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婚約破棄から始まる迷宮都市での錬金術師生活 ~得意の古代語翻訳で裏技錬金術を駆使して平穏に暮らします~  作者: イ尹口欠
エリクサーと賢者の石

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頑張ってきてくださいね?

「もう〈加速の魔法陣〉を描くのに飽きました」

 

「……まあ、これだけあればしばらくは量産しなくてもいいでしょう」

 

「本当ですか!?」

 

 山と積まれた〈加速の魔法陣〉を前にして、四人のドッペルゲンガーたちは喜びに打ち震えています。

 さてこれからこのドッペルゲンガーたちに何をさせるのか、それが問題です。

 ホルトルーデと同様にお菓子の量産をさせますか?

 いいえ、せっかく私本人と同等のスペックを持っているのにそれはもったいないでしょう。

 

 ドッペルゲンガーのうちふたりは、ドマゾ砂漠で乾きの石を、北の最果てで永久氷片をそれぞれ採取してきてもらいましょうか。

 

「ではあなたたちもドッペルレリアを名乗って、エリクサーの素材を集めてきてもらいましょう。」

 

「「鬼がいる……!!」」

 

「そのためのドッペルゲンガーですしね。残ったふたりには書物の暗号解読を頼みましょう。分からない部分がまだまだありますからね」

 

 私はふたりのドッペルゲンガーに分厚い書物を渡します。

 悪魔なので古代語には習熟していますし、私の知識も持っているので、暗号解読をふたりがかりで行えば効率的でしょう。

 

 ふたりのドッペルレリアの旅装を整えたら、出発を見送ります。

 

 頑張ってきてくださいね?

 

 * * *

 

 数日後、海港都市に派遣していたドッペルレリアが〈テレポート〉で戻ってきました。

 

「本体、リヴァイアサンの元に行ってきました」

 

「本当ですか? それで無限水環は?」

 

「タダで渡すつもりはない、とキッパリ言われましたね。一等級のアンチドーテポーションを三本用意してきたら、引き換えに渡しても良いとのことでした」

 

「アンチドーテポーションですか? リヴァイアサンが毒に冒されているわけではないのですよね?」

 

「ええ。リヴァイアサンには子供の海竜がいるのですが、その子がどうも毒にやられているらしくて……生命力旺盛なため死ぬこともできずに毒で苦しむだけ苦しんでいる状態なんだとか」

 

「なるほど。海竜ならば人間用のアンチドーテポーション一本では足りないから三本なのですね。分かりました、早急に素材を準備してアンチドーテポーションを作成します。あなたはドッペルゲンガーたちとゆっくりするといいですよ」

 

「そうさせてもらいます。あ、これお土産です」

 

「おお、新鮮な海産物ですね。ありがたく貰っておきましょう。そういえばミアは元気にしていますか?」

 

「非常に退屈そうでしたが……元気ではありましたよ」

 

「なら良し」

 

 さあ私は一等級のアンチドーテポーションの錬成にとりかかりましょう。

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