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狭いシングルベッドの上で、俯いたままの明里の隣に横たわって、そっと、細い指を握り締める。
明里:「ウチの、所為やな、…ウチが、あの紙を武琉に見せたから、…」
堪えきれずに、くぐもった明里の泣き声が、堪らなくセツナクテ、
胸に蹲って押し付けて来る、明里の髪の匂いが、何だかイトオシクテ、
武琉:「なあ、明里、…お前、あの子の事が、心配だったんだろ。」
明里は、黙ったまま、コクリと頷いて、…
武琉:「それで良い。…お前は、そんな風に人の事を心配できる気持ちを大切にしててくれ。」
武琉:「後の喧嘩の事は、…全部、俺に任せろ。」