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若い警官がピッキング・ツールでドアの鍵を抉じ開けて、…
パッと見、イケメン、オールバック、痩身長身、伊達眼鏡の私立探偵が、室内に踏み込む。
耕助:「明里ちゃん!」 /明里:「耕助さん!」
泣き疲れて、ベッドの上でシーツに包まっていた美少女が、むくりと身体を起こす。
耕助:「良かった、酷い事されなかったかい?」
明里:「武琉が、…武琉を、助けて!」
明里の案内で、地下へ続く階段を急ぎ降りて行くが、…ふと警官が立ち止まって、拳銃を構える。
耕助:「何だか変だ、…先に行った筈の警官達の姿が見えない。」