクの悲鳴が聞こえてくる。


「んまぁ! 竜王様とご一緒!」

「何と麗しい……」

「あああ…この光景を目に焼き付けて…」

「眼福ですわ」


 皆固まって口々に何か喋ってる中、一組の夫婦が近寄ってきた。


「竜王シェラザード様、番ルチア様、遥々この様な所においで下さりありがとうございます」

「私達はミシェルの父母です。本日はよろしくお願い致します」


 ミシェルさんのお父様たちが腰を90度にまげて深々とお辞儀をする。


『我の可愛い番を宜しく頼むぞ』


 シェラ様は軽いリップ音をたて、私の頬にキスをした。


 目の前のミシェル夫妻は真っ赤。


 私は恥ずかしくて、シェラ様の胸に顔を埋める。周りの人が見れない……。


『ふうむ? ルチィ……そんな我にくっついて、どうする気だ?』


 シェラ様が何か激しく勘違いしてるけど、恥ずかしくて隠れてるだけだからね!


 恥ずかしくて前を見れないでいると、ふいに後ろから名前を呼ばれる。


「ルチア様! 今日は遊びに来てくれてありがとうございます」


 ミシェルさんが頬をピンクに染めて、声をかけてきた。


「あっあの今日は招待して頂きありがとう!」


 私は抱っこされたまま挨拶する。


「「「ルチア様! こんにちは、よろしくお願いします」」」


 リンリンさんとカタリナさんとエリーさんも到着していた。


「こちらこそ、宜しくお願いします」


 皆でやたらと堅い挨拶を交わす。

 これもシェラ様がずっと私を抱っこしてるせいだ!


「シェラ様。私は皆とお茶会してきますので、そろそろ下ろして?」


『ふうむ……名残り惜しいが仕方ないの』


 やっとシェラ様は私を解放してくれた。


『ではまた後での?』


 シェラ様は私をギュっと抱きしめた後、キスをし去って行った。


ホォォーッ


 チラリッとみんなを見ると

 四人が真っ赤な顔してポーッとしている。


「あっあのう……? 皆?」


 はっ!!


「あわっドキドキして……お部屋を用意してありますので! そこでたっぷりとお話ししましょう!」

「そうですわね!」


 ミシェルさんたちに促され、早足で部屋へと向かった。


パタン!


「ルチア! 何ですか! さっきの抱擁は!」

「本当ですわ! ドキドキして胸が苦しかった」

「いつもあんなにラブラブですの?」

「あああ……眼福‼︎」


 部屋に入った途端、皆が鼻息荒く一斉にグイグイと質問してくる。

 


「あの、ちょっと皆、落ち着いて…?ねっ?」


 落ち着いてと促すも、四人の興奮は収まることを知らず、侍女さんがお茶を持って来てくれるまで、終わらなかった。


 侍女さんのおかげで、やっと私は紅茶を飲んで一息つく事が出来た。


 ふう……。


「先程は興奮しすぎて申し訳ありません」


 一息ついて冷静になったミシェルさんたちが申し訳なさそうに私をみる。


「私もシェラ様まで連れて来てしまってごめんね」


「それは全然! シェラザード様を近くで見れて眼福でしたわ。」

「本当にお美しい…」



「あのう……ルチア様に質問が」


 顔を真っ赤にさせながらミシェル質問してきた。

「質問ですか?」


「はい。ルチアの様の竜心について。その竜心があると言う事は蜜月を過ごされたのですよね?」


ブッッ!

「あっあわ……」


 急に蜜月と言われ、口にふくんでいた紅茶を吹き出しそうになっちゃった。


「実は私も番の方が見つかりまして……蜜月を近々過ごす事になりそうで」


 ゴクリっと勢いよく紅茶を飲み干すミシェルさん。


「その……ルチアーノ様に蜜月について詳しく教えて欲しいのです!」


 ハワワワッ

 詳しくって?

 あの恥ずかしいのを?

 何を話すの?


「「「私達も知りたいですわ!」」」


 私の恥ずかしい一日が、始まろうとしていた。


 はぁ。

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