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老人:『私は、娘の心の支えになるのならと思い、その赤ん坊をウチに置く事に決めたんだ。』
武琉:『それって、不味いだろう?』
老人:『その赤ん坊は普通の子では無かったからな。警察に相談する必要は無いと考えたのだ。』
武琉:『もしかして、その子には、尻尾が生えていたんじゃないか?』
老人の目付きが、…一瞬で変わる。
老人:『何故、そんな事を言う?』
武琉は「立花桜子」の名前の書かれた紙を、老人に見せた。
武琉:『一週間位前、怪しい連中から逃げてきた尻尾のある女の子を匿った。結局連れ戻されちまったが、』
武琉:『それで、手掛かりを追って、此処迄来たって言う訳だ。』
老人:『そうか、…』