その話は何度も…
A部長は、残り少なくなったビールジョッキを一気にあおると言った。
「オレが入社した頃に上司だった部長はいつも言っていた。最近物忘れがひどくなったって…。その頃は良く分からなかったが、この歳になるとヒシヒシとその意味が分かるようになってきたよ。歳をとるのはヤダもんだよな…。ホントに物覚えが悪くなって、人の名前なんかなかなか出てこない」
「そうそう、良くあります。私も本当に最近増えてきました…。あっ、部長、次も大ジョッキでよろしいですか?」
部長代理は、部長の話に相槌を打つように言うと、ウェイトレスに大ジョッキを注文した。
「そうなんだよ、会社のエレベーターの中で知り合いと会って会釈されても、何年か前に一緒の部屋で仕事をしていたのは分かっているんだが、相手の名前が出てこない…。若い頃はそんなことはなかったんだが、悲しいものだよ。ボケちまったかなと…」
「まったく、そのとおりです…」
「まさか、その相手に『どちら様でしたっけ?』、なんて名前を聞く訳にいかないから、遠回しに、『今はどこの部署で?』なんて聞いたりするんだが、『○○課です』と返事をされてもやっぱり分からない。結局、どこで一緒だったんだろう? 名前は何と言ったっけ? と一生懸命考えるんだが…。最近は、そういうことの繰り返しだよ…」
「部長、同感です。私も同じですよ…。あっ、B君遠慮せずに、食べたい物を注文しろよ…」
「若いB君には、そんな人の名前が思い出せないことなどないだろう? オレが若い頃はそんなことは無かったから…」
部長はB君を見て言った。
「いいえ部長。私も人の名前を思い出せないことは良くあります。取引先の人なんかでも顔は直ぐに出てくるのに、名前はここまで出てきているのですが、出てこない。同じです」
B君は手をあごに持ってきて言った。
「そりゃ、若いB君にもたまにはあるだろうけど、若い頃と今ではまったく違う。もう、物忘れのひどさ、記憶力の低下はいかんともし難いよ…」
「部長、それは違うのではないですか? 人の名前が思い出せないのは、若い頃と違って、歳をとってつき合う人の数が圧倒的に増えたために忘れてしまう人と会う機会が多くなるだけであって、実際に物忘れがひどくなっている訳ではないと…。単に誤解しているだけだと…。なにかそういった話を聞いたことがあります」
「うまいこと言うねB君は…。実際にそういうこともあるかもしれないが、それを差し引いても若い頃はこんなに物忘れがひどくなかったことだけは間違いないよ。君もいずれ歳をとれば分かるから…」
「そうです。まったく部長の言うとおりです。こればっかりはみんな…。さあ、部長、そろそろ冷酒にいきましょうか…?」
部長代理は、飲み物のメニューを開いて部長に手渡した。
B君は、温くなったビールを口に含むとひとり思っていた。
「何回目だよこの話は…。もう五回は聞いているよな。ちょっと酔っぱらうといつもこの話だよ部長は…。物忘れがひどいとはこのことを言うんだよ、ホントに…。オレは部長になってもこうはなりたくないよな。部長代理だって、実際に何回も聞いているくせに…」
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それから三十年近くが経ってB君も部長になっていた。
やはり、部下の部長代理と若い社員を連れて会社近くの飲み屋にいた。
「昔、入社した頃にオレも部長に連れられて良く飲みに来たものだよ。そうしたら、部長の話はいつも同じ話題ばかり、何回も同じことばかり言っているんだよな。でも、本人は本当に初めて話をしていると思いこんでいる。最初は良いんだが、そのうち始めて聞くようなふりをして相槌を打つのに辟易したよ…。歳をとるとみんなそうなるんだよな。だから、オレは歳をとったら極力自分から話はしない。みんなの話を聞く側に回ろうとその時決めた。でも、どうしても、自分から何か話をしたいと思った時は、必ず、話を始める前に『これは前にも言ったと思うけど…』と言うことにしている。なぜなら、そう言っておけば、オレから同じ話を聞いたとしても、あまり不愉快にならないだろう。なあ、C君?」
