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聖焔の軌跡 〜Miracle Lucas〜  作者: ムササ
第四章 Distance of the mind
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#78 狂乱と絶望のその先へ

そろそろバトル開始です……多分次からは…

【ふむ、アラートを鳴らさなかったのは………アルビレオただ一つだ】


その言葉にアルビレオ支部内が静まり返る。

アキトもリラも手を止めてモニターを食い入るように見つめている。


『そんなはずっ、アキトはアラート鳴らしたのか?』

『鳴らしたよ、確かに鳴らした筈だ』


ならばどうしてこうなっている。モニターの地図では赤い丸が多すぎて確認出来ていないがアルビレオ支部に緊急事態を報せるアラートは鳴っていない。

最初はこの為にグラツが切ったのだと思っていた、だがこの状況がアルビレオだけならば?そんな思いが駆け巡る。


『だけどこのままじゃ!どうにかしてグラツに知らせないと』


このままではグラツに屈する事になる、それだけは避けなくてはならない。


【どうやらアルビレオは腰が引けたようだな、どうだ?貴様ら信じていたものに裏切られる気分は】


『そんな!俺たちは騙してなんかいない!!』


【哀れなお前たちは今頃アルビレオの者共はモニターの前で笑い転げているだろう、それに引き換えお前たちは今から魔獣に襲われるのだ。滑稽だな】


『そんな……好き勝手言いやがって!』


だがアルビレオにはグラツに連絡をとる手段が無い。

そこでリックスが声を上げる。


『そうか……これが狙いかグラツ……相変わらず汚い真似を……』

『どうしたんですか?リックス支部長』

『まあ、グラツの演説を見ていなさい』


そう言われてアルビレオのシリウスがモニターにもう一度顔を向ける。


【だが私は今とても気分が悪い、こんな卑怯者のアルビレオを生かす気にはどうもならん、そこでお前たちを救済してやろう。今からアルビレオのみを切り捨てればお前たちは助けてやる、どうだ?悪い話ではあるまい。裏切り者には死を。それがシリウスの基本理念だ】


『そうか、こうやって俺たちを孤立させる事が狙いか…』

『そうだ、私達は嵌められたんだ』


わざとアルビレオに演説をさせ全シリウスを団結させる、その後でアルビレオのみを嵌めシリウスの信頼と団結を粉々に砕き、アルビレオを潰す。最初からグラツはアルビレオを潰す事を目的に動いていたのだろう。


そこにグラツからの回線が繋がった。


【ふむ、どうだね?裏切り者のアルビレオの諸君】


『ふざけんな汚い真似しやがって!!』


【その声はアキトか、どうやら気が付いたようだな。そうだよ貴様たちは邪魔だったからな、一支部においてお前たち以上に戦力のある支部は無い、そこにシリウスを統率して攻め込まれたら計画の邪魔だったからな】


『お前は俺が殺してやる…覚えてるよな?』


【その言葉…忘れるなよ、では我々が人類を生かす気が無いことも分かっただろう、この計画は止められない。神凪アキト、待っているよ、因縁のポールスターで】


そう言ってグラツの回線は切れた、モニターの赤い丸が次々と消えていくのを見ながらアキトは切れた回線を見つめていた。


『これからどうするんだ?アキト。もう俺たちの声は聞いてもらえないだろうし』

『俺は行くよ、ポールスターに』

『正気か⁉︎グラツが待ち構えているんだぞ?』

『俺は一人でも行くよ…あいつは許せない』

『一人じゃないよ、私も行く』

『リラ…』

『ふ〜…そうだぜアキト、仲間を頼れっての』

『ケイ…』

『そうですよ隊長、自分の言葉を信じて下さい』

『エンドリア…』

『たまには年上を頼りなさいよ』

『ケイトさん…』

『おっさんも役に立つんだぜ?』

『ジントさん…』

『ジントがおっさんなら私もおばさんなんだから…まだ若いのよ?アキト君』

『ミサトさん…』

『アキト…あなたにはまだこんなに一緒に戦ってくれる仲間がいる、もう一人じゃない、ユイもアツシもハルもみんなが一緒に戦ってくれる』

『ありがとう、リラ、みんな』

『頼んだぞアキト、グラツの計画を止めてくれ』

『はい、わかりましたオルガさん』

『俺たちもいるんだぜ、アキトよ』

『みんな…』


アルビレオの全員がまだ諦めていない、アキトの前にはアルビレオのシリウスが、外には住人達が駆けつけてくれていた。


『俺たちは知ってる!お前たちが俺たちの為に声を張り上げてくれた事を!俺たちは信じるよシリウスの人達を!』


アルビレオの住人がグラツの演説を見て駆けつけてくれたのだ。


『そうですよ!』

『俺たちは知ってます!!』

『あなた達は騙すような人じゃない!!』

『でばお前たちに正式に依頼を頼む、シリウスアルビレオ支部第一部隊から第四部隊の各員とジントとミサトはポールスターへ急行、グラツ・ティーエンスの計画を阻止せよ、第五部隊はアルビレオ支部の防衛、この作戦は絶対に阻止せねばならない、総員戦闘準備!!』

『『『はい!!』』』

『オペレートはミラ姉、頼んだよ』

『任せといて、なんてったって私はあなたの姉なのよ?』


そう言ってミラはアキトを抱きしめた、ふわりとした感触がアキトを包む。


『ミラ姉…?』

『必ず…帰って来るのよ、アキト』

『うん…』


これから始まる戦いは全世界の運命を決める戦いである、絶対に負けるわけにはいかない。


『神よ、我らをお守り下さい、我らに大いなる祝福があらん事を』


アキト達はこのコルノスティ王国に古来から伝わる祈りを捧げた、アルビレオの住人達も戦いに向かう戦士へと祈りを捧げる、神の祝福があらん事を、もう一度アキトは祈りを捧げてから入り口へと向かった。


『さあ行こう、俺たちがグラツの計画を止めるんだ』

『あれ、言わないの?』


リラが問いかける、アキトは答えるように続けた。


『さあ行こう、狂乱と絶望のその先へ!!!』

『なんだ?その掛け声は』


ジントが問いかける。


『俺の師匠の言葉です、かつてパンドラの匣から出てきた絶望、それによって狂乱の世界が始まった、だけど後には希望が残った、我らの進む未来には希望がある、そんな意味が込められています』

『そうか、じゃそれは復唱すべき事だよな?』

『ええ、お願いします』


『『狂乱と絶望のその先へ!』』


運命の歯車の逆流は始まった、全ての答えは戦いの果てに


一部のラストまで駆け抜けたいなぁと思っていたりしています

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