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武琉:『奴らは何者なんだ?』
老人:『解らん、一ヶ月前に突然ウチに押入って無理矢理孫を連れ去った。あの車に見覚えがある。』
武琉:『その連中が、俺達も、どうにかしようと考えたって訳か、』
老人が、小太りの財布から抜き取ったレシートの束をテーブルの上に並べる。
老人:『下らないモノばかりだが、これは、手掛かりかも知れんな。』
オックスフォードの使い止しのパーク&ライドの駐車券が、4枚、それと大学の身分証明書。
老人:『私は、娘を置いて町を離れる訳には行かない。』
武琉:『心配するな、あの子は俺が、何としてでも連れ戻してやる。』
(パーク&ライド: 町の郊外に大きな駐車場が有って、其処からシャトルバスで町の中を巡回するシステム)