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里美さん(明里の母)の経営するアパート。
武琉の部屋を片付け終わった仁美が、帰り支度を整えて出てくる。
明里:「なあ、ほんまに武琉に会わんでもええのん?」/仁美:「ええ、随分学校休んじゃったから、…」
明里:「仁美ちゃんって、やっぱり今でも武琉の事、…好きなん?」/仁美:「明里さんには、教えませんよ。」
明里:「ウチ、本当は仁美ちゃんの方が、武琉には相応しいって、分かってるよ。」
仁美が、困った顔で、困った顔の明里を見詰める。
明里:「でも、ウチ、負けへんから。…」
仁美が、困った顔で、困った顔の明里に、苦笑いする。
仁美:「あら、随分強気ですね、…でも私の方が若いですしー、武琉さんが明里さんに飽きる迄一寸位待ってますよ。」
明里:「そんなん、ウチさっさと既成事実作って籍入れてまうしー、」
仁美:「別に構いませんよ、私、バツイチでも全然平気ですしー、」
何時の間にか、口で微笑んで目で睨み合う、二人の「人外?」
サクラが、玄関前二階廊下の柵から足を出して、大きな欠伸~を、一つ。。。それから、/サクラ:「あっ!」
サクラ:「…タケル~!」/2階廊下の柵を乗り越えて!…
武琉:「あっ、馬鹿!危ない!」/観事:(ただいまー!)
行き成り空から降ってきた女の子を、目つきの悪い男子が、ギリギリ、…受け止める。




