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目指せ孤独死!御一人様!!  作者: 柳銀竜
Sランクの魔女 スレイナ
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日常に危険は潜んでいる

学生の制度は、大体日本と同じです。

 

 高校生活が始まって数か月。


 衣替えも終わり、一学期の期末テストが今。やっと終わった。


 赤点だけは逃れていると思う……


 空欄は埋めるだけ埋めたし、其ほど悪くないハズだ……たぶん!


 最後の試練は無事に終わったので、後は夏休みに何をするか考えながら緩い授業を受けるだけだ。


 フーとスレイナが息を吐いていると、ラミアが弁当片手にスレイナの方に近づいてきた。


 ボーと授業を聞いていたら、いつの間にかお昼休みになっていたらしい。


「スレイナ!ご飯一緒に食べよう!」


「いいよ」


 断る理由もない。


 なので、スレイナは頷き学校指定の鞄から弁当を取り出して立ち上がる。


 すると、教室の廊下側の窓から二人の少女が此方に向かって手を振ってきた。


 入学当初に、一緒に下校した二人組だ。


「ラミア!スレイナ!庭で食べようよ!」


 女子生徒の言葉に、スレイナは視線を向けラミアは首をかしげる。


「シアラとシュランナはいつも学食じゃない?」


「今日からお弁当なの!」


 二人組の女子生徒。シアラとシュランナが笑ながらそう言うと、四人は仲良く中庭に向かった。




「スレイナ!唐揚げあげる!」


「…じゃあ。このピーマンをあげるよ」


 四人は中庭に着くと、風通しの良い木陰を見つけるとそこに座り、それぞれ弁当を広げて食べ始める。


 四人は楽しげに食べていたのだが…


 いきなりラミアが、自分の弁当の唐揚げをスレイナにあげると言いながら弁当に入れてきたのだ。


 いきなり唐揚げを貰ったスレイナは、一瞬驚いたが、かわりに自分の弁当に入っていたピーマンをラミアの弁当に入れていた。


 ラミアはそのピーマンを嬉しそうに眺めると、コソコソと鞄から取り出したタッパーに積める。


 そして そのタッパーをタオルにくるむと、コッソリ鞄の中に隠した。



 因みにラミアは、ピーマンが好きでも嫌いでもない。


 なのに、何故ここまでするのかと言うと…


 ラミアはちょっと…いやかなり引くくらい、スレイナが好きだったりする。


 それは愛に近い崇拝で、鈍いスレイナは全く気づかない。


 スレイナは今も、ラミアの不振な動き全く気づかず貰った唐揚げに幸せそうにかぶりついている。


 二人はもう。六年くらいこんな感じなのだ。


 シアラとシュランナは、いつもこの光景を見るたびに微妙な気分になっていた。


 ぶっちゃけ…


 スレイナが、ラミアにどうにかされてもスレイナをかばう気は無い。


 もしスレイナがラミアから離れれば、ラミアは思い余って何をするか分からない。


 しかも最近。益々変態度が増してきた。


 そろそろ不味い。


 シアラとシュランナは大事な幼馴染であるラミアを、ストーカーで訴えられる前に性格の宜しくないスレイナから引き剥がそうと固く決意した。


 昼休みが終ると、数学のテストが…数学…嫌いすぎて存在を忘れていたのだ。





 翌日。


 授業中。ノートを取っていると校庭が騒がしい。

 気になってチラリと校庭を見ると、授業で野球をしていた。


 どうやら 体育の時間らしい。


 スポーツに全く興味は無いので、スレイナは校庭から黒板に視線を戻した。


 そのまま ボーと黒板を眺めていると、スレイナの体がいきなり床に叩きつけられた。


 ガシャン!と椅子が倒れて、近くで女子生徒の悲鳴と男子生徒が響く。


 薄れる意識の中で、先生とラミアが駆け込んでくるのが見えた。


 心配無いと起き上がりたいが、何故か起き上がれない。


 スレイナは、そのまま意識を失った。






 スレイナが気を失った後。


 いつも通りの授業をしていた数学教師は、真っ青になりスレイナを揺する。


 教師になりたての彼は、慌てふためき混乱し半泣きになっていた。


 そんな先生の頬を、隣にいたラミアがバシンとひっぱたく。


「先生!落ち着いてください!私が応急措置をしますから救急車と保健の先生を呼んでください!速く!」


「はい!」


 先生が駆けていくと、入れ替わるように体育教師と数人の男子生徒が教室に駆け込んできた。


「すまん!!ボールが飛んで……!!シルフル!」


 ボール?


 ラミアはこの時初めて、スレイナが大量出血している理由が、ボールが頭に直撃したせいであると知った。


 ラミアの席からでは、スレイナが突然倒れたようにしか見えなかったのだ。


「先生!ボールが頭に!」


「分かっている!意識はあるか!」


「無いです!」


「分かった!お前はそのまま止血していろ!」


 因みにシルフルはスレイナの姓である。


 体育教師はスレイナに向かって叫ぶと、スレイナに駆け寄りラミアと一緒に応急措置を始めた。


 体育教師と一緒にきた男子生徒達は、この大惨事に恐ろしくなり青ざめた。


 実は体育の授業で行われた野球の試合で、野球部のエースがホームランを出していたのただ。


 しかも ホームランになったボールが校舎に飛んでしまい、開いた窓から校舎の中に入ってしまった。


 体育教師は慌てて教室に向かったのだが、目にしたのは頭から大量の血を流す少女と必死に止血をしている少女の姿だった。


 ラミアの止血の仕方が的確なので、体育教師はラミアにそのまま続けさせ、自分はスレイナの脈や呼吸を確認した。


 意識は無いが、脈や呼吸はある。


 よかった……


 体育教師が胸を撫で下ろしていると…


「先生!俺たちはどうしたら……」


 責任を感じた男子生徒達が、おずおずと体育教師に向かって聞いてくる。


 そんな生徒達に体育教師は、叫んだ。


「お前らは保健室に行って包帯と担架を持って来い!後!携帯を此方に向けている奴!シャッターを押したら生まれてきた事を後悔させてやるぞ!」


 体育教師の剣幕に携帯電話をとり出していた生徒達は震えて鞄にしまい、取り出そうとしていた生徒も慌てて携帯電話を鞄にしまった。


 そうしているうちに騒ぎに、気づいた両隣の教室から生徒や先生が集まってくる。


 その群衆を掻き分けて包帯を待った保健の先生と、担架を持ってきた生徒が教室に入って来た。


 総出でスレイナに包帯を巻いて止血をすると、男子生徒達はスレイナを担架に乗せて救急車に乗せやすいように校庭に連れていった。


 数分後。


 救急車が到着し、スレイナは救急車で病院に運ばれた。


 直ぐに家族に連絡が行き、スレイナの家族に連絡をした体育教師は震えた。


 スレイナの家族…正確には、スレイナの姉が恐ろしかった。


 とりあえず男子生徒全員で、菓子折を持って謝りに行かねば……


 スレイナの姉に殺されそうだ。




ラミアさんは、親友以上 ストーカー未満?です。


次回は、ラミアさんがスレイナに執着する理由を投稿する予定です!


次回もよろしくお願いします!

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