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青い目:「何処かへ行くのか?」
フランス西海岸、田舎町の別荘、
青い目のアンドリューが、武琉の部屋のドアに靠れかかって、出口を塞ぐ。
武琉は、医務室から失敬したナップザックに、役に立ちそうなグッズを詰め込んでいる処だった。
武琉:「ああ、此処にはもう用は無いからな。」
アンドリューは、サイドボードの上に置き去りにされたA4のレポートを拾い上げる
青い目:「コレの事か、…気の毒だったとは思うが、だからと言って、どうするつもりなんだ?」
武琉:「そんなモノ信じられるか。 自分の目で確かめる迄だ。」
紙切れには、日本語で、こう書かれてある
…:「藤沢明里、9月3日未明、部隊作戦中に敵の流弾により致命傷を負い、同日死亡を確認した。」