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B&Bの小さな部屋、シャワーから出て、
武琉:「シャンプー、有難う。」
明里は、あれからずっと落ち込んだ侭で、一言も喋らない。
目の前で人が死ぬのを見たのだから、当然と言えば当然かも知れないのだが、
ベッドの上でシーツに包まった侭、半泣きの目を腫らして、呼吸が浅い。
武琉は、部屋の明りを消して、床の上に寝転がる。
明里:「武琉、お願い。 近くに来て、…一緒に寝て。」
武琉:「直ぐ隣に居るってば、それに俺だって男なんだぜ…一寸は警戒しろよ。」
明里:「良えから、……お願い。」