B部長は、ビールを豪快に飲み干すと、入社二年目のC君に向かって言った。
「部長、部長の話はそんなことはありません。いつも、色々とためになる新しい話ばかりです」
C君はそうは答えたものの、実際にはB部長からこの話を聞かされるのは、もう三回目だった。
「そうか…? それなら良いんだけど、なんか、みんなオレに遠慮しているんじゃないかと…。C君、飲んでいる時くらい遠慮なく好きなことを言えば良いんだぞ、ああ、もちろん、仕事だって同じだ。若いんだから思ったことを遠慮なく言えばイイ…」
これもいつもと同じだが、隣の部長代理は相槌を打って頷いていた。
「ところで、歳をとるとなかなか人の名前を思い出さない話しだが、この話は前にも言ったかもしれないが…、そう、こうやって、『前にも言ったかもしれないが…』と言って、先に弁解しておくのが大事なんだぞC君」
「はい」
C君は、飲もうとして持ち上げたジョッキを下ろして答えた。
「この話は、前にも言ったかもしれないが…、以前、電車のドアの側に立っていたら、ある駅に着いて知り合いの若い女性、それも結構美人なんだよ、その女性が乗ってきた。向こうも一瞬オレに気付いたようで、軽く会釈して近くに立った。オレは、その女性とどこで会ったのか考えたんだが、どうしても思い出せなかった。そうだな…、三駅くらいは考えたよ。若くて綺麗だし、どうしても気になってしょうがなかった。そのうち、こんな若い娘でオレが知っているのは、きっとうちの会社の職員に違いないとは思ったんだけど、まさか、『どちら様で? お名前は?』とは聞けないから、『今、何階でしたっけ?』と聞こうと考えたんだよ。フロアが分かれば、後で覗きに行って調べれば分かると思って…」
「それでどうされたのですか?」
部長代理は先を促すように言った。
「聞いたんだよ、その彼女の前に乗り出して…。その場で聞かないと、もやもやしたまま終わってなんか後で後悔しそうだし…」
「それで?」
「『五階です』って答が返ってきた」
「五階…、総務部ですか…? 総務部は、結構若い娘が多いですから…」
「そうなんだよ。それだけでは分からないから、もうちょっと聞きだそうと思って…。でも、そこで名前を聞くのも忘れてしまっているようで失礼だから、『今、何課でしたっけ? 何の担当?』と聞いたんだよ…」
「さすが部長! うまいですね…。で?」
部長代理は、届いた冷や奴を部長の前に出しながら言った。
「驚くなよ…、なんて答が返ってきたと思う?」
「さあ…?」
「『今も泌尿器科です』って、答が返ってきた」
「はあっ…?」
部長代理もC君もポカンとした顔になった。
「ハハ…、半年ほど前に膀胱結石でT病院に入院した際にお世話になった看護師さんだったんだよ」
「看護師さん…?」
「そうだ、その時にお世話になった看護師さんで、どおりで見たことがあると思ったよ。オレの大事なところも何度か見られたんだよな…。女房以外のそんな重要な女性の顔を忘れるなんて…。ガハハハ…、恥ずかしい限りだよ。ところでこの話しは、君たちにはまだしていなかったよな? 前に話したっけ?」
「いや、初めて聞きましたよ部長。そりゃ、驚きですね…。ところで、ビールで良いですか?」
部長代理はそう言って話題を変えたが、この話も何度か聞いたものだった。
C君も部長代理に合わせてニコニコ笑っていたが、いい加減、B部長の品のないいつも同じ話には、うんざりしていた。
「まあ、せいぜい飲むだけ飲もう…。どうせ今日も部長のおごりだ…」
と思って、部長のビールの追加注文をしようとして振り向いた際に、一人の女性が目に付いた。
「あっれ…、どっかで見たことのある女性だな…」
C君は、見覚えのある女性がカウンターで飲んでいるのに気が付いた。しかし、どこで会った誰だか、まったく思い起こせない。
随分考えたが、思い出さない。どこかで会っていることは間違いないのだが、どこで…? 誰だ…?
