#73 罪の意識
明日でテスト終わりです!!
更新がんばりますよ!!
アルビレオの外の平原に銀の髪の青年と鋼の翼を持った獅子が対峙する。
『よう、俺を待ってたのか?アツシ』
銀の髪の青年がまるで久しぶりに会う友達との再会を喜ぶかの様に鋼の翼を持った獅子に話しかけた。
だが獅子は全く反応する様子がない。
『お前はハルオミと違って話せない……か』
二人はまるで探り合う様に全く動かない。
『じゃあ早速始めようか、早くしないとリラ達そろそろ気づく頃だからな』
アキトが誰にも言わずに一人でアツシに会いに来た理由は一つ、
『お前をこんなにしたのは俺だ、俺にはけじめをつける義務がある。さあやろうかアツシ』
応える様にヘパイトスがアキトに向かって吼える。
『古の王に仕えし気高き剣の魂よ、我が意思に応え、大いなる力を我が身に宿せ、いでよブリューナク!!』
ヘパイトスがストライクを羽ばたかせ空へと舞い上がる。
アキトはそれを見るも、構えて動かない。
ヘパイトスが空からアキト目掛けて突進する、その威力は重力も相まって、協力な一撃がアキトを襲う。
アキトはそれを間一髪躱すと、ブリューナクを振るが、ヘパイトスは素早く空へと離脱する。
アキトは素早く照準を合わせて、アトミックブレイザーを撃つが、ヘパイトスはそれを苦もなく右脚で弾く。
ヘパイトスは固有魔法マグネルを発動し、ストライクの一部をアキトに向かって飛ばしてくる。
それをブリューナクで弾きながらアキトはヘパイトスとの距離を詰める。
だがヘパイトスはアキトの間合いに入る前に離れてしまう。
『昔から戦い方は変わってないね』
アキトの表情は心なしか嬉しそうである。
『だけどやっぱりアツシの心は残って無いか、やっぱり殺すしか…』
ヘパイトスはまたもストライクを飛ばしてくる。
『おっと、考える暇くらいくれよな』
アキトはサファイアを発動し、一気にヘパイトスとの距離を詰める。
『聖焔七式 一之太刀 一閃!!』
アキトは一直線にヘパイトスの胴を切り裂こうと跳んだ。ヘパイトスはそれを脚で弾こうとする。
『無駄だよ、ブリューナクは全てを斬る!』
だがブリューナクは思った以上に進まない。
ヘパイトスはマグネルでストライクを盾代わりにして、ブリューナクの動きを鈍らせたのだ。
アキトのブリューナクが斬れない物は無いと言ってもそれは刃に当たればの話。
ブリューナクの刀身は焔で出来ている為、勿論熱いが魔獣の分厚い脚の皮膚ならば一瞬ならば耐えられる。
ヘパイトスは横からブリューナクを払うとアキトごと払い飛ばした。
『くっ、防がれたか』
アキトは何とか受け身を取ったものの、地面に叩きつけられたダメージは大きい。
だがストライクの破片もブリューナクの焔にはひとたまりも無い、ブリューナクが当たった部分は焼けただれ、原型をとどめていない。
『古の王より我に仕えし聖焔剣ブリューナクよ、汝に命じる、我が身を捧げる、我が意思の為に汝の全ての力を解放せよ、神器解放 聖焔剣ブリューナク!!』
アキトもヘパイトスも腹の探り合いは終わりである。
ここからは互いに死力を尽くした殴り合いの開始である。
ヘパイトスはマグネルを最大限まで広げ、周りの砂鉄まで集め槍を創り出す。
ヘパイトスはマグネルの磁力を反発させ、ストライクの一部と槍がアキト向かって降り注ぐ。
『ガウスブリザード、だっけ?』
それはアツシがグラジオラス時代に使っていた奥義とも言えるもの。
降り注ぐ槍の一つ一つがアキトの命を奪うのに十分な威力を持っている。
『聖焔七式 翔之太刀 崩セシ龍ノ舞!!』
アキトはブリューナクで一つ一つ降り注ぐ槍とストライクを切り落としながらヘパイトスとの距離を詰める。
そしてアキトのブリューナクがヘパイトスの脚を捉える。
そのままヘパイトスの右前脚を切り落とした。
『ギラァァァァァァ!!!』
ヘパイトスが苦痛に歪んだ咆哮をあげる。
だがヘパイトスの立て直しは早かった、アキトがもう一撃入れる前に死角からアキトの体に一撃入れたのだ。
アキトはまたも地面に叩きつけられた、しかし今回は受け身を取る間も無く叩きつけられた為全く動く事が出来ない。
アキトの肺から空気が全て吐き出され、視界が眩む。
(やべえ、立たなきゃ…視界が眩む…てか右側が何にも見えん)
アキトは顔面に一撃食らった事で右側半分が見えなくなっている。
(このままじゃ、やべえな)
ブリューナクはアキトの前に転がっているが、解放は解けてしまっている。
ヘパイトスはそれを確認するとストライクを撃ち出した。
それはアキトの足に突き刺さる。
『ぐぁぁぁあ!』
これでアキトは動けない。
ヘパイトスは勝者の余裕か砂鉄で右脚を補い、歩いて向かって来る。
(はは、ここまでか、ゴメンなリラ…)
アキトが自分の最期を覚悟して、目を閉じる。
だが予想した痛みはやって来ない。
見るとヘパイトスはアキトまであと数メートルの所で止まっている。
それにとても苦しそうである。
『アツシ…』
『アキト…オレハ……』
確かにそう言った、もしかしたらアキトの幻聴かもしれない、だが確かにヘパイトスは止まっているし、少なくともアキトはアツシの声を聞いたのだ。
『アキト……オレヲ……コロシテクレ……』
『またそんな役回りが来るのか……覚悟してたとは言え、実際にやるのは辛いんだぜ?』
『ハッ…オマエノセイカクハカワッテネエナ……マッタクオヒトヨシダゼ』
『ハルは救えなかった…お前ももう駄目なのか?』
『アア…オレモコアニ…ナッテイル……オレヲコロサナケレバ……トマラン』
『そうか……』
『ソンナ…カオヲ……スルナ………ソロソロ……ゲンカイダ…………サア……ハヤク!!!!』
『またな、アツシ』
アキトがブリューナクを手に取って、振り下ろしかけた時、
『ああ、それじゃあなちょっくらハルオミに会ってくるわ!ユイは助けてやれよな、リラを大切にしろよな!』
『!!!!!!』
確かにそれはアツシの声だった。
そしてそのままアキトはヘパイトスの首を切り落とした。
『なんだよ……コアになってるとか嘘じゃないか……馬鹿野郎………』
ヘパイトスは人を殺しすぎた、恐らくアツシに出来る事はそれしか無かったのだろう、それが正しいのかは誰も分からない。
その答えは無いのだから。
『馬鹿野郎!!!!!!!』
アキトの悲痛な叫びはアルビレオの夜空に消えていった。
駆けつけたリラ達が見つけたのはストライクに寄り添って眠っているアキトの姿であった。
テスト結果とか気にしたら負けですよね!!




