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万里は、少し大き目のスマホを取り出して、いくつか意味不明なコマンドをタイプすると、…ナビゲーションの様な地図画面が現れた。 地図の中央に青い「点」が、点滅している。
万里:「どうやらお前の恋人は「動いて」るミタイだな?」/武琉:「コレは、何なんだ?」
万里:「委員会の誰でもが知っている訳じゃないが、委員会に関わった人間は大抵、身体に発信機を埋め込まれる。 まさか「アカリフジサワ」でヒットするとは思わなかったが、まあ、そう言う事だ。」
武琉:「つまり、…此処に明里が居るのか?」
にわかに武琉の顔に生気が戻る。…思わず釣られて、万里も失笑を漏らす。
万里:「お前、よっぽど好きなんだな、こいつの事。」/武琉:「そういう訳じゃ無い、…友達だよ。」
万里:「イチイチ照れんなよ、…ミットモナイ。」/武琉:「それでコノ場所は、…何処なんだ?」
見た事も聞いた事も無い様な地形から、縮尺を上げて、どんどん引いていくと、ナビゲーションの指示す地点は、…
オーストラリア? インドネシア? 辺りの小さな島らしい。