一気に進んでますけど?!
新章。第一話です!
かなり短いですが、第二話は長くする予定ですので多目にみてください。
オギャア!オギャア!
激しい鳴き声が辺りに響き渡り、シリウスの新たな人生が始まった。
産まれたばかりで目が見えないシリウスは、既に機能していた鼻と耳をすませて回りの様子を伺ってみる。
耳をすませてみると、疲れたような安堵したような女性の声が聞こえてきた。
彼女が今生の母親なのだろう。
更に回りを伺うと、薬品の匂いと機材の音が聞こえてくる…今回は前回より、かなり時代が進んでいるようだった。
「男ですか!女ですか!」
シリウスがフムフムと唸っていると、いきなり叫ぶような声が間近から聞こえてきてシリウスはビクッと飛びあがって自分を取り上げた女性にしがみつく。
叫んだ男性が、シリウス達に近づいてきた気配がして、シリウスは気配がする方の様子を伺ってみる。
暑苦しい熱気を纏っている気配がするので、男性はかなり興奮しているようだった。
多分…彼が今生の父親だろう。なんか嫌だ。
因みに…
シリウスが彼にビクついたのは、怖かった訳ではなく、ただ単に驚いただけだったりする。
「女の子ですよ!」
「女の子か!シンシア頑張ったな!」
「うん」
一仕事終えた妻を労うあたり、夫婦関係は悪くないようだ。
「あと名前はもう決めてる!この子はハンスだ!」
「女の子よ?」
「……ガイス…」
「男の子の名前しか用意していなかったのね…」
俺……いや私は、今生の母親の呆れた声を聞きながら激しく同意する。
女の子に男の名前をつけんじゃねぇよ!
「いやいや……えっと……ガイス…イス…ス…スレイナ!!スレイナでどうだ!」
「スレイナですか…良い名ね」
スレイナ……悪くない。
「よし!お前の名前はスレイナだ!」
そのまま突進してきた父親を、スレイナは苛立ち混じりに思いっきり殴り付けた。
女の子の名前も考えとけ!
くそ親父!!
新章の名前はスレイナです。
目指せ孤独死は、この章と数話だけの最終章で終了の予定です。
今年中に終るか分かりませんがよろしくお願いします!




