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虐げ令嬢の復讐劇〜お姉様?聖女だと威張ってますが私は格上の妖精の愛し子です。さらに最強竜王様の番らしいです~  作者: 大福金
第一章 ルチア幼少期ザマァ編

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シェラ様の怒りがおさまらない



『クククッ……さぁ? お主らはどうやって殺されたいのだ?』


 ヤバイッ! シェラ様の怒りが沸点を超えてる。このままだと大変な事になっちゃう。竜王様が暴れたらとんでもない事になるよね。 


 白ちゃんの方を見て助けてと合図を送るも、こりゃ無理だと首を横に振る。


 えええ……白ちゃんでも止められないの? よしっいざとなったら私が。


『のう? そこの獣人よ? お主は我の可愛いルチィを侮辱したのう? これは万死に値する罪だ』


「あっ……はわわわわっ……」


 熊獣人がシェラ様の殺気に震え上がってる。


「あの……? シェラ様? 私は大丈夫だから……」


『うむ? わかっておるよ。ルチィ? 安心するがいい』


 シェラ様は優しく私の頭を撫でる。


 本当に? 多分……絶対にわかってないよね?


「キャッ! 何て綺麗な人なの?私の専属護衛騎士として、召してあげても良いわよ?」


 はぁー……空気読まないなぁ!この愛し子は! シェラ様がキレてるの分からない?

 もう、怖すぎてシェラ様の顔が見れない……。



『ふぅむ? 俺を護衛だと? もう……#此奴__こやつ__#ら全て消し去ってしまうかのう?』


「!!」


 ちょっ!? シェラ様何を言いだすの?!


「ちょっと待ったー!!!」


 私が止めようとするより先に、新たな獣人が間に入ってきた。


「すまない! シェラザード! 頼むから許してくれ!」


 大きなライオン獣人? がシェラ様に向かって頭を下げている。


『むっ? ジュドールか……!』


 あれぇ? シェラ様とライオン獣人は知り合い?




★★★




 何と!!

 このライオン獣人さんは、獣人族の王様だった……!

 獣王様は余りにも妖精さん達が騒がしいから、様子を見に来たら………この有り様だったらしい。


「なぁシェラザード! 本当に謝るから怒らないでくれ!」


 さっきからずっと獣王様はシェラ様に平謝りしている。


『そこの女子達が悪いのだ……!』


「おいっファミ? お前何をしたんだ!」


 獣人族の王が愛し子に尋ねる。


「別に何もして無いし……この小汚い人族の子供がムカついただけ!」


『まだ言うか! この女子! やはり……消し去るか!』


 シェラ様が右手を上げ、何やら恐ろしい魔法を放とうとする。


「シェラザード! ほんとに勘弁してくれ! お前がキレたら誰も止められない。頼むから!」


『ではこのアホウな女子を、どーにかしろ? 今すぐ消しさっても良いのだか……?」


「はぁー……この、我が儘愛し子がっ! シェラザードに謝れっ」


 獣王様が呆れ気味に、無理やり愛し子の頭に手をおき下げさせようとする。


「ちょっ……やめっ! 誰に向かって言ってるの? 私が居ないと、妖精達だって言う事聞かないんだからね!」


 獣王様の言う事を全く聞かず、暴れだす愛し子……相手は獣王様なんだよね? その態度はありなの?



『おいブス! お前、愛し子だからって調子乗り過ぎだな?』


 話を黙って聞いていた黒ちゃんが、とうとう切れた。


「なっ!? 私にそんな口聞いて良いと思ってるの? 妖精が黙ってないんだから!」


 『はぁ? 妖精? 好きにしろよ! 俺には効かねーし』


「なっ!」


 二人は睨み合い、今にも殴りあいをしそうな凶悪な空気に。


「ねぇ黒ちゃん。もういいよ! 私は気にしてないから」


ーールチィが気にしてなくても、俺が嫌だ!


「ちょっと?! 何? 小汚い人族の子供のくせに間に入って来ないでよ!」


『小汚い? ルチィは愛し子だ! お前よりよっぽど優れたな!』


「なっ……! 愛し子? こんな小汚い娘が?」


『まだ言うか? このブス』


 黒ちゃん。口が悪いよ。気持ちは嬉しいけどね。


「私の方が、こんな小汚い娘より立場が上よ! 愛し子だってランクがあるんだから!」


「え? ランク? そんなのあるの?」


 私がキョトンと驚いていると。


ーー無いよルチィ。愛し子は妖精や精霊の数で、どちらが格上かの判断はするけどな?


 白ちゃんが説明してくれた。

 なるほど……妖精や精霊の数か。



「私の凄さを分からせてあげるわ! 勝負よ!」

「えっ……? コレはどーしたら良いの?」


ーールチィ、愛し子同士の勝負を挑まれたな! よしっやってやれ!


 ちょっと黒ちゃん? そうなるように煽ったよね? 


 黒ちゃんがノリノリでやっつけろと言っているけど……私たいした魔法をまだ覚えてないよ?


「戦うって魔法でとか? 決着はどうつくの?」


 どちかが倒れるまでとかだったらヤダなぁ。


ーーそれは妖精達の数だな。


 えっ? 妖精達の数?


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