だんだん、イライラしてきた。なんか、分からないとなると、益々気分が悪くなってくる。
そんな思いをしていた時、突然部長が言った。
「オイ、あそこのカウンターの角のところに座っている女性がいるだろう…。あの女性に見覚えがあるんだが、さっきからどう考えても思い出さない。おまえらは誰か分かるか?」
「えっ、部長もそうですか。実は私もさっきからそう思っていたのですが、どこで会ったのか分からない。不思議に思っていたところです」
部長代理は直ぐに言った。
「オイ、C君。お前はどうだ?」
「ええ、私も確かに見覚えがあるのですが…。ずっと考えているのですが、思い出さない…」
「ん…? 三人とも知っているということか? じゃ、さっきの看護師さんのような話なら三人とも知っているということはあり得ないよな…。そうだろう?」
「そうです」
「じゃ、うちの会社の娘か?」
「うちの会社の娘にしちゃ、垢抜けていますよね。それに随分美形ですから、C君が知らない訳がないでしょう…」
そう言うと部長代理はC君の方を向いた。
「そんな…。私は会社の女性をみんな知っている訳ではありませんよ」
「じゃ、うちの会社の娘でないとしたら誰だよ? なんで、我々三人とも知っているんだ? 隣の女性と女二人で飲んでいるみたいだが、隣の女性は知っているか?」
「分かりませんね…」
「私も見覚えがありません」
「オレも知らない。しかし、あの女性がうちの会社の娘じゃないとしたら、どうして年代の違う我々三人が知っていながら、思い出さないんだ? なんか気分が悪くないか? オイ、C君。意地でも思い出せ! もう思い出さないと今日は帰さないぞ!」
部長は、怒ったように言った。
「私もずっと考えているんですよ、でも…、思い出さない…」
「ああ、じれったいな…。お前らが思い出さないのなら、オレが直接本人のところに行って聞いてくる!」
椅子から立ち上がった部長を二人は慌てて引き留めた。
「部長、止めてください。変質者だと思われますよ…」
「会ったことがあるのに、変質者もクソもねぇだろう。どこの誰で、オレといつ会ったのか、どんなご関係なのか、ちょっと聞いてくるんだ!」
「まあまあ部長、もうちょっと考えましょうよ。もうすぐ思い出しますから。若いC君なんかはきっと思い出しますよ…。ああ、ビールおかわり…」
部長代理は、部長の空になったジョッキを持ち上げるとウエーターに向けて振った。
C君は考えていた。しかし、どこかでは会っているのだが思い出さなかった。
部長の次のビールジョッキが空になった時、部長は言った。
「オイ、C君。まだ思い出さねぇーのか! しょうがねぇーな…。よーし、オレが聞いてくる」
部長代理の制止も聞かず、部長は一目散に彼女の方にズンズン進むと、彼女の斜め後ろに立って言った。
「すみません。以前どこかでお会いしたと思うのですが…。ずーっと考えていたのですが思い出しません。どちらでお会いしましたでしょうか?」
「えっ…?」
彼女は、驚いたような声を発して振り返った。
「大変失礼しました。私は○○社のBと申します。あなた様は?」
「菊池ですが…」
「菊池さん? 以前どこでお会いしたでしょうか?」
「どこかでお会いしたでしょうか…?」
「いや、私が聞いているのです」
「お会いしたことは無いと思いますが…」
「いや、どこかでお会いしているはずです…。うちの会社の他の二人も貴女にお会いしているのですが思い出さないのです。ホントに間抜けで、すみません」
「ああ、そうですか…。アハハハ…、分かりました。」
彼女は、ケラケラと笑った。
「なぜ、可笑しいのでしょうか?」
「いえ、先日もあなたの様な方が…」
「どういうことでしょうか、先日とは?」
「Bさんだけでなく、先日も突然そういうことを言ってきた人がいたのです」
「はあっ?」
