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都内、某警察署
顔に大きな絆創膏、腕に包帯ギブスを嵌めた鳥越啓太郎が、コロッケ蕎麦を啜っている。
鳥越:「怪我はもう良いのか?」
武琉:「オッサンの方が、よっぽど大丈夫そうに見えないけどな。」
武琉は、机の反対側の椅子を弄びながら、…
武琉:「俺、本当に釈放で良いんですか?」/鳥越:「何だ?やましい事でもしたのか?」
武琉:「そういう訳じゃないけど、病原菌みたいなもんじゃないっすか、自分で言うのも何だけど、…」
鳥越:「お前を拘留せずに自由にさせろ、と言うのが「上」からの指示なんだ。…ウチもナンダカンダお役所だって訳だ。」
廊下で、見覚えの有る「美少女」とすれ違う。
京橋:「あら、今日退院?」/武琉:「あっ、えーと、仁美さんがお世話になりました。」
京橋:「別に大した事してないよ。」/武琉:「そう言えば、刑事さんは「濱平さん」とは知り合いなんですか?」
京橋:「一寸ね、どうして?」/武琉:「あの後、お礼も言えなかったから、」
京橋:「そんな事気にする人じゃないわよ。…それより、君、どっちの子が好きなの?」/武琉:「えっ?」
京橋:「悩み事あるならお姉さん聞くよ~、…て言うか、お姉さんの悩み事も聞いてくれるかな~??」/武琉:「ええっ??」
京橋:「よし! 飲みに行こう! ほら、行くぞ!」/武琉:「えええーーっ???」




