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聖焔の軌跡 〜Miracle Lucas〜  作者: ムササ
第三章 An encounter and parting
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#61 閃扇舞姫

閃扇舞姫(せんせんまいひめ)です

『ふむ、繋がらない…か』


オルガはアキトに連絡を受けてからエンドリアをアンタレスに送ったあと東の森の砦に連絡をしたものの、連絡がつかなかった。


『ふむ、しょうがない、ケイ!今から東の森の砦に行く、付いて来い!』

『えっ、今からですか?』

『ああそうだ、何か嫌な予感がする、直進すると魔獣の群れにぶち当たるから南から迂回して行くぞ、北から行くと本部に近づく』

『り、了解です』

『よしならばさっさと急げ!』


(やはり何か嫌な予感がする)


オルガの長年の戦闘経験がそう告げていた。






〜アンタレス〜


『よしじゃあ今日も張り切って行こうか!』


アンタレスの朝の食堂ではカサブランカのメンバーと、アキト、リラ、エンドリアがプリーディングをしていた。


既にアキト達がアンタレスに来てから3週間、そろそろ魔獣の数も減ってきた。


『いやー本当今までありがとうな、お前らがいなかったらやばかったよ』

『いやいや、いいよ礼なんて』

『まあまあ、そう言うなって、今度アルビレオにも行くわ、お前たちの仲間にも会ってみたい』

『ほら、アキト達!ミッションの時間だよ!』

『『へーい』』


今日も何事も無く終わるはずだった。


だが、


【カサブランカの方々に緊急連絡!アルビレオの方と一緒に支部長室へ来てください!】




『何ですか?グレア支部長』

『うん、君たちを呼んだのは他でもない古代種かアンタレスの近くに現れた、それを討伐してほしい』

『古代種ですか』

『ああ、放っておくと甚大な被害をもたらすからね、頼んだよ』

『はい!』









〜進撃する蛇〜 ゾアーク古代種一体の討伐


『今回の討伐対象はいつもと違うからね、気を引き締めて行こう、特に俺たちは今神器ないしね』


そう、アキト達と言えど古代種と神器無しで戦うのは初めてである。


『じゃあ、初めから全力だね?』

『ああ、みんなで生きて帰るぞ』









アキト達は戦力の分散は良くないと思い、固まって索敵していた。


するとエンドリアが何かに気付いた


『アキト隊長!あれじゃあ無いですか?』


見るとゾアークの様な物が森の中を猛スピードで動いていた。


その姿はまるで何か強大な物から逃げているようである。

だが、このまま進むとアンタレスにぶつかってしまう。


『よし!全員で一斉に仕掛けるぞ!』


アキト達はゾアーク古代種、ゾアギラエスが過ぎたと同時に飛び出し後ろから攻撃を仕掛けた。


『ジュラァァァァァァァ!!』


ゾアギラエスは苦痛の混じった声を上げながら後ろを向き、動きを止めた。


『行きます!練器解放!!』


そうエンドリアが叫ぶとナイツグランデが光を放ちながら両腕の籠手に変わった。


練器は王の器と同じような魔法武器である。

さらにその所有者との信頼関係が高くないと発動しない為神器の様に解放が出来るのだ。


『くらえ!ブラストメテオ!!』


エンドリアがナイツグランデを纏った腕でゾアギラエスの顔を殴ると自身の魔法であるブラストフィストを発動し、爆散させる、更に固有魔法のソリッドウェーブのおまけ付きである。


『これでも喰らえ!!』


ルーシャが自身の固有魔法、サンドリアを発動、サンドリアは自身の周りの物を砂に変え、それを操る魔法である。

サンドリアをゾアギラエスの体に巻きつかせ固まらせたのだ。


『おらぁ!』


カルマがコンバットでサンドリアで固まらせた体を殴り続けた。


が、ゾアギラエスは堪えた様子は無い。


『!!やばいみんな!そいつから離れろ!』


アキトはゾアギラエスの様子がおかしいことに気付いた。

魔力を貯めているが、少し遅かった。


『ジュラァァァァァア!!』


ゾアギラエスは全身から冷気を発生させ、エンドリア、カルマ、ルーシャを吹き飛ばした。

三人は完全に不意打ちを食らった形となり、思いっきり吹き飛ばされ木に激突した。


『みんな!!』


アキトがカルマ、リラがエンドリア、セシリアがルーシャに駆け寄るが、幸い命に別状は無いようだ、だがみんな怪我をしている、とても古代種と戦えるチカラは残っていない。


だが、三人の攻撃は効いていたらしい、見るとゾアギラエスも中々のダメージを負っている。


だが、今のアキト達には決定打が無い。

練器があれば別だがソルナイツは元々戦う為の道具では無い。


その時リラが何かに気付いた。


『そうだ!アキト!!あの扇!!』

『そうか!あれなら!!』


リラがいう扇とはアキトがオルレマイオスに貫かれ、生死の境をさまよっていた時にリラがアキトにあげたお守りの扇である、あれにはリラの魔力と、アキトの魔力がそれぞれに備わっていて、リラの魔力の入った蒼の扇をアキトが、アキトの魔力が入った紅の扇をリラがそれぞれ持っていた。


あれならば練器だがらそれぞれちゃんとした戦闘が出来る。


『二人には何か考えがあるのですね?ならば私が時間を稼ぎます、三分程度ならば、私一人でも囮程度にはなるでしょう、あいつを倒せるのはあなた方しかいません、お願いします!』

『うん、わかった、気をつけてね』

『はい、命令はみんなで生きて帰るぞ事ですから』


そう言ってセシリアは自身の固有の魔法を発動、マジックホール、相手の打ち出した魔力を吸収したり、それを撃ち出したりする魔法である。




そうしてセシリアが囮となって作り出してくれた時間を使って二人は扇に語りかけた。


(頼む、扇に宿る精よ、俺の意思に応えてくれ)

(お願い、私達に力を貸して)


すると、二人の持つ扇が光りだした。


(誰だ?我を呼ぶのは?)


(あなたが扇の精ですか?)

(いかにも、我は舞姫、そなた達が我の主だな?)

(お願いです、私達に力を貸して下さい)

(貸すも何も命令すれば良かろう)

(それじゃあダメなんです、ちゃんと力を貸して貰いたいから)

(ふはははははっ!面白いそなた達気に入ったぞ、良いだろう我の力貸してやろう、さあ我が名を呼べ!)


二人は詠唱を始めた。


『我が信頼に応えし、扇の魂よ、我が意思に応え、我が身に汝の力を宿せ、いでよ 蒼閃扇舞姫!!』


『我が信頼に応えし、扇の魂よ、我が意思に応え、我が身に汝の力を宿せ、いでよ 紅閃扇舞姫!!』



『ありがとうセシリア、さあ反撃の時間だ!』







〜東の森の砦〜


『これは…一体』

『砦が壊されている、何が有ったんだ?』


オルガ達が砦に着くと砦は見るも無残な姿となっており、生存者は一人もいなかった。

砦には沢山の魔獣が群がっていて、恐らく死んだ兵士の死骸を貪っていたのだろう。


その時ケイが足跡が有るのに気付いた。


『オルガ教官、これって……』

『これは……アンタレスとアルビレオがマズイ!!早く戻るぞケイ!早くみんなに伝えねば!』



だが、陸の皇帝はもうアンタレスの近くに来ていた。






もちろん舞姫は女で有ります

練器の精に性別が有るならの話ですが

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