64/316
-0064-
明里:「いやあああぁ、…武琉! 武琉!!」
尚も闘志を失わない武琉の米神を、男が、万力の様な握力で締め付ける。
実際、頭蓋骨の歪む音がして、男の指が食い込んだ傷口から血が、…タラタラと滲み出し、
鈍い音:「ボゴっ!」…がして、男の指先が、深く武琉の頭蓋骨の中へ、潜り込む、
それから老人が、ポケットから注射器を取り出して、…武琉の鼻の孔の柔らかい皮膚の奥へ、
得体の知れない「白い液体」を、…注射した。
ブルッ…っと、一度、武琉の身体が大きく震えて、…
フードの男が漸く武琉を解放し、武琉は、自らの腸の上に、…崩れ落ちる。
明里:「武琉!…武琉!…武琉!…武琉!!!」