-0270-
明里:「嫌!…何するつもりなん?…お願い、止めさせて!」
祖師谷:「何を今更怯えている。次は、お前達の番だと言うのに、…まずは、じっくりと見物するが良い。」
祖師谷の手下達が、明里と仁美を小銃で威嚇して、惨たらしいモノから目を背けようとするのを、赦さない。
とうとう「化け物」は、ボディアーマーを脱がせる事を諦めて、腰の装甲を壊して剥がそうとするが、流石の第三形態の握力を以ってしても、強化プラスチックと金属の複合材料に、生の爪が立つ訳も無く、…手近な道具として、丹羽の右腕に装着された侭のブレードを、肘の関節から「前腕ごと捻り切ろう」として、…
丹羽:「ぐがあぁあ~ぁ…があ、」
それでも強靭なアーマーの関節部は「観事?」の馬鹿力を以ってしても千切る事は適わず、恐らく中身の丹羽の生身の腕は、肘関節を完全に潰されて、グチャグチャになっている。
「化け物」は、仕方なくその侭、比較的自由に動く様になった黒騎士の「右腕とブレード」を下半身の装甲を固定するベルトの腰の横の結合部の隙間に刺し込んで、…無理矢理、…引き剥がした!
愈愈装甲の解除された丹羽の股関節部分が剥き出しになって、…「化け物」はその細長い指の先の鋭い爪で、ファインカーボンファイバーで強化されたウェットスーツの様なレギンスの、股の部分を、…切り裂いた。
中から、トロトロと、生暖かい、尿と血の混じった大量の汗が、…零れ出す。