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聖焔の軌跡 〜Miracle Lucas〜  作者: ムササ
第三章 An encounter and parting
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#53 戦う理由

トーンのくだりはちょっと自分で考えた時にも怖かったです

『ところで二人はなんのミッション行きたいかな?』

『やっぱ簡単なのでしょ』

『だよねー』


二人の新人教官は悩んでいた、もう二人が新人だった頃はとても昔であり、教官など殆どいなかったので自分達の意思に関係なくいきなり高難度のミッションに行く新人も居たのだ。


『じゃあオルバサラ辺りで良いんじゃない?』

『そうだね』


だが、


『ごめんアキト、今オルバサラのミッションは無いんだ』


受付に行ったらミラがそう言った。


『じゃあ一番簡単なので』

『じゃあこれだね、教官頑張って』

『うん!じゃあ行ってくる!』

『それじゃ行こうか』


こうして四人はミッションへ向かった。






〜連続する猛犬〜 マラゾル三体の討伐



『じゃあ始めようか』


アキトは二人の新人に話しかけた。

だが、二人は目に見えて緊張している。


『うーん、緊張するなって方が無理か……』

『やっぱそうだよね』


此処は訓練とは違う、教官がいるとはいえ、もし一歩間違ったら命を落とす事もある。

その緊張感に呑まれてしまっている。

だが、このまま戦闘をすれば間違いなく命を落とす。


『あ、あのアキト教官達は戦闘に向かう時に緊張とか恐怖とかは無いのですか?』

『あるよ?俺だって戦うのは怖い、だけど俺は仲間を失う方が魔獣と戦う事より怖いし、誰も失わない為なら俺は喜んで魔獣と戦うよ』


アキトは昔仲間を失っている、その事はもう二人も知っている。

だからこそその言葉は誰よりも深く、重い

アキトの決意と戦う全ての答えがその言葉の中に詰まっていた。


『誰も失わない為……』

『そう、魔獣と戦うよりも怖い事を見つければ魔獣と戦う事が怖く無くなるよ。それでも怖かったら仲間に頼ればいい』

『仲間…』

『そう、だからこその仲間だ。まあこれはリラが教えてくれた事だけどね』


アキトが自分の力に呑み込まれそうになった時に助けてくれたのはリラだった。


『さあ、そろそろ始めるよ』


アキト達はマラゾルの見える高い丘に登り奇襲の準備を始めた。


『さあ、出来る限り自分達の力だけでやってごらん、大丈夫私達が後ろにずっといるから』

『『はい!!』』


エンドリアとルーツはそれぞれ一匹づつのマラゾルに狙いを付け奇襲を開始した。


『えいっ!!』


エンドリアがマラゾルに背後から忍び寄り、背後から横薙ぎに腕を振り払った。

そのままマラゾルは右に吹き飛んだ。

エンドリアは練器をもっている。

ナイツグランデ それがエンドリアの持つ練器の名前である。


ナイツグランデは自分の身体能力を上げるネックレスである。

その力でマラゾルは吹き飛んだのだ。

更に彼女は追撃を仕掛けるべく固有魔法を発動する。

ソリッド ウェーブ エンドリアの周りに三つの光の玉が現れる。

エンドリアはその内の一つをマラゾルに飛ばした。

それはいとも簡単にマラゾルを撃ち抜く。


エンドリアは訓練では良い成績を残しているが強調性に欠けているのが欠点では有るが戦闘能力はかなり良い。


『よしっ!次!!』


その間にルーツはエンドリアの横のマラゾルに狙いをつけていた。

だが前のルーツの感じと違う。

おどおどした雰囲気では無く、まるで新しい玩具を見つけた子供のよう。


『ヒャッッッッハーーーー!細切れにしてやるぜ!!』

『『『!?!?!?!?!?!?』』』


端的に言おう、ルーツは二重人格である。

戦いになると普段の感じとは打って変わってしまう。


『喰らいなぁぁぁあ!』


トーンが固有魔法を発動 ミミック それがトーンの魔法である。

トーンが右手で木に触れるとトーンの右手が木が成長するように右手が伸びた。

そしてそのままルビーで強化した右手でマラゾルを殴り飛ばした。


『うーんなんか二人とも一癖有りそうだねー』

『だよなー』


最後のマラゾルは二人でボッコボコにしていた。


(まあ、強いし良いか)


こうして二人の初教官と初陣は終わった。


『よし!二人ともお疲れ!よく頑張ったな』

『はい!お二方のお陰でリラックス出来ました』

『あ、ありがとうございます』


(戦闘が終わると戻るのか)


トーンの人格には謎が深まるばかりである。


『さあ、アルビレオに帰るか』

『そうだね、帰ったら丁度お昼時だし、二人にはお祝いとしてお昼でも奢ってあげようかな』

『えっ!本当ですか!』

『アキトが』

『俺かよ!』

『いいじゃんアキト〜』


愛しい彼女にこう言われまあいっかと思ってしまうアキトがいた。


『し、失礼ですが、お二方はどの様な関係で?』


まあ目の前で楽しげに話している二人がただの仲間には見えないだろう、当然の疑問である。


『言って無かったっけ?彼女だよ?』


全く恥ずかしい素振りも見せずアキトが言ったその言葉に二人分の絶叫が一拍遅れて重なった。

その後リラの顔は赤かったという

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