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明里:「武琉、顔半分しか(フレームに)入ってへんかったで。」
武琉:「別に良いよ、大体何でTV電話なんだよ、」
武琉は照れ臭そうに、二人並んで腰掛けたベッドからソソクサ立ち上がる。
明里:「そんなんネットの方が国際電話より安いからに決まってるやんか。」
今しがた迄、武琉と触れ合っていた「右」が、…何故だかとても寒い。
きっと私達は他のどんな異性よりも近い筈?それは独り善がりなのだろうか。
明里:「なあ、折角やから、…一寸「お話し」せえへん?」
武琉:「何が「折角」なんだよ、もう朝の3時だぞ、…俺は寝る、」
武琉は、そう言うと、素っ気無く部屋を出て行った。