「たぶん、私とは今朝お会いしていると思います」
「今朝…? どこで?」
「たぶん、ご自宅で…」
「自宅で! さっぱり分からない…。冗談は止めてください!」
「すみません。私はSテレビの朝のお天気担当の気象予報士なのです。今年の四月から…、たった三分間だけですけど…」
「お天気担当? 毎朝?」
「そうです」
「私に会ったことは?」
「もちろん、無いと思います。たぶん、他の二人の方も…」
「…」
「Bさんは、朝はSテレビのモーニングステーションをご覧ではないですか?」
「あの、バカCが…」
部長は、彼女に非礼を詫びることもなく、慌てて逃げるように元の席に戻るとCに向かって言った。
「バカやろう! 毎朝テレビで見ているお天気おねーさんじゃねぇーか。そんなこと、何でぇ直ぐに思い出さねぇんだ…。このボケが!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからまた三十年近くが経っていた。
C君も同じように部長になっていた。やはり、ビヤホールで部下とともに三十年近く前のその話を大声でしゃべっていた。
「…だろう。大笑いだろうが、まさかテレビに出ているお天気おねーさんだとは…。B部長は完全に切れて怒るは怒るは…。その時は、人の記憶なんてそもそも曖昧なもので歳とは関係ない。若くても歳をとっていても同じことだとつくづく思ったものだよ。でも三十年も経つと、やっぱりダメだ。覚えられない。思い出さない。昔のことなら良く覚えているんだが、最近のことになると、さっぱり…。ところで、このB部長とお天気おねーさんの話は、初めてだよな。以前、話したっけ?」
「聞きました。もう三回目です!」
入社したばかりの若いD君は、きっぱり言った。
「そうか…」
C部長は、一瞬悲しそうな目をした。
暫くの沈黙の後、部長は思い出したようにD君に向かって言った。
「ところで、あのテーブルにいる女性だけど、うちの会社の娘だったっけ? どっかで見たことがあるんだけどどうしても思い出さない。お前は分かるか?」
「どの女性ですか?」
「あそこの隅のテーブルだ。薄い緑色のブラウスで…」
「ああ、あの人は山田玲奈。年齢は二十九歳と七か月。身長百六十八センチメートル、体重五十六キログラム。血液型はO型で獅子座です。城南大学法学部を卒業の才媛で、趣味はダイビングと乗馬ですが、学生時代は女性だけのバンドも組んでいました。主にベース担当だったのですが、たまにキーボードも弾いていました。住所は文京区中央二丁目十五番地の七スカイマンション七〇三号室。独身、一人暮らしです。出身は三重県で、ご両親は三重県にご健在です。父親は以前県庁に勤め土木関係を中心に働いていました。兄弟は兄が一人で、現在名古屋で弁護士をしていますが、次の国政選挙に地元から立候補が噂されるほどの逸材です。彼女は、当社近くの白河商事に努めるOLで、現在は役員秘書ですが、あの美貌とスタイルですから社内でも男性職員の人気がすこぶる高い。学生時代から、合コンクイーンとして随分ならしていたようです。部長が知っておられるのは、昨年九月十六日の午後一時二十四分に白河商事の山本専務を訪ねて行った際にご覧になられていますし、部長が同年十一月五日に高野台カントリークラブで山本専務とゴルフをした際にもお会いしています。なお、最近は半年ほど前からその専務とは愛人関係にあるという不確かな情報があります。必要ならばお調べいたしますが、いかがいたしましょうか?」
メモを取りだして見る訳でもなく、D君はすらすらと一気に答えた。
「いや、もうイイよ…。なんでそんなに詳しいんだ?」
「C部長、もうお忘れですか? 先月もここで酔っぱらって『彼女を知らないか?』と聞かれました。白河商事の社員だということはお伝えしましたが、十分に報告できませんでしたので直ちに調べました。部長のことですから、また、お忘れして聞くことは分かっていましたから…」
