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虐げ令嬢の復讐劇〜お姉様?聖女だと威張ってますが私は格上の妖精の愛し子です。さらに最強竜王様の番らしいです~  作者: 大福金
第二章 ルチア16歳魔法学園編

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竜心


 シェラ様は少し落ち着くと、「竜化しても良いか?」と聞いてきた。

 滅多に竜化したシェラ様を見た事はないのだけど、前に見た時は三階建てのビルよりも大きかった。


「良いけど……こんな場所で竜化したら、綺麗な花を踏んじゃわないかな?」


『ククッ……そんなに大きなサイズにはならぬよ』


 どうやらサイズを調節出来るらしい。


「あっそうなんだ」


 そう言うとシェラ様は竜化した。人の姿の時と変わらない大きさに。

 小さくもなれるし、色々なサイズに変化出来るの凄いなぁ。


『ルチィ? 我の首の辺りに虹色に光る石が見えるかの?』

虹色の石?ーーあっこれかな綺麗。

 私はあまりにも石が虹色に輝き綺麗なので、見惚れてしまう。


「凄く綺麗な石」


 私が余りにもウットリ石を見てしているので、シェラ様は少し恥ずかしそうに話す。


『そうか? ありがとう。それは竜心石と言って、番が現れた時に竜人族に出現する石なのだよ』


 竜化したシェラ様は、私をじっと見つめる。


『まさか俺に竜心石が現れてくれるなんて……夢見たいだ。これも全てルチィに出会えたから。俺の唯一の番ルチアありがとう』


 そんな風に言われたら、嬉しくて胸が苦しい。

 私だってシェラ様が番で良かった。


『ルチィ、この竜心石にキスをしてくれぬか』


「えっ……?」


 こんな綺麗な石に、私がキスして良いのか戸惑ってしまう。


 シェラ様がキスしやすい様に体を屈める。ほんとに良いの?


 よし! するよ! ヤバイ。

 変に緊張して来た。心臓の音がうるさい。


 ドキドキドキドキ

 落ち着け心臓。


 チュッ。


 私が竜心石にキスをすると、石から虹色の眩い光がキラキラと放たれ私を包み込む。

 眩しいはずなのに、不思議とこの虹色の光が心地よくて気持ちがい。

 ずっとこの光に、包まれていたいと思う程に。


 光が収まると私は泣いていた。

 胸の奥が……暖かくて涙が止まらない。

 嬉しくて涙が止まらないのだ。


 気がつくとシェラ様は竜化から人化していた。


『我とルチィは番の契りを交わした。とうとうお互いの半身になったのだな……嬉しい』

 


 そう言うとシェラ様は、私を抱きしめ長い長いキスを何度も私に落とす。

 頬に自分ではない涙が落ちてくる。シェラ様も泣いていた。

 私達はお互いを確かめ会うように、長い時間キスをしていた。


 私はこの甘く蕩けるキスだけで、頭が変になりそうな程に気持ちが良くて、自分がどーにかなってしまうんじゃないかと思った。


 これ以上の事とか、私大丈夫なのかな……。

心優しい読者様♡読んで頂きありがとうございます。少しでもこの作品を面白いと思っていただけたなら、評価やブクマ、いいねを頂けると更新の励みになりますので、是非ともよろしくお願いします。


☆☆☆☆☆→★★★★★にしていただけると泣いて喜びます。

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