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グズグズと、次第に元の形を取り戻しながら、目の前で再生復活していく巨大蜘蛛!
黒騎士は、肘のナイフを展開して、右手に握りこみ、再び活動を再開し始めた蜘蛛の頭部をメリメリと斬り取り始めた。
超音波振動するブレードが、ナイフの切削力を向上している。
チリチリと音を立てながら、マグロの解体ショー宜しく、頭部を兜割りに分解し、残った脚も漏れなく切り取って、未だシャーベット状に凍った侭の体液もろとも、巨大ハエトリ蜘蛛の解剖標本が出来上がる。
大女:「コレくらい、バラバラにしちゃえば、もう、復活できないかな?」
大佐:「明里さん、ドックのモーターボートに退避するんだ。」
大佐は、掌で明里に指示を出し、数歩、後退する。
大気に触れて溶解し始めた蜘蛛の体液が、流動性を取り戻して、バラバラに分解された肉片を、繋ぎ始めた。
大佐:「総員、所定の装備を持って下船しろ! 丹羽!、船を燃やしても構わん、この化物を焼き焦がし尽くせ!」