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聖焔の軌跡 〜Miracle Lucas〜  作者: ムササ
第四章 Distance of the mind
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エピローグ 星降る夜の満月の空の下で

これにて第一部完結です!今までありがとうございました!

これからも読んで頂けると嬉しいです!


見慣れない土地にアキトは一人立っていた。

アキトの目に写る光景は正に地獄としか言いようがない。

少しでも息をしようものなら否応なしに入ってくる人の焦げた匂い。

その中で三人の子供が立っていた。

二人の少年と大きな方の少年に抱えられた幼い少女。

その目は高くそびえる大きな山のような物体に向けられていた。

燃え上がった大地を見つめる少年の目には確かな憎しみが宿っていた。




『ーーーーーきろ……起きろ我が主よ』


そんな声でアキトは目を覚ます。


(夢か?いやこれは…………)


『随分とうなされていたようだなアキト』


目の前に居たのは赤い光、もといブリューナクである。

そこでアキトは何かを思い出した様に問いかける。


『そうだ!此処は何処だ!!オル・グランクはどうなった!みんなは無事なのか⁉︎』

『まあ落ち着け大丈夫此処はアルビレオだ。オル・グランクは倒したし、お前の仲間は全員無事だ。大怪我をしたやつはいるがな』

『そうか……良かった』

『今さっきまで見ていたのはお前の記憶だ』


ブリューナクが唐突にそう言った。


『なんでそんなこと分かるんだ?』

『言っただろう?俺はお前に施した封印を一つ解いた。それによってお前が封じていた過去の記憶が蘇ったんだ』


(ああ…思い出した)


アキトはやっと自分のさっきの夢を整理する事が出来た。

それは神凪アキトにとって最悪の忌まわしき記憶であり、決して消えない過去の罪の記憶でもある。


『どうやら俺も少し覗かせて貰ったが、お前兄妹がいるのか』


そう、やっと思い出した。

神凪アキトには兄と妹がいる。

さっき出てきた子どもたちはアキトと兄と妹である。


『ああ、どうやらそうみたいだな。今となっては何で忘れてたのか分からないくらい脳裏に刻まれてるよ』

『まあ、悩むのは何時でも出来る。気づいてるか?ここに他に誰も居ない事』


確かにアルビレオの病室にはアキト以外だれも居ない、それに良く耳をすますと外がどうやら騒がしい。


『全く、お前は丸1日も寝ていたのだぞ?まあ無茶な魔力の使い方をしたから当然といえば当然だが、まあ何だ取り敢えず外見てみろ。みんながお前を待っている』


促されるままにアキトはカーテンを開ける。

まばゆい星が綺麗に輝く満月の夜のアルビレオはいつもの雰囲気とは打って変わってお祭り騒ぎであった。


『これは?』

『見ての通り祭りだ。早く行ってやれアキト。主役がいないと盛り上がるものも盛り上がらん』


その時ちょうどがちゃんという何かを落とした音と共にドアが開いた。


『アキト…………アキトーーー!!!!!』


そう言いながらアキトの胸に飛び込んで来たのは目を真っ赤に充血させたリラであった。


『良かった、起きたんだね。もう目を覚まさないのかと』

『ごめんな、リラ。ただいま』


それからアキトは自分が寝てからの出来事を全て聞いた。

ジントが崩れる本部から担いで脱出させてくれたこと。

全員で歩いてヘトヘトになりながらアルビレオまで帰ったこと。

帰ったみんなをアルビレオの市民たちが出迎えてくれたこと。

他の支部から謝罪の連絡などが来て支部長が忙しいこと。

他にも色々あって近くの支部からも人が集まってこんな盛大にアルビレオで祭りをやっていること。


『ほら!アキト行こう!みんなアキトの事待ってるんだよ⁉︎』


リラに外へと連れて行かれたアキトを待って居たのは、仲間からの、市民からの惜しみない賛辞と感謝の言葉であった。

そんな中アキトはアマリリスのメンバーの元へとリラと一緒に向かう。


『おう、起きたかアキト。ーー良くやったな』

『やっと起きたのかー、全く良く寝坊するなー』

『やっと来たわねアキト君、おかえり』

『そうよ、女の子を待たせるなんて感心しないわね』

『そうですよ隊長、もっと早く起きて下さい』

『みんな………』


綺麗な夜空を更に彩る様に、花火が打ち上がる。

そんな中アキトは一人思う。


(俺の昔の罪は消えないかもしれない、だけど神様。今だけは忘れても良いですよね?)


『さあ!アキト!!一緒に楽しみましょう!!』


自分の傍にはずっとリラが居てくれる。

彼女が居ればもう二度と道を見失う事は無い、そう断言出来る。


そんな中アキトはリラに口付けをする。


『!!!アキト⁉︎何を!』

『あっ、いやー。頑張った自分へのご褒美?』

『もう…………アキトへのご褒美はこんなんじゃたりません!!』


そう言って今度はリラから口付けをする。





ああ、神様もし一つだけ願いが叶うのならばこの時間だけは永遠に忘れさせないで下さい。




アルビレオの……いや世界中で行われたであろう祭りは次の朝日が昇るまで続けられた。

人々は自分たちが生きていられる事に感謝し、アルビレオへのシリウスへの感謝も忘れない。


満天の星空に浮かぶ満月だけが全ての祭りを眺めていた。


満月に見守られながら人々は最大限の喜びを噛みしめる。








ーーーこの世界は理不尽であり人々の幸せをいとも容易くさらっていく。



しかし、この世界にも奪いきれないほどの幸せは確かに存在する。




ささやかで、それでいて美しい幸せを護る者達。シリウスはこれからも戦いを続けていく。




彼らはこれからも戦い続けるのだろう。人々の幸せを護るために。




彼らはこれからも前へと進む歩みを止めたりなどしない。

そこに希望がある限り。




神凪アキトのグラツとの因縁は終わった。


だがこれからも彼の物語は終わらない。


これからもずっとーーーー












『アキト!』







『ーーーー愛してるよ!!』











First stage fin.…To.Be.Contined…The.next.stage…




これにて第一部終了ーー!!!

本当に今までお付き合い頂いた皆様ありがとうございます!!


これからもミラルカをよろしくお願いします!!

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