その時、横にいた部長代理は、C部長の耳元に口を寄せると言った。
「部長。次の新入生はやっぱり人間にしましょうよ…」
「バカ。人間は人件費がバカ高いんだぞ。ロボットだったら物忘れはしないし、間違いもない。文句も言わない…。」
「でも、ちょっと使いこなせないですよ。物忘れや間違いがあってもやっぱり人間の方が…」
「そうなんだが…、仕方ない。我慢しよう。我々が引退していずれ上司もロボットになれば、丸く収まる…」
C部長は部長代理にはそう言いながら、また、B部長のあの話を聞きたいな…。と、三十年近く前のことをとても懐かしく思い出していた。
(おわり)
今回のポイントとしては、老齢化と記憶力の低下をテーマにして「人の名前やどこで会ったかを忘れてしまうこと」、「同じ話題を繰り返し何度も言ってしまうこと」の二つを絡めて書きました。
もちろん、老齢化により記憶力が低下するのは事実ですが、そもそも、B君が言っているように、それ以上に歳を重ね記憶することが増えてしまうために、そう思ってしまうことが多いのではないかとも私は思っています。でも、これは弁解に近いですね。
それと、お天気おねーさんのように、興味や本題に関係のない人物の場合には、断片的な記憶しか残らないということがあります。
小説中にも出てきますが、私がいつも不安に思うのは、多くの人の前でいつも同じ話ばかりしているのではないか、ということです。
胸に手を当てて考えれば、自分が若い頃に上司が、特に飲んだ席ではいつも同じことばかりを言っていたという事実がありますし、今まさに若い人なら、そういった経験をしているところだと思います。
また、私自身、一度言ったギャグが受けたりすると、何回も言ってしまうという悲しいサガがあります。
つまり、大事なことは、ギャグが受けた際には、そのギャグを誰の前で言ったのか覚えておいて、その人の前では何度も言わないようにしなければならないのですが、受けたこと自体は、自分にとってインパクトが強いので忘れられないのですが、誰に受けたのかは良く覚えていないのという現実です。
受けたギャグは、他の人の前でも披露したいのですが、誰に言って受けたのか良く覚えていなので、とにかくまた言ってしまう。
だから私は、B部長のように「この話は、前にも言ったかもしれないが…」という枕詞をなるべく付けるようにしています。
悲しいことですが、これは仕方ないのです。
でも、実際は、周りの人に何度も愛想笑いされるのが一番悲しい…。しかし、かと言って、D君のように「それは以前も聞いた!」とキッパリ言われるのも悔しいし、悲しい…。
やっぱり、B部長に言わせたように、飲み会の席では自分は決してしゃべらずに聞き役に徹しようと思うのですが、飲んでしまうと脳細胞がアルコールにやられてしまって、タガが外れてまたしゃべってしまうと…。その繰り返しです。(飲み会の席じゃなくても同じだ!という批判はありますよね)
とにかく、仕事に関係しない話ならそれでも良いのですが、仕事の話で忘れてしまって同じことを繰り返し言ってしまうのは問題で、たまにそれを人から指摘されると、とても申し訳なく思います。
小説の最後のオチは、何代にも渡って同じようなことを繰り返すうちに、人間からロボットに変わって記憶がまったく低下しないようになるということなのですが、あまりパンチの効いオチにはなりませんでした。
まあ、「人間は忘れるから人間味があって良いのであって、まったく全てを忘れなくなってしまったのでは、面白みがないではないか…」、ということも最後にちょっとだけ言いたかったのですが…。
なお、本作品は2005年(平成17年)8月21日に作成したものです。