#6 ケイと二人の初任務
『二人には、中型種の魔獣、オルバサラの討伐をしてもらう』
朝、半分寝ぼけながらエントランスへ行ったアキトと、そこでたまたま会ったケイに、いきなりミサトからそんなことが言われた。
『ちなみに、オルバサラを討伐出来なかった場合、訓練を一から受け直してもらうよ』
ニコッと笑いながら微笑む先では、二人が引きつった笑みを浮かべていた。
二人がそうなるのも無理はない、何せミサトの訓練はジントのものとは、比べ物にもならない位辛いのだ。
ミサトの訓練メニューはアルビレオ支部では有名であり、新人が必ず通る道だと言うが、アレをもう一度など考えただけでぞっとする、と言うのが二人の本音であった。
ミサトが帰ったあとケイと二人で、
『今回のミッションだけは絶対成功させなけりゃな…』
二人で堅く誓い合ったのだった。
〜暴走列車〜 オルバサラ1体の討伐
オルバサラとは、ゴリラの様な外見をした毒を使う魔獣である。
オルバサラの毒をくらうと少しの間麻痺して決定的な隙をうむことになる。
『いたぞ、あれが多分オルバサラだ』
索敵を、開始してから約5分、ケイがオルバサラを見つけた。
『うわ、でかいな』
そう、オルバサラは中型種、今まで戦っていた小型種とは、比べ物にもならない位大きいのだ。
『よし、ケイ、1.2.3で奇襲を仕掛けるよ』
『了解、いつでもいいよ』
『いくよ、1.2.3!』
3と同時にアキトとケイはオルバサラの前に飛び出しそれぞれ遠距離の魔法を繰り出した。
『ギカァ!?』
『よし、奇襲成功!』
『一気にいくぞ!』
まずケイは自分の魔法、マジック ボードを発動。
その効果で銃を創りオルバサラに向かって魔法弾を連射した。
オルバサラがケイに気をとられている間アキトは、サファイアを発動、足をブーストし、オルバサラに突っ込みながらブラストインパクトを繰り出した。
『くらえ、俺の新技、ブラストストライクインパクト!!』
サファイアの速さのまま、オルバサラにブラストインパクトを当てるとサファイアの推進力も合わさり、
『ギギャアオア!!』
堪らずオルバサラは後ろに交代したが、
『くらえ!』
ケイが自身の固有魔法、テレポートを使ってオルバサラの後ろに移動、マジックボードで剣を創りオルバサラを切った。
まだ微かに息があるオルバサラはアキトに向かい突進してきた。
『よし、じゃあ俺のもう一つの新技くらっとくか?』
『アキト、頼んだ!!』
『アトミック ブレイザー!!』
アキトは両手に魔力を溜めそれを前に押し出し、炎に変えて放出した。
炎はオルバサラを包み込み悲鳴もあげずにオルバサラは絶命した。
『よっしゃ、ミッション完了!!』
ケイとハイタッチをしながら二人は本当に良かったと本心で思った。
運命の出会いまであと二日
あと二話、二話だけ待ってください!
そうしたら物語が進むんで!!!