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明里:「武琉!」
フードの男が、武琉の頭を鷲掴みにして、高く、宙吊りにぶら下げる。
武琉は苦し紛れの前蹴りで男の鳩尾を狙うが、…
如何せん地面から浮いた状態では、その威力は高が知れている。
老人:「見事だな、…これだけ圧倒的な力の差を前にしても、まだ諦めんとは。」
老人:「痛いだろうに?」
潰された武琉の腕の中は、引き千切られた血管が内出血して、ドスグロク滲んでいる、
老人:「さて、気が変わったかな?」
老人:「取引と言っても、魂まで盗ろうとは言ってないのだから、安心しろ。」