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大佐は、髭を弄りながら、これ見よがしな欠伸を一つ、
大佐:「お前は頭が悪いのか? 走ってる車に自分からぶつかって置いて、歩行者優先だってほざいても、マトモな身体は戻ってこないんだぞ。」
仁美が無造作に、一歩前へ、大佐のすぐ側まで、歩み寄る。
正木:「駄目です!…危ない!」
大佐、仁美の姿をチラ見する、…
仁美:「貴方が隊長さんですか?」/大佐:「君に応える義務は無いのだが、まあ、いかにもそうd…」
その一瞬直後! 何時の間にか大佐の身体は地面にひっくり返っていて、首根っこを仁美の手刀に、…押さえ込まれていた。
兵士達の身体が反応する一瞬直前!、…大佐が制止の手を上げる。
仁美:「皆に、鉄砲を向けない様に言って下さい。」
正木が拳銃を大佐の頭に押し付けて、一気に形勢逆転する、大佐の合図で、兵士達は銃口を下げる。