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祖師谷:「お前は、どれ位細切れにしたら、再生できなくなるんだ? 試してみるか。」
嬲り殺しにもてあぞぶ様に、「経堂」の手刀が、武琉の身体を、切り刻む!
武琉:「くそッ! ガアアっ!」
まるでナイフの様に、尖った指先が、耳朶を、頬を、指を、肩を抉り、そして皮一枚でぶら下がっていた左腕も、残っていた右腕までもが肩口から、ザックリと、…切断された!
明里:「武琉ー!」
脇の下の大動脈から、大量の血液が迸り! ぐらついて、数歩、後退する武琉!
武琉:(参ったな、良いとこなしかよ、…)
出血は、傷口を覆うゲル状体液によって止められたが、…
しかし、このままやられっぱなしでは、明里達に危険が及ぶ。 それは、何としてでも避けなければならない。
どうすれば良い? どうすれば逆転できる? それとも、この身を捨てて、取引するしかないか?
祖師谷:「そうだな、次は、首を刎ねてみろ。…頭と身体、どっちが本体になるのか、見物だと思わないか?」
武琉:(やれやれ、取引に、応じるつもりは、無さそうだな、…)