#16 異変
出会いと別れは繰り返す
人は同じ所には永遠には留まれないのだから
『こいつに触るな!』
目の前の男が叫ぶ。
『隊長!副隊長!逃げて!!』
(だめだ、お前たちをおいてはいけない)
そう言いたいのに声が出ない。
男が俺とリラを突き飛ばす。
『生きて、アキト』
目の前が真っ白になった……
『夢、か最近こんな夢をよく見る。いや、夢じゃ無くて記憶か』
『おはよーアキト、起きて』
リラが鍵を開けてアキトを起こしに来た。
何故か少し前から起こしてくれるのがミラ姉ではなくリラになったのだ。
『うん、おはようリラ、じゃあ朝ご飯でも食べに行こうか』
『うん!』
(まだリラには夢の事は言わないほうがいいだろうな)
『緊急ミッションですか?』
朝ごはんを食べ終わったアキト達に召集がかかったのだ。
『ああ、アルビレオの近くにギルオスが現れたらしい、アキトとリラとケイで行って貰う』
『ジントさん達は?』
『私達はまた別の方向に、大量の魔獣の群れが現れたらしいから、そっちに行くわ』
『そっちは一匹とはいえ、ギルオスは手強い相手だ気を引き締めろよ』
そういったジントの顔には悲しみの表情が隠れていた。
『はい、そちらも気をつけて』
『そっちの隊長はアキト、頼むぞお前がリーダーだ』
それじゃあな、そう言ってジントとミサトは出て行った。
〜jinto〜
『これで良かったの?』
『ああ、良いんだあいつらを巻き込む訳にはいかん』
『本当の事を言ったほうが』
『それだとあいつらも目を付けられちまう』
〜akito〜
『それじゃあブリーディングを始めるよ』
『アキトのブリーディング、久しぶりだなー』
『宜しく頼むぜ、隊長!』
〜咆哮する牙〜 ギルオスとマラゾル三体の討伐
『アキト!そっち行ったよ!』
アキト達はマラゾルを片付けるとギルオスと対峙していた。
ケイがギルオスを撹乱し、リラが後衛。
アキトが遊撃という三分割したマニュアル通りの戦いかたである。
因みにこの戦いでは王の器は使っていない。
ギルオス一匹相手に王の器を使っているようでは仕方ないというアキトの判断である。
『食らえ!ブラスト インパクト!』
『グガァァァァ!』
ギルオスの体勢が揺らいだ。
『ショットオブソード!』
『ウインドショット!』
この機を逃さぬとばかりにケイとリラが追い打ちをかけた。
『リラ放電だ!避けろ!』
反撃とばかりにギルオスが電気をリラに向かって放出。
だが、リラはそれを難なくよけた。
『ギラァァァァァァァァァァァァア!!』
ギルオスが叫ぶと周りかららしいマラゾルが集まってきた。
『どうなってるんだ?』
『ギルオスがマラゾルを呼んでるみたいね』
『ミラ姉!敵の数は?』
[約五十に増加してるよ!]
『上等だ、纏めて灰にしてやる!』
『なんかアキト怖い』
味方にも怖がられる迫力でアキトはマラゾルを殲滅していった。
『はあっ、はあっ、残りはお前……だけだ』
約五分でマラゾルは殲滅し、残るはギルオスだけとなった。
だが、ギルオスは攻撃してくる様子が無い。
『まさか、また新しいマラゾルを呼ぶつもり⁉︎』
『なっ!そんなことされたら』
アキト達の魔力が持たない。
『させるか!』
テレポートでケイがギルオスの顔の前に飛び、剣でギルオスを切りつけた。
『ギガァァ!?』
『ナイス!ケイ君!』
『ようっし!一気に決めるぞ!!』
三十分後ギルオスは倒れた。
『ミラ姉終わったよ』
[うん、周囲に魔獣の反応も無いし、ミッションお疲れ様]
アキト達が帰ろうとしたときだった。
[えっ!そんな………まさか…]
『ミラさん?どうかしたんですか?』
[ジントさん達が………行方不明になったそうです]




